障害者ノルディックスキー距離のワールドカップ(W杯)は14日、北海道旭川市の富沢クロスカントリーコースで開幕。第1日は男女クラシカルが行われ、女子5キロ立位は阿部友里香(日立ソリューションズ)が3位に入った。出来島桃子(新発田市役所)は4位。
男子の10キロ立位は新田佳浩(日立ソリューションズ)の4位、5キロ座位は久保恒造(同)の5位が日本勢最高だった。視覚障害(10キロ)は高村和人(盛岡視覚支援学校)が5位だった。
(2015/02/14-20:00) 時事通信
障害者ノルディックスキー距離のワールドカップ(W杯)は14日、北海道旭川市の富沢クロスカントリーコースで開幕。第1日は男女クラシカルが行われ、女子5キロ立位は阿部友里香(日立ソリューションズ)が3位に入った。出来島桃子(新発田市役所)は4位。
男子の10キロ立位は新田佳浩(日立ソリューションズ)の4位、5キロ座位は久保恒造(同)の5位が日本勢最高だった。視覚障害(10キロ)は高村和人(盛岡視覚支援学校)が5位だった。
(2015/02/14-20:00) 時事通信
国際パラリンピック委員会(IPC)の「IPCクロスカントリースキーワールドカップ(W杯)旭川大会」は14日、競技が始まり、立位、座位、視覚障害で男女5種目が行われた。1998年長野、2006年トリノの両パラリンピックに出場した旭川市の加藤弘選手(47)が、男子10キロクラシカル視覚障害で9年ぶりに国際大会に復帰。7人中6位だったが「120%の力を出し切った」と満足そうに話した。
加藤選手は、先天性白内障で生まれつき視力が弱く、北海道旭川盲学校の中学2年の時、クロスカントリースキーを始めた。
トリノ後は競技団体の役員を務め、視覚障害者スキーの普及に努めている。夏場はマラソンで体力をつけ、冬場は国内大会のみ出場していた。今回、旭川市でのW杯開催が決まり、「大会出場で少しでも視覚障害をもつ若い世代にスキーの魅力を伝えたい」と出場を決意した。
加藤選手はこの日、先導して滑る「ガイド」の山本克俊さん(62)から、カーブのタイミングやペース配分を聞きながら力走し、40分余りでゴール。「気持ちを切り替えて、次も全力を出し切りたい」と残る種目に向けて意気込んだ。
日本勢はこの日、岩手県出身の阿部友里香選手(19)が女子5キロクラシカル立位で銅メダルを獲得した。
NTT西日本佐賀支店(柴田典昭支店長)は13日、県聴覚障害者協会(中村稔理事長、会員数120人)に外出先で電話連絡する際のコミュニケーションツールとなる「電話お願い手帳」200冊と、利便性の高いファクス送信用紙「ふれあい速達便」100冊を贈呈した。
手帳は利用者の要望をヒントに誕生し、発行から今年で33年になる。緊急通報や病院、タクシーなど、用件をパターン化した図案を載せており、指でさして周囲に電話を依頼できる。細かい用件を書き込む筆談用のメモ欄もあり、充実した内容で聴覚障害者や耳の不自由な高齢者などから愛用されている。
贈呈式では中村理事長が「手帳の無かった33年前は、本当に不便な時代だった。宝物として大事に使っていきたい」と感謝を述べた。同協会は、会員や希望者に手帳を配布する予定。
同支店は毎年贈呈を行っており、今年は今回贈呈分を含め、県や20市町、ろう学校に手帳1135冊、ファクス用紙680冊を贈る。
目録を手渡すNTT西日本佐賀支店の柴田典昭支店長(左)と、受け取る県聴覚障害者協会の中村稔理事長
2015年02月15日 佐賀新聞
ロシアで3月に開幕する聴覚障害者のオリンピック「第18回冬季デフリンピック」に、本県からは塩谷町出身の原田上のぼるさん(38)と日光市出身の手塚久野さん(37)の2選手がアルペンスノーボードに出場する。2人とも4年前にも日本代表に選ばれたが、開催国スロバキアの資金難で大会は直前になって中止に。今回のメダルにかける思いはひときわ強い。(市川大輔)
◆原田さん
デフリンピックは初出場した2003年スウェーデン大会で優勝。冬季デフリンピックで日本史上初の金メダルを獲得する快挙だった。07年の米国大会では2連覇を達成した。
それだけに3大会連続優勝を目標に4年間過ごしてきた11年のスロバキア大会が中止になったことはショックだったはずだが、そんなそぶりを見せずに練習に打ち込んできた。
今度こそ3大会連続の金を見据えるが、目指すは「健常者の大会でトップになる」ことだ。聴覚障害は、競技に重要な平衡感覚を保ちづらいとされ、「雪質やスピードもわかりづらい」が、関東大会で優勝したこともあるほど。
スキージャンプの葛西紀明選手(42)を挙げ、「私もまだ限界を感じていない」。愚直に競技と向き合う38歳の向上心は尽きない。
◆手塚さん
2011年の前回大会で初めて日本代表に選ばれたが、スロバキア到着後に中止を知らされ、「気持ちが折れた」。でも、自分を変えてくれたのがスノーボード。またゲレンデを滑り続けて間もなく4年がたつ。
物心ついた頃には耳が不自由だった。「健常者に囲まれていると孤独だった」。幼い頃にスキー、24歳でスノーボードを始めた「普通」の経歴だったが、打ち込めるものがほしかった。友人の誘いもあり、28歳で競技生活を始めた。
製薬会社で働く傍ら、週末は国内外で滑走し、オフシーズンは体力作りをした。メキメキと上達し、自信もつき、「前向きになった。今は耳が聞こえなくても幸せ」と笑みをこぼす。
「五輪選手のように感動を与えたい。耳が不自由な若い人にデフリンピックの魅力を伝えたい」と誓う。
大会に向けて張り切って練習に臨む原田さん(右)と手塚さん(1月30日、那須塩原市で)
特別支援学校の高等部を卒業した知的障害者らに学びの場を提供している鞍手町の社会福祉法人「鞍手ゆたか福祉会」は14日、運営する福岡市東区の「カレッジ福岡」で学んだ学生が自ら発表する「カレッジ研究論文発表会」を開いた。
カレッジ福岡は2012年に開所。同法人によると、大学に進学する知的障害者はほとんどおらず、特別支援学校を卒業後に就職しても、社会でうまくなじめない人が多いという。このため、基礎的な教養や社会への適応力を学ぶ場を提供しよう、とカレッジを設けている。福岡のほか東京、北九州市、長崎県大村市に同様の事業所があり、計約50人が通っている。
発表会には全国4か所のカレッジから8人と1団体が参加。テレビゲームの歴史、パンの種類、ゴキブリの生態などそれぞれ関心を持ったテーマについて調べた内容をまとめ、発表した。パソコンのソフトを使って視覚的に説明したり、制作物を披露したりすると、来場者から大きな拍手が送られた。
参加者でカレッジ福岡に通う佐々木祐磨さん(28)は「緊張したが、みんなの前で話せて良かった」と満足そうだった。
同法人の長谷川正人理事長は「テーマを掘り下げることや人前で話すことで、社会生活で自信を持つきっかけにしてほしい」と話していた。