ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

原告「行政は障害者側の視点を」 福岡電動車いす費訴訟

2015年02月12日 01時28分06秒 | 障害者の自立

 心臓に重い障害のある女性に電動車いす費用の支給を認めなかった筑後市の決定を違法と判断して、支給を命じた9日の福岡地裁判決。裁判長は「(女性の)身体の状態や事情を正確に把握すべきだった」と行政の取り組みの不十分さを指摘した。原告の小林奈緒さん(25)は判決を受け、今後の活動範囲が広がることへの期待をふくらませ、行政には「障害者のことを想像する努力を」と訴えた。

 9日の法廷には、小林さんを支援する車いすの利用者たちも大勢傍聴に訪れ、勝訴が分かると拍手が起きた。筑後市に電動車いすの費用約40万円の申請をしてから約3年3カ月。「ガッツポーズが出た」。小林さんは笑顔だった。

 生まれつき、心房と心室が一つずつしかない「単心房単心室」の障害があり、身体障害者等級1級の認定を受けている。血液の酸素濃度が常に低く、主治医は「常に健常者が100メートルを全力で走った状態」と表現する。歩くことはできるが、5分も歩けば息切れを起こし、小中学校は両親の送迎で、高校は体調に考慮し通信制の学校に通った。

 卒業後は、好きだった写真の道に進もうと福岡市の専門学校に入学。JR博多駅から学校まで約200メートルほどだが、到着すると息切れが収まるまで30分休むことも。課外授業も他の学生の移動について行けず、1カ月ほどで通学を諦めた。

 その後、福岡市の短大が開く写真の公開講座に月3回程度通っている。自宅周辺や旅先などで写真を撮るのが好きだが、両親に車いすを押してもらわなければならない。「自分一人でもっと色々な場所に行ってみたい」と2011年10月に電動車いす費用の支給を筑後市に求めた。

 市の依頼で支給が可能かを判定する県の機関の聞き取り調査には、自分の体調や最寄りのスーパーで一人で買い物をしたいことも伝えた。しかし、出た結論は不支給。「生活が著しく制限されているとは考えにくい」との理由に、どうしても納得できなかった。

 「生活に支障があるから障害者なわけで、障害者は外に出るなと言われているのと同じ」。審査請求をしても結果は変わらず、訴訟に踏み切った。福岡地裁は小林さんの訴えを認めて、行政の判断を「障害者が自立した生活を営めるよう、必要な給付を掲げる障害者自立支援法の趣旨に反する」と批判した。

 判決後の集会で「電動車いすが支給されたらまずはスーパーに買い物に行きたい」と顔をほころばせた小林さん。しかし、行政への意見を求められると真剣な表情で訴えた。「行政はなぜこの裁判が起こったのかを真剣に考えて欲しい。障害者側の視点がまったくなかった。支援を求める人のことを想像する努力を」

■識者「障害者を『生活者』と見ることできず」

 厚生労働省によると、小林さんのように歩くことはできるが、心臓の障害などで歩行に著しい制限がある人も、電動車いす費用の支給対象となる。ただし、支給するかどうかは各市町村が決める。電動車いすの場合は、市町村が都道府県などにある身体障害者更生相談所に医学的判定を依頼し、その結果を踏まえて、決定するのが一般的だ。

 福岡、北九州両市を除く県内自治体の依頼を受ける県障害者更生相談所(春日市)によると、電動車いすを巡る依頼は年間40~50件で大半は肢体不自由者に関するもの。2012、13年度は計97件のうち不承認としたのが4件で、小林さんの2度目の申請も含まれていた。原告弁護団によると、申請を却下されると不服申し立てをせず、諦めてしまう障害者が多いという。裁判を支援したある障害者も「行政がダメと言ったら納得せざるを得ない」と話す。

 こうした中、行政の対応の不十分さを指摘した今回の判決。日本社会事業大学の佐藤久夫特任教授(障害者福祉論)は「障害者を一人の『生活者』として見ることができなかった行政を厳しく批判した。支援ニーズの評価の視点をめぐる重要な判決だ」と評価した。

 判決後、筑後市と県障害者更生相談所は「判決を精査し、対応を決めたい」などとコメントしている。

2015年2月11日    朝日新聞


田辺市が福祉計画の素案 障害者の就労を2倍に

2015年02月12日 01時25分02秒 | 障害者の自立

 和歌山県田辺市は2015~17年度を対象にした市障害福祉計画の素案をまとめた。福祉施設を離れて企業などで働く障害者を17年度に年間22人にする目標などを盛り込んだ。市民から素案への意見を募り、3月末までに成案をまとめる。

 同計画は、障害者総合支援法に基づき、市町村などが作る。障害者の自立に向けた方策や目標値、サービスの提供見込み量などを示す。市は06年度から3年ごとに作っている。

 現計画期間で福祉施設から企業などに就職した障害者は12年度14人、13年度8人、14年度10人(12月現在)。市は12、13年度の平均数を基準に、その2倍を目標に設定した。

 障害のある人が地域で自立して暮らすためには、施設・精神科病院から地域生活へ移行する際の相談▽一人暮らし、グループホーム入居の体験機会の提供▽緊急時の受け入れ態勢確保―などの生活支援の拠点づくりが必要となる。市は1カ所に拠点を設けるのでなく、複数の機関が分担して機能を担うことで、地域全体で求められる機能を満たすよう整備したいという。

 市は20日まで素案に対する意見を電子メールや郵送などで受け付ける。素案は市ホームページに掲載しているほか、市民総合センター内の市障害福祉室や各行政局の住民福祉課でも閲覧できる。

 意見提出、問い合わせは市障害福祉室(0739・26・4902)へ。

 14年4月時点の市内の障害者手帳所持者は5425人。

(2015年02月10日更新)     紀伊民報


「ヘルプカード」普及を 障害者ら避難訓練 加古川

2015年02月12日 01時17分40秒 | 障害者の自立

 災害からの避難時に障害者が周囲に支援や理解を求めるための「ヘルプカード」を活用した避難訓練が10日、兵庫県加古川市別府町宮田町の別府公民館であった。知的障害者らが通う近くの福祉事業所「ワークハウスくれよん」の利用者や職員をはじめ、行政、民生委員ら約100人が参加し、避難の手順やカードの有効性を確認した。

 主催した市障がい者自立支援協議会はヘルプカードの普及を目指しており、初めて実用訓練に取り組んだ。東京都が活用する「+※」のマークで支援や援助を呼び掛けるストラップ型の「ヘルプマーク」も使った。

 訓練では、同事業所からヘルプマークを付けた利用者31人が出発。職員や民生委員らが2人一組になって誘導し、約20分後に約1キロ離れた公民館に到着した。利用者の持つカードを見て、市職員らが障害の種類やアレルギーなどの留意事項を確認した。

 同事業所の女性職員は「避難誘導するには、職員だけでは圧倒的に人手が足りない。協力してくれる地域の人に説明する際にもカードは有効」と話した。利用者の男性(30)は「知らない人と避難するのは不安だったけれど、うまくサポートしてくれた」と訓練を振り返った。

ヘルプマークを付けた障害者からカードを受け取り、必要な支援などを確認する市職員ら=加古川市別府町宮田町

2015/2/10     神戸新聞


障害者ら地元産のジュースや小物販売

2015年02月12日 01時11分22秒 | 障害者の自立

◆復泉会が浜松市北区に店舗オープン

 社会福祉法人「復泉会」(浜松市北区)は十二日、知的障害者らが作った地元産の果物や野菜の無添加ジュース、小物類を扱う店舗兼倉庫「KuRuMiX(クルミックス)」を浜松市北区三幸町にオープンする。障害者の就労支援とともに、地域の農業振興を図るのが狙い。

 建物は二階建て、延べ約四百六十平方メートル。二階が小売りと飲食コーナー(約三十席)を併設した店舗で、一階は物流倉庫になっており、障害者が商品を箱詰めしたり、発送したりする。

 市内や近郊の農家からミカンやトマト、ユズなど旬の素材を調達。隣接地に一昨年完成した工場で障害者が皮むきをして、ジュース搾り器にかけるなどの作業に励んでいる。

 みかんジュース「起源家康」は百八十ミリリットル入りで二百七十円。KuRuMiX販売戦略室の坂本欽哉さんは「果汁を急速に加熱殺菌することで添加物を入れず、本来の香りを楽しめるようにした」とPRする。

 この他、障害者が手作りした遠州綿紬(めんつむぎ)の名刺入れやポーチ、手すき和紙のはがきなども販売。飲食コーナーでは、地元の魚のすり身のはんぺんや浜名湖のアオノリをパンに挟んだオリジナルの「はままつドッグ」(四百八円)も提供する。

 坂本さんは「倉庫での作業風景も見学してもらって、障害者の自立支援に関心を持っていただければ」と話している。

内覧会で、無添加ジュースやせんべいなどを販売するクルミックスのスタッフ=浜松市北区で

2015年2月11日    中日新聞


押切もえが障害者支援に参加、鳥取県あいサポート親善大使に任命

2015年02月12日 01時01分08秒 | 障害者の自立

モデルの押切もえ(35歳)が2月10日、鳥取県あいサポート親善大使に任命され、鳥取県知事公邸にて授与式を行った。
あいサポートとは、「障害を知り、共に生きる」をキャッチフレーズに、鳥取県から始まった障害者支援運動。現在では鳥取県だけに限らず、県外、海外にも広がり、この運動を推進する「あいサポーター」は23万人を超える。

押切は、仕事を通じてハンディキャップアーティストと知り合ったことをきっかけに、この運動に賛同。自身の趣味である絵画を通じて支援運動に参加することになった。

昨年末、鳥取県内の障害者施設を訪れ、ハンディキャップアーティストたちと絵画の創作活動に取り組み、その作品がバレンタインチョコレート用のパッケージに採用されることに。2月より「ショコラ・ド・アイ」という商品名で有楽町丸井、プランタン銀座、鳥取大丸などの全国の

百貨店で販売されており、収益の一部はハンディキャップアーティストの活動に使用される。 

この日、押切は障害者事業所に表敬訪問をした後、鳥取県知事公邸にて、美容教育家であり山野学苑理事長の山野愛子ジェーン氏、鳥取県知事の平井伸治氏と共に「鳥取県あいサポート大使」の授与式に着物で参加。鳥取大丸でトークショーを行った。 

押切は「今回、あいサポート大使に就任して大変光栄です。ハンディキャップアーティストの皆さんと一緒に絵を作成しました。一つの事を一緒にやる事で深い絆ができます。これからも皆さんに鳥取県あいサポートを応援してもらえるように、自分に何ができるかを考えて活動していきたいと思います」とコメントを寄せている。

ナリナリドットコム     2月11日(水)