雑感(4)ー基本的語彙を英語でおさえる

2007年08月17日 20時41分56秒 | 自分の意見の陳述
英語の発想法の特徴の一つとして無生物主語があるでしょう。itを仮主語にしてto不定詞で本当の主語をあらわすとか、動名詞を主語にするとかです。後は、名詞の認識です。これは冠詞に繋がってきますけれど、ものごとの、事物の有境性(本当は有界性と言いたかった)が問題となる。つまり、他のものとそれが、識別できるか、区別できるかが、発想の原点にあります。ここが英語ではきわめてハッキリしている。日本語ではそこをはっきりさせない。ハッキリさせる必要がなかったのでしょう。
さて、そのような違いはあるにしろ、英語が或る程度分かるようになったとしても最後に残るのは、名詞化の作業である。適当な名詞を撰ぶという行為です。
名詞を撰ぶ、名詞をつくるといっても、一つの名詞を撰べば、それで終わりというほど現実の言語行為は簡単ではありません。
例を挙げます。「最近よく経験することですが、地球温暖化によってもたらされた自然災害の増加は・・・」という文章があったとする、あるいはある話者が日本語で、「最近よく経験しますわね・・・地球温暖化のせいだと言われてますけど、とにかく自然災害が増えてきているでしょう。これはですね・・・」と、喋ったとする。そうすると、これを通訳等で等価の英語にしようとする人の頭の中では、相応しい名詞句を作ろうとの発想になると思うのです。多分瞬時に「最近の、地球温暖化による自然災害の増加」と考えるでしょう。
このときこの人の頭の中に起こるべきことは、①地球温暖化⇒global warming②自然災害⇒natural disaster③増加⇒increaseの三つが頭に浮かぶことです。これは口をついて出てこなければいけない。
で、私達が、努力すべき分野はこのレベルです。ここらの基本的語彙を英語でおさえておくということが大事なのだと思います。決して難しい言葉では無いのですが、これらの言葉が、無意識に口に上るようにしておくといいのです。
「最近の、地球温暖化による自然災害の増加」の名詞化では次のようなものがありえそうです。
recent increase of natural disaters caused by global warming
recent increase of natural disasters due to global warming
recent natural disaster increase caused by global warming
recent natural disaster increase due to global warming
こういう言葉をどう組み合わせるかと言うときには、頭が思考作業をするわけなので、すこしの「間」が生じるでしょう。それは自然なことです。けれども先に述べた①~③のところの英語が出るまでに時間がかかるということは、困るのです。そこは瞬時が望ましい。で、日ごろ努力分野はそこのレベル、分野です。
覚えるには、作業が必要です。体を動かせともいえます。本を黙って眺めるのは最低の方法です。発音をする。耳に覚えさす。同時に、手で書く。私の場合はPCに打ち込む。書くのが不得手なので。
この盆休みに1000個くらい語彙を頭の中を通過させて、発音して、PCに打ち込んだのですが、その中にこんなのがありました。性同一性障害⇒gender identification disorder. 人によってどこまでを自分の口つくレベルにするかは差異があるでしょう。この例では、gender,identification,disporderもさほど難しい単語では無いのです。ただそれらを組み合わせて新たな概念化がなされているわけです。
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雑感(3)-日本語の新陳代謝

2007年08月17日 16時10分49秒 | 新聞記事から
五年くらい外国に暮らしていた人が久しぶりに日本に帰ったら使われている言葉がかわってきていると、新聞の投書欄に書いていました。むかしはファンドなどはなかったそうです。日本語はかなり吸収力のある言葉なので、かなり変化するのかも知れません。そのよしあしはこの際、私の中では、問題にしません。言いたいことは、私達が、生きて行く中で、言葉をその時々に新しく覚え、生きてきている来て生活しているということです。その過程で忘れていく言葉もある。
例えば私の仕事に関して言えば、SOX法(アメリカの証券市場に株式上場している会社には適用される米国のある法律)では、「キーコントロール」、「プロセスオーナ」、「会社レベル統制」、新会社法の関係で、「内部統制」、ISO27001では情報の「可用性」、「一次文書」、「二次文書」、「外部文書」等々。一次も二次も外部も内部も既知の単語であり、文書も統制も既知の単語である。それらの既知の単語を組み合わせて何かを表現しています。それを関係者に知らしめてあることをしようとします。そのことで、人々は勉強します、その概念は何かと。こうした行為が延々と続いているわけです。それがいやだという人は組織の中で仕事が出来ません。学校を卒業しいたときの語彙の知識だけで生活は出来ない。すなわち、新しい言葉を覚えているわけす。これが日本語で生活している人の実態です。仕事の中身が変わってもこれと同様の事が行われています。そのことを人はあまり意識しないだけです。このプロセスを英語学習にあてはめればどうなるか?
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雑感(2)-「内容」について

2007年08月17日 15時39分10秒 | 自分の意見の陳述
或る「内容」を英語で表現するというとき、その内容とはどのようなものかを考えたことがある。すると大体次のようなことになる。
①I think that といっあとのthat 節の中身にあたるもの。(思考内容)
②according to a news report I have read today,...., according to what I have heard from...., のあとに述べるべきもの。(事実)
の二つがあり、割合としては、後者②の方が多い。
自分が考えたことを英語で表現するとよく人は言いますが、自分の経験では、人は自分で思っているほどには考え事をしない。(感覚しているかも知れないが、思考はしない。そして、感覚している内容は言葉の表現の対象にはなるが、一部の文学作品において表現されるとしても、一般に人は表現しようとしない)私が毎日、日経新聞の記事を英訳するのも、自分ではものを考えないからである。言葉の表現対象としての「内容」は、従って、人の思考内容というよりも事実というものの方が、断然に多い。
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雑感(1)-「英語で考える」ということについて

2007年08月17日 13時58分20秒 | 自分の意見の陳述
英語で発話するとき、意見を述べるとき、などには、思考そのものを英語で思考したらいいという意見があります。この主張は、しかし実はよく吟味されなければならない内容を含んでいると、私には思われる。
まず第一に、英語で言葉を連ねる時には、英語の文法に沿う。英語の文法に沿うということは、別の言葉でいえば、英語で思考するということである。
「英語で考える」とは、実はそれだけの意味でしかない。それ以上の意味はないのである。
英語をいくらか勉強していたら、日本語に直さなくても、意味は大体分かるようになる。その大体分かるというレベルで事がすむ人、それで満足する人はそれでいいのである。
問題はその大体分かるから、もう少し高いレベルに言葉の運用能力を高めようとすると、これでは不十分であると思える。
結論を言えば、母国語が日本語の人は日本語能力、或るは日本語を使った情報収集能力を高めないといけないのではないかと、思う。
日本人である以上、日本語による思考を捨てることは出来ません。その必要もありません。問題は、英語で発話する場合には、内容を明晰にすることである。明晰な内容は、明晰な表現形式を求めます。表現されようとする内容の明晰化が問題です。日本語で思考していても実はこの明晰化が曖昧な事が多い。人が喋る、書く日本語には、人によって差異が見られる。曖昧な日本語しか喋れない人が世界に通用する英語が喋れるわけがない。逆に言えば英語が堪能な人で日本語のええかげんな人を知っていますか?そんな人はいませんね。
「英語で考えなさい」というアドバイスは、従って、私の経験を通していえば次のようになります。
①あなたの基本となる言語行為、日本語の使い方を明晰なものになるよう日々努力しなさい。
②次に、あなたがよく使う日本語の言葉は英語ではどのような用語法、単語が当てはまりますか?を考えなさい。
③日⇒英の言葉の変換努力をするといい。(これはこれだけ覚えたらおわりとは考えない方がいい。いきている間中それをやるものだと思うといい。日本語で生活しているということは、これを無意識にやっていることです。私はこの盆休みに約1000くらいの基本的な単語を頭に入れて、通過させて、確認しています。知っている単語もあるし、あやしいのもあります。オゾン層、酸性雨、砂漠化、痴呆症だとか。これを特別なことではなく日常のことにすればいいわけです。)
④それをやっていると、明晰な日本語の思考は、すなわち、明晰な英語により思考と同じ意味である事が分かるようになる。つまり、思考の内容があり、或るときには、それを日本語で表現しているし、或るときは、それを英語で表現している、ということになる。
ここでkeyになっているのは、母国語である日本語である。
私達は、日本語から離れて思考は出来ないのです。「英語で思考しなさい」という甘い言葉にだまされてはいけません、甘やかされてはいけません。
上の指摘で言えば、②、③のステップなしには、英語による思考らしきものにさえ至らないのです。
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from today's Nikkei

2007年08月17日 12時56分38秒 | 新聞記事から
三越・伊勢丹 来春に統合 持ち株会社で大筋合意 百貨店首位に
会長・武藤氏、社長に石塚氏
Two departmentstores operators of Mitsukoshi and Isetan have basically reached an agreement on Thursday that they will merge next spring and set up a holding company for it.The merger will make the two the top-ranked departmentstores operator in the industry.Shinich Muto, the president of Isetan, will become the chairman of the holding company,and Kunio Ishizuka,the president of Mitsukoshi, wil become the president of the holding company.
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