哲ノート

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かんしゃく -池袋演芸場五月中席-

2016-05-13 23:38:51 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
今年1月の初席以来、寄席にはご無沙汰だったんで、今月は行こうと…

池袋演芸場 五月中席へ

トリは菊之丞師匠(丞さま)ですから、しっかりと古典を聴かせてくれるのではないかと池袋へ

ここは演者と客席が近いんで好きなんですよね。

池袋は“観光気分の”客は皆無で、常連さんばっかですからけっこうシビアです。

反応がしっかりでるんで、演じる方も見るほうも、お互いの視線を感じてウトウトなんてもってのほか、真剣モードにならざるを得ない寄席です。

でもこの“ライブ感”がいいんですよね。

今夜も最前列で(足を投げ出して)ゆったりまったりと話の芸に聞き惚れます。(視線があっちゃったり、時にはいじられますから…)



開口一番は花緑師匠の前座さん(名前を失念してしまった)の「たぬきの恩返し」から女流のちよりんさんの「やかん」と続きます。

「あくび指南」「本膳(初聴)」ときて、しん平師匠が“ねむけざましの”大声をあげて登場。

まくらもそこそこに「かんしゃく」が始まりました。

演目通りに終始かんしゃくだらけの話で、しん平師匠が大声でかんしゃく上げますが、いやみもなく、へんなくすぐりもなく正統でたんたんと、

オチの「オレが怒ることができんではないか」まで一気に演じました。

そのあとは紋之助師匠の江戸コマがうまくいったところで、「短命」、喬太郎師匠が(末廣亭のウォーミングアップ)「粗忽の使者」、「親子酒」ときて

トリの菊之丞師匠は、寄席ではめずらしい、長講の「唐茄子屋政談」

時間たっぷりに使える「ホール落語」とは違って、すじは同じだろうけど、ひとつひとつの逸話をあまりふくらませずに、たんたんと話をすすめました。

話を知っている身としては、話に厚みがなく、なんかもうひとつ物足りないものに…。やはり時間的な制約があるなかではちょっと残念なものに。

でも今夜はしん平師匠のでっかい声での“正統”「かんしゃく」がすごく印象に残った、池袋五月中席でありました。




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