観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
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高性能LEDを内蔵しているアゲハチョウ

2005年11月18日 | 日記
今日の毎日新聞朝刊の記事から
本日付の科学雑誌「SCIENCE」にアフリカに鱗粉の中にフォトニック結晶を持ったアゲハチョウの仲間がいるとの記事が掲載されている。
この結晶は現在、最新のナノテクノロジーを生かし、しのぎを削って研究されている分野である。
フォトニック結晶とは、屈折率が異なる2つの物質が、光の波長程度の周期で規則正しく並んだ状態にある結晶構造を指し、特定の波長の光のみを取り出したり、光の方向を変えたりすることができる。発光素子の構造にフォトニック結晶を採用することにより、発光ダイオード(LED)の発光効率を高めることができる。
この蝶の羽が持っているフォトニック結晶と光を効率よく反射する層状の構造(拡散反射板)の組み合わせは、最新のLEDと全く同じ。この蝶の羽は、天賦のものとしてこの機能を有し、光が当たると青や緑に輝く。
自然の力、侮るべからず。しかし、アフリカでは、現在でも生活のために膨大な量の蝶が捕獲されているのが現状であり、このようにして貴重な生き物が次から次へと絶滅している現実を知ると悲しい。