観・環・感

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姉歯事件は氷山の一角か

2005年12月06日 | 日記
構造計算書偽造問題で分かりやすく解説してある記事を見つけた。
「姉歯事件は氷山の一角!?」
この記事の中で吉岡和弘弁護士は、
『設計図書・構造計算書は本来、偽る必要がない。通常は現場で鉄筋を抜けば、証拠が残らない。あえて、脱法の証拠を作ったという点で今回の展開は一種、異常だといえる。だから、誰にも設計図書を疑うという発想がなかった。それにしても強度を0.3倍にまで落とすのが可能だという状況はおかしい。そこまで建築士、検査機関は落ちたということだ。』と指摘。
さらに、
『1998年の民間開放時に日弁連は既に「建築基準法改正に関する申入書」で、「利潤追求を目的とする株式会社に検査業務を開放するのは問題がある」と、指摘したが、聞き入れられなかった。国の民間開放策には制度設計上の手落ちがあったということだ。』と指摘。
何から何まで民間開放、究極は警察や軍隊までもであるが、そこまでいかなくても、今後ますます行政部門の民間開放が進むとこのような事が続々と起きるのではないか。何も公務員だと悪いことをしないというようなことを言っているのではない。
たとえは良くないが、薬の製造の場合、薬に問題があった場合、薬を使用した患者に被害が出れば分かるが、このように建築物の設計のような問題、しかも、0.7倍位だったら問題を生じる確率は少ないというのであれば、我々一般市民は全く知らぬままに終わることになる。恐ろしいことだ。
設計、検査、施工、販売まですべて業界の仲間内だけで行われるようなシステムは、すべての人が善人であるとする完全な性善説にでも立たない限り、本来おかしいと思うが、いかがだろうか。
続いてこの記事は、
『建築士も弁護士と同様、建築士団体に強制加入する制度とし、建築士自治を確立し自律した建築士が相互に仕事をチェックすべきであろう。』としている。