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みなさん、こんにちは。
先日は40代女性のダイエット法をお話しいたしましたが、
本日は50代女性が太ってしまう理由と
ダイエット法についてお話しいたします。
50代女性のキーワードは、以下の3つです。
①基礎代謝の低下
②女性ホルモンの減少
③下肢筋肉量の低下
①基礎代謝
10~20代女性の1日約1,400lcalに対して、
50代女性は約1,100kcalまで低下するため、
必然的に20代に比べ太りやすくなってしまいます。
②女性ホルモンの減少
50代になると多くの方が閉経を迎えてしまうため、
“エストロゲン”という女性ホルモンが減少し、脂肪がつきやすくなってしまいます。
またエストロゲンの低下によって、
骨粗しょう症の発症や悪玉LDLコレステロールが上昇しやすくなります。
③筋肉量の低下
筋力が低下すると同時に基礎代謝がさらに低下してしまうため、痩せづらくなってしまいます。
さらに、筋力の低下によって
サルコペニア肥満を引き起こしやすくなります。
このサルコペニア肥満は、生活習慣病より生活習慣病のリスクが高くなります。
※サルコペニア肥満…加齢に伴う筋肉量の低下を意味する用語で老年症候群のひとつ
生活習慣病を引き起こさないためにも
・1日3食バランスの良い食事
・6~7時間の睡眠
・ウォーキングなどの有酸素運動
を心掛け、太りにくい体質をつくっていきましょう。
くれぐれも無理なダイエットはせずに、
毎日続けやすいことから取り組み、
将来の健康のことも含め、体作りを行うことが大切です。
では。

みなさん、こんにちは。
「40代になり一気に痩せづらくなった。」
と患者様から相談されることがあります。
40代になるとなぜ痩せづらくなるのでしょうか。
40代女性が太りやすくなる原因は、
以下の2点が考えられます。
① 加齢からくる基礎代謝
② ホルモンバランスの変化
女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が急激に低下することで脂肪が付きやすくなる
また40代は仕事、育児など、
心身ともに何らかのストレスがかかりやすい年代です。
ダイエット費やす時間が中々取れないことや、
自分自身のペースで食事や運動ができないことも痩せない原因の1つといえます。
そんな40代女性におすすめのダイエット法は、
「タイミングダイエット」です。
タイミングダイエットとは、
生理周期に合わせて行う女性向けのダイエット法で、
生理後の1~2週間に「エストロゲン」という女性ホルモンが分泌され、
痩せやすい時期になるため、
その時期を利用して、
・バランスの摂れた食事を摂取する食事療法
・ウォーキングをはじめとした有酸素運動
を行うことで体重の減少が見込めます。
この「タイミングダイエット」は、
身体のリズムを上手く利用しているため、
ホルモンバランスを崩すこともなく、効率的に痩せることができます。
40代後半になると月経周期が不順になることもありますので、
くれぐれも無理のない範囲で減量を目指しましょう。
では。

みなさん、こんにちは。
最近、肥満対策の基礎実験が多く報告されております。
ストレスが溜まっていたり、疲れていたりすると
普段以上に砂糖が多いお菓子や
白いご飯など炭水化物を食べてしまいますよね。
なぜストレスを受けると、
甘いものをはじめとした炭水化物を食べたくなるのでしょうか。
それは、ある神経細胞が影響しているからであると
生理学研究所の箕越教授らの研究グループによって発表されました。
今回新たに発表された実験の報告によると、
ストレスにより視床下部にある
「CRHニューロン」の一つが活性化し、
炭水化物を多く含む食べ物の摂取量が上がるということを、
マウスによる実験によって確認できたようです。
「炭水化物が食べたい」に関係する神経細胞を特定
このCHRニューロンの活性化を阻害するような薬が開発されれば、
ストレスによる炭水化物のドカ食いや過食が軽減できるはずです。
我々肥満外来の臨床医にとってはこのような肥満対策の
基礎実験が活発に行われるようになったことは、
大変良いと感じると同時に、
多くの臨床への新薬の開発を期待しています。
では。

みなさん、こんにちは。
本日は貧乏ゆすりについてお話いたします。
みなさんは幼少期に、
親から貧乏ゆすりをしていて注意された経験はありませんか?
貧乏ゆすりの由来は諸説ありますが、
江戸時代に寒さや飢えから守るために足を小刻みに震えている様子から
命名されたという説が有力のようです。
足をゆする行為は、
「貧乏ゆすりをすると貧乏神に憑かれる」と言われていたように、
ゆとりがない行動のように見えるなど、
マイナスイメージの強い貧乏ゆすりですが、
最近、
貧乏ゆすり=ジグリングと呼ばれ、
変形性股関節症における関節裂隙の開大、軟骨再生などの報告がされているようです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/65/3/65_389/_pdf
また、以下のように研究が進められているようです。
エコノミークラス症候群などを防ぐ「貧乏ゆすり(ジグリング)」の驚異的な効用
日本人にとって、一見迷惑行為と思われるような
この貧乏ゆすりが、
今後どう捉えられるかは疑問ですが、
ひとつの治療や予防効果になりつつあります。
では。

みなさん、こんにちは。
みなさんご存知かと思いますが、
食べ順ダイエットは
汁物→野菜→主菜→主食
の順番で摂取する食事療法です。
食事の最後に炭水化物を摂取することで、
食べ過ぎや血糖値の急上昇を防ぎ、糖尿病患者を中心に考えられた食事療法ですが、
最近「逆食べ順ダイエット」という食事療法があるという
記事を目にしました。
食べ順ダイエットは、
最後に炭水化物を摂取するため、
満足感が持続できず間食を食べてしまったり、炭水化物が足らないと感じ、1日の摂取カロリーが増えてしまったりするというデメリットがありました。
「逆食べ順ダイエット」はこれらデメリットを改善したダイエット法です。
方法は、
食事の最初(できれば食事30分前)に
炭水化物を茶碗の1/3程度食べ、
その後に
汁物
野菜
主菜
残りの2/3の炭水化物
を食べるダイエット法です。
つまり、食事のはじめに少しだけ血糖値を上昇させ、
食事の満腹感を感じたところに
残りの炭水化物で量を調整ことで、
食べ過ぎを防止するということだそうです。
この方法が向いているかどうかは人それぞれですので、
試してみるのも良いかと思います。
ただし、最初に食べる炭水化物は茶碗1/3程度にし、
くれぐれも食べ過ぎないよう注意してください。
では。

みなさん、こんにちは。
何度も本ブログでお話ししていますが、
ダイエットをする上で睡眠は非常に大切です。
先日患者様に
「ダイエット中、何時間くらい寝れば良いか」と質問を受けたので、
本日はダイエット中の理想の睡眠時間についてお話しいたします。
まずダイエットを失敗している方の
睡眠時間は3~4時間というのが多いようです。
睡眠が足りていないと、
3つのホルモンの影響によりダイエットがスムーズにいきません。
①コルチゾール…睡眠不足の状態はストレスです。
そのストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンが分泌され、
脂肪を溜め込む作用があります。
②グレリンとレプチン…睡眠時間が短いと、食欲を刺激する「グレリン」という
ホルモンの分泌量が増え、逆に食欲を抑制するホルモンの「レプチン」の
分泌量が減ります。つまり起きていると食べ過ぎになる傾向があります。
③成長ホルモン…寝ている間にこの成長ホルモンが分泌され、脂肪分解作用が促進されます。
私は、「最低でも6~7時間睡眠をとること」を患者様にお伝えしています。
では睡眠時間が長ければ長い方が良いのかというと、そうではありません。
最近"長時間睡眠"は、
死亡、糖尿病、心血管疾患、冠動脈疾患、肥満などの
リスク増大が関連していると書かれている雑誌を読みました。
それによると、睡眠時間が9時間を超えると、
健康アウトカムの有意な悪化傾向が認められるようです。
また、ある医師は、6~9時間が理想の睡眠時間と提唱していました。
つまり、9時間以上の睡眠は、
健康面だけでなくダイエットにおいてもかえって肥満を引き起こすようです。
短すぎず長すぎない睡眠(6~7時間程度)がダイエット成功の秘訣ということですね。
では。

みなさん、こんにちは。
みなさんは「ETRF」という言葉をご存知ですか?
「ETRF」とは、
Early Time-Restricted Feeding
の略語で、アラバマ大学の研修者たちが提案した新しいダイエット法です。
これは、
午前8時から午後2時までの間は何を食べても良いけれど、
午後2時を過ぎたらその後は何も食べない(ファスティング)というダイエット法です。
つまり、13時間何も食べられないということになります。
効果としては、
午後2時で食べることをやめた人は夜の食欲がなくなったのに対して、
普段通り時間を気にせず食べていた人は食欲が収まらなかったという実験結果と体重測定から
論文を発表しているようです。
起きている間に朝食を2回摂るようにも感じられますが、
13時間後の吸収率を考えることや、どこまで継続できるかなど疑問に思います。
午前8時から午後2時までのエネルギー消費量が一番多い時間帯に
エネルギーを摂取して消費させるということだと思いますが、
私はこれがベストなダイエット法だとは思いません。
では。

みなさん、こんにちは。
みなさんは1日にどれくらい炭水化物を摂取されていますか?
今回、炭水化物(糖質+食物繊維)の摂取割合が非常に多い人は、
死亡リスクが上昇するというデータが発表されました。
~日経グッディ~
炭水化物の割合が多すぎると死亡リスクが上昇
脂質の割合は多いほうが死亡リスクは低い、国際的な研究の意外な結果
2017/10/20 大西淳子=医学ジャーナリスト
また、それだけでなく主要な循環器疾患のリスクも上昇するそうです。
炭水化物の総エネルギーを占める割合は、
50~60%とし、一汁三菜のバランスの摂れた食生活を送ることが重要であると考えます。
現在発売中の日経ヘルス12月号の「ラクにやせる 糖質・脂質の摂り方の正解!」にて、
私のインタビュー記事が掲載されています。
特集では、炭水化物の摂取量の目安や、
流行りの糖質制限のリスク、糖質・脂質を摂取しながら痩せるダイエット法などが
掲載されていますので、ぜひ読んでみてください。
では。

みなさん、こんにちは。
チートデイとは、
ダイエットをされていて、ダイエット中の停滞期(特に糖質制限ダイエット)
を解消するために行われていることが多い食事療法です。
ダイエット中に
1日だけ糖質を含む食事をたくさん摂取し、
翌日からまた糖質制限を行うことで、
身体が飢餓状態でなくエネルギーを使って大丈夫だというように
〝cheat(チート)”=ごまかす日を1日作るということだそうです。
このチートデイを行う頻度は、週1回が理想だそうです。
また、
女性の場合は、
体脂肪率で決まっていて、
例えば体脂肪率25~30%の方は10日に1度、
30~35%は2週間に1日、35%以上の人は必要なしとなっています。
また摂取する1日のカロリーは、
2500kcalといわれていますが、
厳密には「自分の基礎代謝量×3」とされ、
50代の男性なら基礎代謝1400kcalとすると、1日4200kcalを摂取することとなります。
これくらい摂取しないと、チートデイの意味がないそうです。
私としては、
このようにチートデイを作ることに否定的です。
ダイエット中の停滞期は、適応現象であることは分かりますが、
今まで自分で決定したカロリーを維持して、
基礎代謝を上げるためには運動療法を行っていくしか方法はないと思います。
チートデイはダイエット中に食に対するストレスを和らげる方法ではありますが、
チートデイが何日も続いてしまう恐れや
自分自身の食事をコントロールできない方が肥満になるのであって、
一般的にはダイエットを失敗してしまうリスクもあると考えています。
では。

みなさん、こんにちは。
糖質制限ダイエットのブームが続いておりますね。
私は何度もこのブログでもお話している通り、
完全に糖質を抜いたり、極端に糖質の摂取量を減らしたりすることは、
リバウンドのリスクや栄養バランスを崩す恐れがあるため、推奨しておりません。
むしろ、適度に糖質を摂るべきだと考えております。
そもそも糖質は1日にどれくらい必要かご存知ですか?
エネルギーの3大要素はたんぱく質、脂質、糖質ですが、
糖質の必要量は1日に必要な総カロリー量からたんぱく質、脂質の量を引いた
エネルギー量を糖質で埋める考え方が一般的です。
つまり、総エネルギー量の5~7割を糖質から摂取することとなります。
具体的には、
30~50歳のダイエット中の女性は、
1日1,400kcal程度のエネルギーを必要とすると6割を糖分として摂取すると、
1,400×0.6 = 840 840kcalとなり、糖質1gを4kcalとすると、
840÷4 = 210 210gとなります。
白米ご飯一膳(約150g)に含まれる糖質は、55gとして
1日に必要な糖質は、白米だけで3.8膳となり、
1日に3食一膳ずつ摂取しても良いということです。
ちなみに、糖尿病専門医であるリチャード・バーンスタイン博士は、1日の糖質量を130g以下とする、
糖質制限ダイエットを推奨しているようです。
1日の必要最低量として、1日100g(白米約2膳)は摂取したいものですね。
では。

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