第43回 野村狂言座 宝生能楽堂
『簸屑』
太郎冠者:野村万作
主 :深田博治
次郎冠者:野村萬斎
『瓜盗人』
盗人 :石田幸雄
畑主 :月崎晴夫
『骨皮』
新発意 :高野和則
住持 :野村万之介
檀家 :竹山悠樹 月崎晴夫 深田博治
素囃子『早舞』
大鼓 :柿原光博
小鼓 :森澤勇司
太鼓 :小寺真佐人
笛 :成田寛人
万作先生の型はほんとに自然できれいだ。お年を考えたら大変な技だなと思う。
臼を挽く、居眠る、こける、泣く、哀願する・・・萬斎先生が「七つ子」を舞った。朗々と元気いっぱいに舞台いっぱいに舞われた。こういう舞いかたもあるのかと見入ってしまった。役者は声がでかく自然に出ないとだめなんだ。
一人舞台で観客を終始飽きさせないことは難しい。声の抑揚、強弱、話の中身、表情、動き、リズム感、気力、狂言らしさなどなど。石田先生クラスにならないとできないのかもしれない。万之助先生が真っ白な装束で橋掛りを歩まれたときはお顔が小さく見えたが、演技始めたら、なんか笑えてくるから不思議だ。高野先生のボケっぷりも面白かった。観客も総じて良かった。気持ち良く観れた。