観能が続いた
『三人の会』 観世能楽堂 9日
● 野宮 シテ 谷本健吾 ワキ 宝生欣哉
大鼓 亀井広忠 小鼓 観世新九郎 笛 松田弘之
・序の舞
六条御息所が巫女として仮住まいした野宮 そこを訪れた僧 その僧に御息所の霊が回向を頼む 葵上との車争いに敗れ その時の執心を晴らして欲しいと
僧が回向すると 御息所の霊が現れ 源氏との華やかだった日々 愛を失った悲しみを込め 月の光の下 静かに舞を舞う
野の宮の 月も昔や 思うらん 影寂しくも 森の下草・・・
● 邯鄲 シテ 川口晃平 ワキ 宝生欣哉
大鼓 亀井広忠 小鼓 飯田清一 笛 杉 信太郎 太鼓 林 雄一郎
・ 楽
盧生が旅をし 邯鄲の里に一夜の宿を求めた時 女主人の薦める枕で眠りにつく すると盧生は王になった夢を見る
位 人心を極め栄耀栄華に満たされた日々 その喜びを込め悠然と舞を舞う
いつまでぞ 栄華の春も常盤にて なお幾久し有明の月・・・・
『観世九皐会 三月定例会』 矢来能楽堂 10日
● 誓願寺 シテ 観世喜正 ワキ 宝生欣哉
大鼓 柿原弘和 小鼓 鵜澤洋太郎 笛 杉 信太郎 太鼓 林 雄一郎
・序の舞 太鼓入
京都の誓願寺で仏法を広める一遍上人 そこに和泉式部の霊が 歌舞の菩薩となって現れ 誓願寺の境内が 極楽浄土に化したかのように優雅に舞う
ひとりなお 仏の御名を尋ねみん おのおの帰る法のにわ人・・・・
両日あわせて ・ 仕舞
・西王母 観世喜之 ・定家 観世銕之丞 ・賀茂 観世喜正 ・善知鳥 坂口貴信 ・西行桜 弘田裕一 ・玉之段 桑田貴志