横須賀総合医療センター心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

側方小開胸アプローチによる心臓手術の適応<BMI30

2021-01-04 08:54:53 | 心臓病の治療
 横須賀市立うわまち病院心臓血管外科では側方小開胸アプローチでの弁膜症手術、冠動脈バイパス術を積極的に採用し、心臓胸部大血管手術の約半数を対象にしておりますが、今までの経験の中で、この側方開胸アプローチ(MICS=低侵襲心臓手術)に合わない患者さんというのも存在します。
 ひとつは肺が癒着して側方開胸出来ない人や片肺換気が出来ない肺疾患や肺手術後の患者さん、
 もう一つは肥満のために視野が著しく不良な患者さんです。

 肺の問題がある人はどうしようもありませんが、肥満のために低侵襲心臓手術の対象にならないのは非常に残念なことです。というのも、術後合併症の可能性の高い肥満の人ほど、側方開胸アプローチの恩恵をうけるはずなのに、それが出来ず、正中切開アプローチを必要になり、そのために正中創の創傷治癒障害や骨癒合不全が起きてしまう可能性が肥満でない患者さんに対して高いためです。

 経験的にはBMI30以上の患者さんは手技的に不可能なことが多く、BMI28くらいでなんとか出来た、という感じです。こうした肥満の患者さんは決して少なくなく、肥満に関連して心疾患を発症している場合も多いので、やはりBMI30以上の患者さんは普段からダイエットにこころがけて、そもそも病気にならないように注意していただくことが重要です。
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緊急事態宣言発令?

2021-01-04 00:22:40 | その他
 新型コロナウィルスの蔓延により入院ベッドが満床に近くなり、東京、神奈川、埼玉は政府に緊急事態宣言の発令を要望したとニュースになりました。政府はなかなか積極的には発令できないという事情もあるようですが、感染を制御するためには人の移動、会食など蔓延を加速させる要因を強制的に封じ込める以外、手段はありません。
 多くのお店が倒産するなどの懸念があり、それを政府が支えるためにさらに税金の投入が必要になるため、それで手をこまねいているというのが実情ではないでしょうか。
 今までのGo toキャンペーンが感染を広めたことは明らかで、何十兆円も無駄遣いして、結局一時しのぎにしかなっておらず、感染を広めてしまっただけだったのではないでしょうか。
 横須賀市の受け入れ病院もほぼ満床の状態ですので、これ以上広げないためには強制力をもった対策が必須と思います。
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お正月、食べ過ぎていませんか?

2021-01-04 00:11:11 | 心臓病の治療


 この飽食の時代、世界一のフードロスでもあるこの日本、特にお正月はごちそうを食べすぎてしまう、という傾向があるのではないでしょうか。体重も増加したり、血糖やコレステロールの数値も上昇しがちなので、特に注意が必要な季節です。
 お正月、食べ過ぎてしまった人も、明日以後は控えめにするように気をつけてください。

 ちなみに写真は、筆者が作った贅沢丼です。北海道産の馬糞ウニ、ホンマグロの大トロ、寿徳庵の厚焼き玉子です。
 ランチは二日連続これでした。

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