12月4日 Medtronic主催のMICS-CABGのウェビナーが開催されました。20~30分ほどのレクチャーが3本と、そのあとの濃厚なディスカッションで合計三時間、しっかりお勉強しました。
筆者は「LITA-LADから始めるMICS-CABG」という内容でプレゼンテーションさせていただきました。循環器内科としては心臓外科医にLITA-LADさえしっかり繋いでくれたらあとはカテーテル治療をするから・・・というのが本音です。MICS-CABGにおいて、LITA-LADだけ行い、他の枝はPCIするいわゆるHybrid Coronary Revasculization(HCR)のほうが喜ばれて心臓外科に紹介される可能性が増える、共存共栄の関係が構築できる可能性があります。
とはいえ、外科医としては引き出しの数を増やすためにも、多枝の血行再建ができるようにしておくこともより高度な治療をしていくには必要です。
モデュレイターの菊池慶太先生は、緊急手術や高度肥満の症例などには手を出さず、うまくいく症例を選んでおくことも必要と講演されましたが、症例数の限られる横須賀市立うわまち病院のような施設では、症例ごとにベストな治療選択を行い、その中でMICS-CABGをチャレンジしていく必要がありますので、一般には行われないような症例にも低侵襲手術を実践しており、講演の内容にも一部、チャレンジケースやMICS-CABGを行う上での工夫などを入れさせていただきました。緊急手術やRedo症例、視野不良の場合の工夫、中枢側吻合を腋窩動脈に変更することなどについても提案しました。
今後MICS-CABGが普及していく中では、今後発展させていくべき内容とおもいます。