横須賀うわまち病院心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

運転中にDVT(静脈血栓症)発症のリスク

2020-07-01 09:38:42 | その他
 最近は運転中にDVTが発症するという患者さんを時々耳にします。最近の自動車はオートクルーズ機能を持つ車両が増えて、運転中はアクセルもブレーキも踏まないという人が増えているのでしょうか?長時間自動車に乗って発症するという患者さんは主に運転していないで乗車、いわゆる乗せられている人が多いという印象でしたが中には運転中に発症の患者さんもいます。最近の殆どの自動車はオートマチック車なので左足はクラッチを操作することがないので、長時間足を動かさないことによる、特に好発部位である左下肢に発症するというメカニズムも考えられます。
 いずれにしろ、運転中だからといって発症しないと言うことは無いようです。これからの暑い時期は脱水になりやすく、それが引き金になる可能性もあるので、こまめな水分補給と下肢の定期的な運動が重要です。
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コロナDVT

2020-07-01 09:34:20 | その他
 コロナ太りという言葉がテレビで言われたりしていますが、コロナで外出自粛や運動不足などが指摘されているなか、最近は深部静脈血栓症(DVT:Deep Vein Thrombosis)とそれに伴う肺血栓塞栓症による救急搬送が増加しています。この減少は東日本大震災、新潟地震など震災による避難所生活者でも多く診られた現象で、動かないことで静脈内での血流鬱滞がおき、そこに血栓ができてしまう病気です。血栓ができる場所は主に、下肢や骨盤内です。
 時々は歩くなどの足を動かす運動が予防になります。また脱水が引き金になることも多いのでこまめな水分補給も重要です。

 DVTの治療は現在は主に抗凝固薬による血栓形成予防になりますが、実際に肺塞栓症を起こしていて再発のリスクも高い患者さんには、下大静脈内にフィルターを設置する患者さんもいます。
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