しかし、百合子は「亡命枠」ではない。
ムハンマド・アブデル・カーデル・ハーテム。
ナセル側近で情報相を務めた者の「特別枠」。
エジプトの国策に都合のいいエージェントのようだ。
それを育成するため、非アラブ国出身者を優遇する枠。
そしてハーテム枠は、更に二つに分かれるんだって。
インテリジェンス枠とインフォメーション枠。
インテリジェンスは、他国で諜報活動を行い世論を操作。
親エジプト国家を形成したり、敵国を不利な状況に陥らせる。
インフォメーション枠は、いわゆる戦略広報。
例えば、73年の第4次中東戦争。
エジプトは、イスラエル軍の不意を突いた奇襲攻撃を仕掛けた。
その大義を世界に知らしめなければ意味がない・・・。
情報(インフォメーション)相のハーテムは、こう対応。
欧米のマスコミをメディアツアーの名目で戦地候補地に事前招待。
現場で情報操作しながら報じさせた・・・。
アラブ世界の「プロパガンダの父」とも呼ばれているという。
そして百合子の役割は、こんな塩梅。
一つは、カイロ大学の偉大さを証明すること・・・。
カイロ大学の卒業生でノーベル賞を取った者。
これは、3人居るが全員エジプト人。
海外で首脳に就任した者も居るが、やはりアラブ人。
カイロ大学を卒業した先進国の要人は、百合子1人のみ。
そして公式ホームページでも、こんな調子だ。
カイロ大学は、日本の元防衛大臣である小池都知事の輩出に成功❣️
カイロ大学宣伝のため、極めて重要な存在のようだ。(続く)