這いつくばって撮るような小さな花を無性に撮りたくなり、大巧寺から妙本寺へ向かう途中、小さな花探し♪
一番撮りたかったのは、花径が5ミリほどしかない「ムシクサ」でしたが、途中の空き家になった民家の入り口にキケマンを見つけ、尻餅スタイルで撮影をしました。
「キケマン」はケシ科キケマン属で、同じ仲間では、よく見ることができる「ムラサキケマン」、また川岸や山地に生える「ミヤマキケマン」「ジロボウエンゴサク」などがあります。
ミヤマキケマンとジロボウエンゴサクは2011年5月8日に裏高尾で撮った画像がありましたので、アップをさせていただきます。
キケマン(黄華鬘)
上段と下段の花色は、カメラのホワイトバランスの設定の違いです。
葉も花もしっかり丈夫そうに見えます。
海岸や低地の草地、荒れ地に生える2年草です。
ムラサキケマン(紫華鬘)
やや湿ったところに生える高さ20~50センチの2年草です。
鎌倉では少し陰になったところでよく見ることができます。
( 撮影日:2015年4月12日 )
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以下は裏高尾で2011年に撮影をしたものです。
ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
キケマンに比べ、花も色も華奢な印象です。
湿り気のある山際や小川の水辺に生えているので、花が咲いていない葉っぱの状態では
野草のセリと間違えてしまいそうです。
ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)
伊勢地方で子供がこれを次郎坊、スミレを太郎坊と呼んで、花の距を引っかけて遊んだことに由来。
川岸、山地などに生える高さ10~20センチの多年草です。
最初、この花を見たときには、ムラサキケマンの色変わりだと思い込んでいました。
鎌倉駅から歩いて5分のところにある大巧寺(だいぎょうじ)、ツバキの品種の多さで知られていますが、境内には小さな野草がたくさん植えられています。
大巧寺は別名“おんめさま”と呼ばれ、安産祈願のお寺として、戌の日には社務所前に行列ができます。撮影に行った日は、何組も赤ちゃんを抱いたご夫婦やご家族が、無事出産のお礼参りに来ていました。
シロヤマブキ(白山吹) バラ科シロヤマブキ属の落葉低木です
鎌倉のお寺でよく見られるヤエヤマブキは実がつきませんが、このシロヤマブキは長さ7ミリの楕円形で
光沢のある黒く熟した実が4個つき、前年の実と今年の花を一緒に見ることができます。
ヤマブキの園芸品種であるヤエヤマブキの黄色の花は可愛くて目立ちますが、
鎌倉のお寺にはシロヤマブキが似合う…と私は思っています。
参道脇のフェンスに絡ませてあるムベ、ちょうど花の時期でたくさんの花をつけていました。
ムベ(郁子) 別名:トキワアケビ
アケビ科ムベ属の常緑つる性です。
雌雄同株で、1枚目と2枚目が雌花、3枚目が雄花です。
見分け方は、中心に3つの雌ずいがあるのが雌花、1つの雄ずいがあるのが雄花です。
果実は長さ5~8センチで暗紫色に熟しますが、アケビのような裂開しません。
秋になると大巧寺でも数個ですが、小さな果実を見ることができます。
今の時期、境内で一番たくさん咲いているのがカントウタンポポ(関東蒲公英)で、白花を多く
見られるのも、たぶん大巧寺が一番だと思います。
社務所前に小さな小さな花、花色がピンクでなければうっかり見逃してしまいそうなほど小さな花です。
花径は5ミリほどで、ヒメフウロのミニチュア版という雰囲気です。
図鑑で調べてみたのですが、「フウロソウ」ではこの花は出てきません。
でも、先代の奥様が集めて植えられたものだと思いますので、外来種ではないことは確か。。
どなたかこの花についてご存知の方がいらっしゃいましたら、コメントをいただけると嬉しいです。
ベニバナハナミズキ(紅花花水木) ミズキ科ミズキ属の落葉小高木~高木です
総苞弁が淡紅色を帯びたハナミズキの園芸種です。
花弁は中心に見える淡緑色の部分で、もう少しすると蘂を見ることができます♪
1枚目…花色が濃い目のタチツボスミレに似たスミレです。
スミレの種類は多く、交雑もするので、総称の「スミレ」とさせていただきます。
2枚目…サギゴケ
ゴマノハグサ科のムラサキサギゴケの白花品のことをいいます。
3枚目…本堂前のリキュウバイ(利久梅)
バラ科ヤナギザクラ属の落葉低木で、明治末期に中国より渡来し、各地に植えられています。
別名「ウメザキウツギ」と言うそうですが、ウメ?サクラ??ウツギ???
( 撮影日:2015年4月12日 )
桜の花が咲く頃、開花を楽しみにしている野の花“コゴメイヌノフグリ”を今年もまた見ることができました。
民家の生垣の外にホトケノザやハナニラなどに混じって小さな小さな白い花を咲かせます。
鎌倉ではこの地区で初めて見つけ、まだ他では見つけられずにいる、私の中では貴重な花のひとつです。
鎌倉でも住宅があったところがある日更地になっていたり、一軒の古い民家が二軒の新しい家になっていたりということが多く見られるようになっています。このコゴメイヌノフグリの咲く一角でも同じことが起きており、いつか雑草として抜かれてしまう日が来るのではないかと心配でなりません。
でも、昨年に引き続き今年も見られたので、、、♪♪
春になると、道端や空き地などいたるところでブルーの花を咲かせるオオイヌノフグリと同じ、ゴマノハグザ科クワガタソウ属の多年草です。
花の大きさはオオイヌノフグリの約半分程度ですが、白い花は緑の葉の中でしっかり自己主張しています。
(1枚目と12枚目、花のアップの画像は、ロシナンテからの借り物です。)
( 撮影日:2015年3月29日 )
朝から小雨が降る生憎の空模様でしたが、東慶寺のシダレザクラが撮りたくて、一人で出掛けてきました。
本堂前のシダレザクラは終わってしまい、すでに葉が出始めていましたが、
茶室「寒雲亭」入り口のヤエベニシダレはちょうど見ごろ♪
八重の紅紫色の花が散房状に咲く様と、雨に濡れた風情がとてもきれいでした。
「ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)」
シダレザクラと同じく、エドヒガンの園芸種。
昔、京都御所から仙台の塩釜神社に下賜され、1895年に当時の仙台市長遠藤庸冶氏が京都の平安神宮に献上したものといわれます。
別名のエンドウザクラ(遠藤桜)はこのことによるとのことです。
《 山と渓谷社・日本の樹木より 》
( 撮影日:2015年4月5日 )