妙本寺の参道に向かう途中で、いつもつい引っかかってしまう、小さな小さな草の花。
どれも花の大きさは5ミリに満たないほど小さく、足元で咲いていても気づかないほどです。
でもその造作は繊細で可憐、肉眼ではわかりませんが、パソコン画面で見ると本当にきれいです。
ヤブニンジン(藪人参) セリ科ヤブニンジン属
葉がニンジンに似ていて、やぶに生えることから付いた名だそうです。
林のふち、竹やぶなどの日陰に生える多年草です。
枝先から複散形花序を出して、小さな白い花をまばらにつけます。
花には両性花と花柱が退化した雄花とがありますが、たぶん花序の中心にあるのが雄花ではないかと
思います。
果実は4枚目の画像で確認できるように、長さ2センチほどのこん棒状で刺毛が上向きについています。
遠目には白い花火のよう。。この花を「わぁ~きれい!」と見てくれる人はほとんどいませんが、
通り過ぎる人に「虫眼鏡でみるときれいなんですよ♪」とおせっかいをしたくなります。
ツメクサ(爪草) ナデシコ科ツメクサ属
細い葉が鳥の爪に似ていることから付いた名だそうです。
庭や道端などの生える1~2年草です。
花径は4ミリ程度、花弁は白色で5個ありますが、退化して無いものもあるそうです。
撮影場所は参道脇の細かい砂利が敷かれた所、砂粒と花の大きさを比べると、この花の小ささを想像
していただけると思います。そして、砂利の上に膝をついて撮影する姿勢の辛さも(笑)
ムシクサ(虫草) ゴマノハグサ科クワガタソウ属
同じ仲間にオオイヌノフグリやタチイヌノフグリなどがあります。
名の由来は、ゾウムシの仲間がしばしば子房に虫えいを作って、果実のようになることによるそうです。
花は白色で直径2~3ミリ、2個の雄しべと1個の雌しべがあります。
画像でははっきりとは確認できないと思いますので、是非一度、虫眼鏡で見てみてください。
タチイヌノフブリ(立犬の陰嚢) ゴマノハグサ科クワガタソウ属
ユーラシア原産の2年草で、畑や道端などに生えます。気をつけてみると、意外に身近なところで普通に
生えています。
花は4ミリ程度、オオイヌノフグリを小さくした感じですが、葉やガクに細かい毛がついています。
花色は青、ときに淡いピンクのも見つけることがあります。
( 撮影日:2015年4月12日 )