千三百年の、古都を歩く
9年前から恒例となっている
<誕生日旅行>。
今年はどこに行こうか?
息子に尋ねると<京都と奈良>。
”奈良では大仏さん、
京都では、金閣寺・銀閣寺・清水寺を見たい。”と言う。
なんともシンプルでベーシックな・・・。
このルートは私が小学2年生の時に
家族で旅行した。
言えば、私もそれ以来、金閣・銀閣訪れてないかも。
京都は何度も訪れているのに
わりとマニアックな寺社めぐりをしていたため、
(花がきれい、とか、病にいいとか)
一番名所といわれているところを
すっとばしていた。
調べると、<西>方向は私の吉方位でもある。
西・・・金運、恋愛運、商売運、社交運。
ぢゃあ、行くしかないでしょう。
乗りたかった伊勢志摩ライナーの車両に・・・。
3連休といっても、土曜日は毎週塾のテストが
午後6時までとなってしまった。
フツウ、この時点で<旅行>なんて
しないのが、受験生の家庭なのだろうが
ペーパーだけが、勉強ぢゃないハズ
午後6時に塾に迎えに行ってそのまま品川駅へ直行。
お弁当を買い込み、のぞみに乗り込む。
そう、その日の夜のうちに、とりあえず
現地へ向かってしまう<旅パターン>を
私達親子は編み出した。
京都駅から奈良までは
昔から乗りたかった<伊勢志摩ライナー>の車両の特急。
ラッキー
汽車マニアの私達はるんるん。
宿泊先のホテル日航奈良に到着したのは
午後10時近く。
最近、<ホテル日航>シリーズに
宿泊する機会が多いのだが
共通して言えることは、
<朝食が美味しい>ということ。
テーブルサービスだったり、
ビュッフェだったりするけれど
観光地ホテル・ビジネスホテルのランクにしては
朝食はとても内容が充実しているので
オススメ
翌朝、早起きして奈良を歩くことにする。
まずは、有名な<猿沢の池と五重の塔>
そして、その左方向に<ひとこと観音>の堂がある。
観音様の中にも色々な位があって
この<ひとこと観音>様は一番位の高い観音様なのだという。
そして、<一つの事>だけ、
願いを叶えてくれるという、有難い観音様。
何をお願いしたかって
観音様と私の秘め事にしておきましょう・・・
ひとこと観音のお堂
そして、静かな木々に囲まれた道を
歩いていくと、鹿がいっぱい。
可愛い目でじぃ~っとこちらを見つめる。
見つめるだけで近寄ってはこない。
<この鹿たちは奈良の市民権を持っているんだよ。>
案内してくれるおじさんが教えてくれる。
そして、すっと目の前が開けると
そこにはなんとも神秘的な八角堂が現れる。
八角堂
作家 志賀直哉の家も近くにあり
このあたりを散策するのが大好きだったという。
有名な暗夜行路もここで書かれたという。
確かに、私も静かで神秘的なこのあたりに
瀟洒な佇まいの和風の住居に住まい、
春夏秋冬、夜明けから星空までを愛でながら
日々を暮らすとしたら
芥川賞でもとれるくらいの
大作が書けるかもしれない、と思った
春日大社
記憶の中の春日大社はこの、<赤>だった。
おびただしい数の灯篭が境内に並ぶ。
これら全ての灯篭に、1年に1度だけ
火が点るという。
今度はその夜にここを訪ねてみたい。
鹿と灯篭と赤い廊下。
大きな藤棚もあり、華やかな神社。
灯篭のあいだから、鹿が現れる
春日大社を出て、いよいよ
東大寺の大仏さまに会いに行く。
まずは南大門の仁王像に圧倒される。
恐ろしく大きく、鋭く、迫力があり、
そして美しい。
運慶・快慶の仏師らの想いは
数百年の時を超えて生き続けている。
大仏様 正面から
大仏様はやはり、すごかった。
子供の頃に見た大仏と
今、見ている大仏と
確かに同じ大仏なのだけれど
年を重ねてからお会いする大仏様には
ココロが揺さぶられる。
そして、神妙な気持ちで
その大きな手ででなら、
混沌とした地球上の全てを
救ってくださるような気さえ、してきて
暫くその場に佇んだ。
この角度の大仏様はもっと大きく見える
”人も、建物も、
正面から見りゃぁ いいってもんぢゃない。
本当の良さっていうのは
角度を見て、見つけなきゃいけないんだよ。”
案内してくれたおじさんの言葉、
ずっしり胸に響いた。
大仏様も確かに、真正面から見るよりも
この角度で見た大仏様のほうが
より大きく、慈悲深く感じられる。
私も人間関係では、わりと<正面>から
向き合ってお付合いするほうだけれど
今度からは、<斜め>からも
見てみようかしらん
世界遺産 薬師寺
奈良の中心部を車で走ると
そこにも
ここにも
<天皇陵>がある。
ちょっとタイムスリップしたような
不思議な感覚にとらわれる。
今度は、飛鳥のほうまで
足を伸ばしたいね、
息子とそう言って、奈良を出発した。
千三百年の時を超えてなお、
静かに私達を包み込んでくれる
古都 奈良の街。
9年前から恒例となっている
<誕生日旅行>。
今年はどこに行こうか?
息子に尋ねると<京都と奈良>。
”奈良では大仏さん、
京都では、金閣寺・銀閣寺・清水寺を見たい。”と言う。
なんともシンプルでベーシックな・・・。
このルートは私が小学2年生の時に
家族で旅行した。
言えば、私もそれ以来、金閣・銀閣訪れてないかも。
京都は何度も訪れているのに
わりとマニアックな寺社めぐりをしていたため、
(花がきれい、とか、病にいいとか)
一番名所といわれているところを
すっとばしていた。
調べると、<西>方向は私の吉方位でもある。
西・・・金運、恋愛運、商売運、社交運。
ぢゃあ、行くしかないでしょう。
乗りたかった伊勢志摩ライナーの車両に・・・。
3連休といっても、土曜日は毎週塾のテストが
午後6時までとなってしまった。
フツウ、この時点で<旅行>なんて
しないのが、受験生の家庭なのだろうが
ペーパーだけが、勉強ぢゃないハズ
午後6時に塾に迎えに行ってそのまま品川駅へ直行。
お弁当を買い込み、のぞみに乗り込む。
そう、その日の夜のうちに、とりあえず
現地へ向かってしまう<旅パターン>を
私達親子は編み出した。
京都駅から奈良までは
昔から乗りたかった<伊勢志摩ライナー>の車両の特急。
ラッキー
汽車マニアの私達はるんるん。
宿泊先のホテル日航奈良に到着したのは
午後10時近く。
最近、<ホテル日航>シリーズに
宿泊する機会が多いのだが
共通して言えることは、
<朝食が美味しい>ということ。
テーブルサービスだったり、
ビュッフェだったりするけれど
観光地ホテル・ビジネスホテルのランクにしては
朝食はとても内容が充実しているので
オススメ
翌朝、早起きして奈良を歩くことにする。
まずは、有名な<猿沢の池と五重の塔>
そして、その左方向に<ひとこと観音>の堂がある。
観音様の中にも色々な位があって
この<ひとこと観音>様は一番位の高い観音様なのだという。
そして、<一つの事>だけ、
願いを叶えてくれるという、有難い観音様。
何をお願いしたかって
観音様と私の秘め事にしておきましょう・・・
ひとこと観音のお堂
そして、静かな木々に囲まれた道を
歩いていくと、鹿がいっぱい。
可愛い目でじぃ~っとこちらを見つめる。
見つめるだけで近寄ってはこない。
<この鹿たちは奈良の市民権を持っているんだよ。>
案内してくれるおじさんが教えてくれる。
そして、すっと目の前が開けると
そこにはなんとも神秘的な八角堂が現れる。
八角堂
作家 志賀直哉の家も近くにあり
このあたりを散策するのが大好きだったという。
有名な暗夜行路もここで書かれたという。
確かに、私も静かで神秘的なこのあたりに
瀟洒な佇まいの和風の住居に住まい、
春夏秋冬、夜明けから星空までを愛でながら
日々を暮らすとしたら
芥川賞でもとれるくらいの
大作が書けるかもしれない、と思った
春日大社
記憶の中の春日大社はこの、<赤>だった。
おびただしい数の灯篭が境内に並ぶ。
これら全ての灯篭に、1年に1度だけ
火が点るという。
今度はその夜にここを訪ねてみたい。
鹿と灯篭と赤い廊下。
大きな藤棚もあり、華やかな神社。
灯篭のあいだから、鹿が現れる
春日大社を出て、いよいよ
東大寺の大仏さまに会いに行く。
まずは南大門の仁王像に圧倒される。
恐ろしく大きく、鋭く、迫力があり、
そして美しい。
運慶・快慶の仏師らの想いは
数百年の時を超えて生き続けている。
大仏様 正面から
大仏様はやはり、すごかった。
子供の頃に見た大仏と
今、見ている大仏と
確かに同じ大仏なのだけれど
年を重ねてからお会いする大仏様には
ココロが揺さぶられる。
そして、神妙な気持ちで
その大きな手ででなら、
混沌とした地球上の全てを
救ってくださるような気さえ、してきて
暫くその場に佇んだ。
この角度の大仏様はもっと大きく見える
”人も、建物も、
正面から見りゃぁ いいってもんぢゃない。
本当の良さっていうのは
角度を見て、見つけなきゃいけないんだよ。”
案内してくれたおじさんの言葉、
ずっしり胸に響いた。
大仏様も確かに、真正面から見るよりも
この角度で見た大仏様のほうが
より大きく、慈悲深く感じられる。
私も人間関係では、わりと<正面>から
向き合ってお付合いするほうだけれど
今度からは、<斜め>からも
見てみようかしらん
世界遺産 薬師寺
奈良の中心部を車で走ると
そこにも
ここにも
<天皇陵>がある。
ちょっとタイムスリップしたような
不思議な感覚にとらわれる。
今度は、飛鳥のほうまで
足を伸ばしたいね、
息子とそう言って、奈良を出発した。
千三百年の時を超えてなお、
静かに私達を包み込んでくれる
古都 奈良の街。