きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ポエトリー アグネスの詩

2014年03月03日 | 韓国
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音楽がほとんどなかったんですよね、始めに川が流れていて、最後も川の流れる音で終わる。とても静かな映画で、静かに観ていたんだけど、終わった後にいろんなことを考えました。
だからかねぇ、色んなことと考えすぎて全然感想がまとまらなかった。
書きたいことあり過ぎてものすごく長くなっちゃうの。

主演のユン・ジョンヒさんは韓国では伝説的なスター女優だそうです。
彼女の存在がすべてでしたね。
きっとあるであろう大女優のオーラは見事に封印してて、おしゃれで可愛らしくて、どことなく現実離れしてて、嫌なものは見ないで暮らしてきた人の様にも思えるけど意志の強さも感じる。彼女がどんな人生を送って今ここにいるのか、とても気になります。

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被害者の少女の母親に会いに行くシーンが印象的でした。
謝罪と示談のために行ったのに風景に気を取られて何をしにきたのか忘れてしまう。
詩の先生に何かを見るということの意味を考えなさいと言われて、今まで気づかなかった自然の中で人が生きている意味を感じて、とても良い表情をするんだけど、すっかり忘れていた現実も思いだす。複合的な意味合いのある場面でした。

イ・チャンドン監督は綺麗な部分も隠したい部分も全て描ききるところが素晴らしいと思う。
66才のセックスの場面は衝撃的だったけど、観る人によっていろんな感想があるんだと思う。
さらに500万ウォンの請求(恐喝?)に対してもいろんな意見がきっとあるんだろうけど、人生って良い悪いだけでは語れないものもあって、結果そうなったんだなって、そんなふうにしか私には言えない。

アルツハイマーと診断され言葉を忘れていく自分を思い、姉に可愛がられて文章を書くことが好きだった子供の頃を思いだす。ミジャは自分の人生を愛しむようにアグネスの短かった人生も愛しんだんだと思う。

最後にミジャは一遍の詩をのこして美しい世界と一体化したように突然画面から消えてしまう。
その意味の解釈は、やっぱり観る人それぞれにゆだねられているような気がしました。



ポエトリー アグネスの詩(原題:?)  2010年  ☆☆☆☆☆
監督:イ・チャンドン
出演:ユン・ジョンヒ

66歳のミジャ(ユン・ジョンヒ)は、田舎の古いアパートで孫のチョンウク(イ・デビッド)と二人暮らしている。娘は釜山に出稼ぎ中で、生活保護とパート収入が頼りの生活は苦しいが、それなりに人生を楽しんでいる。彼女は右腕に痛みを感じて病院に行くが、体の不調より物忘れのひどさを懸念され、精密検査を受けてアルツハイマーと宣告される。ミジャは街の文化教室で詩作の教室を受講したことから詩の題材を探し始める。ところが、チョンウクと仲良しグループの男子学生たちが数ヶ月に渡って同級生の女子生徒を強姦し続け、彼女を自殺に追い込んだ事を知る。他の生徒の親たちは、アグネスの母に示談金を払って事件を隠蔽しようとするが、ミジャにはそんな大金の当てはない。


嘆きのピエタ

2014年02月22日 | 韓国
キム・ギドク作品はたくさん観たけれど
好きなのは、「悪い男」「受取人不明」「サマリア」「うつせみ」
彼の作品は現実の社会を拒否し遮断する。
自分が消えてしまい意識だけがむき出しになる感覚。孤独。
孤独ゆえに不思議な安らぎがある。
拒みたいのに陥る。
それがキム・ギドクの世界。

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ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した作品なのでとても楽しみにしていました。

舞台は拝金主義の弱肉強食社会。
金が返せないものは障害者になり保険金で返済する。
取り立て屋のカンドは肉を頬張る。(怖いよ~)

そこに現れた母と名乗る女性。
家族を持たずに育ってきたカンドは初めは拒否するが
やがて母の存在を感じ今まで持たなかった感情が覚醒する。

しかし、その先に待っていた事実は、、、、という話。

子を愛するゆえの母の行動と
母を求める息子の姿

ラストシーンが衝撃的なんだけど
野獣のように生きていた息子の魂は救われたということなんだろうか。
金がすべての社会の人間の罪を彼は背負ったとも言える?
(ここは人それぞれで捉え方が全然違うんだろうな)

キドク作品としてはとてもわかりやすいものでした。
わかりやすい、わかりにくい、が善し悪しの基準ではないですが。
作品としては楽しめたけど
冒頭に書いたキドクワールドの魅力が
現実の社会を拒否し遮断する不思議な安堵感だとすると
そういう意味では、これは現実社会の中で起きている物語だと思った。



嘆きのピエタ(原題:피에타)  2012年
監督:キム・ギドク
出演:チョ・ミンス、イ・ジョンジン

身寄りもなく一人で生きてきたイ・ガンド(イ・ジョンジン)は、極悪非道な借金取り立て屋として債務者たちから恐れられていた。そんな彼の前に母親だと名乗る女性(チョ・ミンス)が突如現われ、当初は疑念を抱くガンドだったが、女性から注がれる愛情に次第に心を開いていく。生まれて初めて母の愛を知った彼が取り立て屋から足を洗おうとした矢先、女性の行方がわからなくなってしまう。

ミッドナイトFM

2014年02月17日 | 韓国
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「深夜のFM」というタイトルで韓国で上映してた時から、いつか観たいと楽しみにしてた作品をやっと見ることができました。
うん、評判どおり、期待どおりの面白さだった。

深夜の2時から始まるラジオ番組「真夜中の映画音楽室」の
放送時間内にリアルタイムに進む怖~~いサイコスリラー。

ジテさんが演じるサイコ殺人鬼は怖かった。
ファンを通り越してストーカーを遥かに通り越して性格異常者で
あんな風に番組やDJのファンになられたら恐ろしくてたまらない。
ストーリは想像通りに展開していくんだけど緊迫感があった。

スエが演じるコ・ソニョンが魅力的だったなぁ。
元TVアナウンサーで今は人気DJ。
娘の病気治療のため渡米するので放送は終了するけれど、いつかまたニュースの世界に戻ってくることも視野にある野心家でもある。
抜群の才覚を持つが、他人に対する情はバッサリと切り捨てる部分もある。。
妹が殺されて娘が人質に取られるという窮地に陥った時も、狼狽え恐怖に怯えながらも強靱な精神力で立ち向かおうとする。

娘を助けるためになりふり構わないやり方は、ヒロインとして必ずしも共感できるものではなかったけど、でも理解もできる。
逆にリアリティを持って感じることが出来て面白かった。

娘ちゃん役の子役の女の子が良かったんですよねえ。
恐怖に怯えながら冷静に行動する彼女の姿が本当に立派でした。

見応え十分な秀逸なサイコスリラーでした。




ミッドナイトFM(原題:??? FM)  2010年  ☆ヽ(*^ω^*)ノ
監督:キム・サンマン
出演:スエ、ユ・ジテ、マ・ドンソク、チョン・マンシク

病身の娘を治療させるための渡米を控え、DJを5年間努めてきた人気の深夜ラジオ番組を降板する元テレビアナウンサーのソニョン(スエ)。妹に娘を預けてオンエアに臨む彼女だったが、その最中に自分のリクエスト通りに曲を流さなければ家族を殺すという脅迫電話がかかってくる。ただのイタズラだと軽く受け流していたソニョンだったが、電話の主である謎の男(ユ・ジテ)が家族をとらえて人質にしていることが判明。激しくうろたえる彼女に、男はある要求を突き付けてくる。


ザ・タワー 超高層ビル大火災

2014年02月14日 | 韓国
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昔昔、「タワーリング・インフェルノ」は観ましたよ。
何年前なんだろ、怖かったわ。
高いビルには必要以外には行かないって誓ったもん。

最初にこの作品を知った時に、どうして今更「タワーリング・インフェルノ」みたいな映画なの?って、きっとみんな思ったよね。今でも思う(笑)

しかも舞台はツインタワーで、
火事の原因はヘリコプターがぶつかったことなんだけど
最後はビルが崩れるという、
なんかもー、9.11を彷彿とさせるいかにもな感じが
いいんですか?って戸惑うんですけど、、、ワタシ。
ヘリがぶつかっただけで、あんな悲惨なことになっちゃうもんだろか。

でも意外と楽しめたんですよね。
アトラクションを経験したような感じなのかなぁ、
高所恐怖症なのでひゃーひゃー言いながら観ました。

いいんですかね(どっかで後ろめたい)

だって、こんな悲惨なことになってるのに
どこか笑える要素は作ってるでしょ。
悲惨なのに、エンターテイメント的に見せようとしてる気がして、
不遜な気持ちを持ちつつ
楽しんでもいいんですね?って思う。
消防隊に赴任してきた新人が全裸で駆けつけるシーンって
そういうことでしょ。

ソル・ギョングとイェジンちゃんの共演作品だと思ってたけど違うのね。
ソル様が主役っていうにはちょっと存在感が薄い気もする。
どっちかというとソン・イェジンとキム・サンギョンが中心です。
 
アン・ソンギさんも出てたけど、すごい贅沢ね。
監督さん繋がりの友情出演でしょうか。
他にも出演した俳優さんがかなり豪華だった。

いろいろ言ってるけど、結果としては楽しんで観ました。
高い場所が大嫌いだから映画館で観なくて良かったかも、
スクリーンで観たら怖くてたまらなかったかもしれないです。



ザ・タワー 超高層ビル大火災(原題:??)  2012年  
監督:キム・ジフン
出演:ソル・ギョング、ソン・イェジン、キム・サンギョン、キム・イングォン、アン・ソンギ

ソウルの汝矣島にそびえ立つ、地上108階の高層ビル「タワースカイ」。クリスマスイブを同ビルで迎えようとする客に備えるフードモール・マネージャーのユニ(ソン・イェジン)は、思わぬ厨房のボヤ発生に驚き不十分な換気設備に不安を抱く。人々が上層階に集う中、タワースカイ会長(チャ・インピョ)はタワー周囲を旋回する10機のヘリコプターで粉雪を降らせる演出を敢行。だが、そのうちの1機が上昇気流の影響によりビル内部に激突、すぐさま爆発炎上を起こしてタワースカイを火炎地獄へと変貌させる。


ゲノムハザード ある天才科学者の5日間

2014年02月01日 | 韓国
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ニノの「プラチナデータ」とほぼ同時に制作のニュースを知って、
両方ともDNAやゲノム情報の話で共通してて偶然だなぁって
楽しみに待ってたんですよね。
プラデは昨年に公開されたので、どうなってるのかずっと気になってたんです。
当初は「無名人」というタイトルでした。

ツイ情報で感想をチェックすると概ね好評のようで、
ともかく西島さんがかっこよかった!!!という意見が多かったので、
主役がグイグイひっぱっていく作品なのかなと想像してました。

これは、極めて個人的な感想なんですけど、
随所にキム・ソンス監督の前作の「野獣」のかほりが(笑)
カーアクションは野獣の冒頭のシーンを彷彿とさせるもので
あのまま西島さんがサンウでも驚かないかもです。
(つか、西島さん黒くなくてよかった、笑)

人の遺伝子を上書きするという近未来的なテーマなんだけど
映像が昭和的と言うか泥臭い感じもそうだし、
アクションは手を抜かないね。
主演俳優もまたそれに見事にこたえちゃうっていうか、
西島さんの体をはったアクションはともかく素晴らしかったです。

二重の記憶に混乱しながら理由もわからずに追っ手から逃げる前半は
スピード感があって迫力ありました。

最初に奥さんが目の前で亡くなっているのに奥さんから電話がかかってきて、
その声が明らかに真木よう子の声で
私もそこで混乱しましたから(笑)

でも途中でねぇ、
スピードダウンするんですよね。
展開がまどろっこしいっていか
若干複雑で集中できない。

似てるんですよね「野獣」と
全体的には面白いんだけど、
必ず途中で一瞬眠くなる(何回観ても、笑)

二重の記憶の衝撃の真実が明らかになるところがクライマックスなんだけど、
ま、そこがスリリングだったのなら
それはもう超大作といって良いと思います。
誰が悪者か最初からプンプン臭うもんなぁ。

「無名人」ってタイトルが面白いよね。
DNAの上書きなんて話になってくると
自分はいったい誰だって話だもん。
ラストはそれを暗示するような終わり方で
ちょっと面白かった。

良くも悪くもキムソンス監督らしい作風
「美しき野獣」から8年ですよ
心血を注いだ作品であることはしっかりと伝わってきた
映画ってそうやって一本一本大切に作っていくもんだと胸を熱くして観終ったのでした



ゲノムハザード ある天才科学者の5日間  2014年
監督:キム・ソンス
出演:西島秀俊、キム・ヒョジン、真木よう子、中村ゆり、伊武雅刀

ある日、石神(西島秀俊)は自宅で殺害された妻を見つけてわれを失うが、いきなり鳴り出した電話の音で現実に引き戻される。電話に出ると通話の相手は死んだはずの妻で、彼は混乱したまま警察を装った男たちに追われることに。そんな彼に正体不明の女性記者(キム・ヒョジン)や、彼の妻をかたる謎の女性(真木よう子)が近づいてきた。


ホン・ギルドンの後裔

2014年01月23日 | 韓国
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「ホンギルドンの末裔」
「悲しみよりもっと悲しい話」
「キングコングを持ち上げる」
「チョン・スンピル失踪事件」

2009年はボムスさん怒涛の映画ラッシュ
年に4本もって凄いよね
しかも別人かと思うくらいにスタイリッシュになっちゃって
早く観たいなぁって思ったもんですが

あれから数年

最近ねぇ、なかなか面白い韓国映画にヒットしなくて
若干懐疑的になってたかも
「ホンギルドンの末裔」「チョン・スンピル失踪事件」
レンタル店で何度手に取ったことか、、、

もっと早く観ておけばよかった
面白かったです

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日本で言うとネズミ小僧
韓国で義賊といったらホンギルドンだそうです
その末裔の話といったら何となく想像できそうで
実際ストーリも想定内で期待大きく上回るってわけではなかったんだけど
途中から面白くなって声を出して笑いながら見てました

ムヒョク(ボムスさん)も弟も足が速い速い速い、強い強い強い(笑)
ボムスさんの恋人役の高校教師役のイ・シヨンが面白くて可愛かった
ゲイと言われる騒動のあたりからすっかり術中にはまった感じです(笑ったー)

家族そろって泥棒が仕事
しかも代々続く家柄ですからね
プロフェッショナルですから作戦会議も、現場でも阿吽の呼吸で作戦実行って家族の理想(笑)
まだ参加できない高校生の弟は早く一緒に仕事がしたくてたまらない
お母さんの作る食事が美味しそうでね
なんかだんだんカッコよく見えてくるからあら不思議(笑)

悪役のキムスロがお決まりの悪ぶりで
あるべきところにあるべきものが治まる気持ちよさ
これをワンパターンというけれど
ワンパターンもピッタリはまると気持ちいいんだね、きっと

たぶん、すごく良くできた脚本なんでしょうね
典型的なパターンの話だったのに
最後まで楽しく観ました

黒タイツのようないでたちの兄弟二人の微笑ましいこと
ボムスさんお尻キュってしててキュートな後ろ姿でしたわ



ホン・ギルドンの後裔(原題:???? ??) 2009年 ☆☆☆☆
監督:チョン・ヨンギ
出演:イ・ボムス、キム・スロ、ソン・ドンイル、イ・シヨン、パク・イナン、キム・ジャオク、チャン・ギボム

高校の音楽教師のホン・ムヒョクは大学教授で温厚な父マンソク、完璧な主婦に見える母ミョンエ、そして弟チャンヒョクの4人家族。昼はごく普通の日常を過ごす彼らの正体は、伝説の義賊ホン・ギルドンの末裔。今日も彼らは家訓に従って正体を隠して正義のために義賊活動に出かける! 不可能のミッションに挑むホン・ギルドンの末裔たちに絶対危機! 義賊活動に余念がない中、恋人のヨンファに結婚を促され、ヨンファの兄、検事のジェピルにも正体を疑われるムヒョク。 ホン一家の最大宿敵、イ・ジョンミンとの避けない対決が続いてる中、ムヒョクに情報を提供していたスヨンが、秘密を守ろうと自殺をしてしまう。スヨンの死にショックを受けたムヒョクは、ヨンファとも別れを決心し、一生一大の対決に挑む! 検事のジェピルにも自分の正体を隠したまま、ジョンミンのアジトに侵入する。


高地戦 

2013年12月28日 | 韓国
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「映画は映画だ」「義兄弟」に続くチャン・フン監督の3作目
すごいねぇ、全部話題作で、なおかつ内容も期待を裏切らない結果を出してる

「スペクタクルを消費するための戦争映画は撮らない」
「戦争で命を落とした人々を単なる感情的な装置としない」

朝鮮戦争の最終日
停戦協定が決まっていながら停戦までの最後の12時間を
壮絶な命を捨てるような戦いをしなくちゃいけなかった
嘘のような事実に驚くんだけど

描き方がものすごいリアルですごい迫力
この世の地獄というか
それ以上の残酷さ虚無な戦いが壮絶なんだけど
感傷的に描いてないというか
だから尚更迫力があるのかな

北と南のどちらが正義でもないし悪でもなくて
同じ血の通った人間で
何の運命かここに居合わせためぐりあわせで殺しあう
戦いのあとには何も残っていない
どうしようもない虚無な気持ちが残りました

停戦協定後の戦いはラスト30分くらいの話で
そこに至るまでの話は北と南の兵士の間でモノの交流があったり
シン・ハギュンとコ・スの生き別れた親友同士の話があったり
クスリ漬け大尉イリョンの話があったり
面白かった

イリョンを演じたイ・ジェフンンって建築学概論の学生時代を演じた俳優さんだったのね
いい俳優さんでした



高地戦(原題:???) 2011年  ☆☆ヽ(*^ω^*)ノ
監督:チャン・フン
出演:シン・ハギュン、イ・ジェフン、コ・ス、リュ・スンリョン

朝鮮戦争末期の1953年。韓国軍・防諜隊中尉ウンピョ(シン・ハギュン)は、死んだ中隊長の体から味方の弾丸が発見されたこと、そして敵軍が韓国軍を経由して手紙を出していたことに端を発した内通の疑惑を調査するため、激戦地エロック高地へ送られる。彼はそこで開戦直後に生き別れた親友スヒョク(コ・ス)と再会。しかし、お互いの無事を喜ぶ間もなく、泥沼の戦局は続く。7月27日午前10時、ついに停戦協定が調印され、平和な日常が戻るかに見えた。だが協定が効力を持つのは、その日の夜10時からだった。


建築学概論

2013年09月10日 | 韓国
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新所沢レッツシネパークで鑑賞
ずい分前に観たのにすっかり感想が遅くなってしまいました

韓国では話題になり初恋旋風が起きたそうで
タイトルからは何のジャンルの映画なのかわからないけど
「建築学概論」とは大学の講義名
二人はこの授業を選択して知り合い
自分たちが住む町の建築について調べるうちに互いに惹かれあうようになる
そんな15年前の初恋と現在が交差する切ないラブストーリ

観終っての第一声が
「韓国の人って初恋に対する思い入れが強いもんなぁ」、、、笑

ヒットする理由もなんとなくわかるし
でも単に初恋賛美的な捉え方で観ると物足りなさもあるような気もしたんだけど
いろいろ思い返していると
じわじわと良さがわかってくる作品

映像の力もあるよね
15年前の古い街並みや
チェジュの海
綺麗な作品でした
ポケベルで連絡を取り合うってのも懐かしくて
と言いつつ、私はポケベル世代ではないのですが、、

監督は建築士から映画監督へなったそうで
映画タイトルどうりその経験がこの映画に詰まってます

離婚したソヨン(ハン・ガイン)は済州島に戻り古い実家をリフォームして病気の父と暮らしていくことに決める
依頼を受けてその家の建築をするのが初恋の人ソンミン(オム・テウン)

ソンミンには婚約者がいて結婚後は二人で留学することが決まっている
彼にも年老いた母がいて一人暮らしをしている
何年も前に自分が捨てたTシャツを大事に来ている母の姿に涙するけれど
つつましく暮す母を置いて婚約者とアメリカに旅立つ

物語の半分は15年前の学生時代の二人を描いていて
お互いに好意を持ちながらはっきりと伝えることができなくて
些細なすれ違いで二人は離れてしまう

そこがねぇ
キュンキュンするところよね
古い街並みと純粋な二人の姿に切なくなった人が続出したのはわかる気がする

バスの停留所でやっと(こっそりと)キスした二人
でも15年後の今はなんとなしに二人唇をあわせる

友だちと二人で観に行ったんだけど
終わった瞬間、「あそこでキスはだめだよねー」って思わず言っちゃったけど

そのあとツラツラと考えてね
あそこでキスしちゃうってのが15年過ぎた今の二人の姿で
それはそれで切ない

それをノスタルジーと表現するのかどうかはわからないけど
15年後の今を生きる二人に胸がキュンとしたのでした



建築学概論  2012年
監督:イ・ヨンジュ
オム・テウン、ハン・ガイン、イ・ジェフン、ペ・スジ

建築家のスンミン(オム・テウン)のもとに、仕事を依頼しにやって来たソヨン(ハン・ガイン)。ソヨンは、15年前にまだ大学生だったスンミンの初恋の相手だった。ソヨンの実家のあるチェジュ島に新しい家を造りながら、スンミンの脳裏には初恋の記憶がよみがえり、また新たな感情が芽生えていく。しかし、スンミンには婚約をしている女性がいた。


ベルリンファイル

2013年07月31日 | 韓国
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最高~~に面白かった
リュ・スンワン監督
若くって映画が好きで好きで仕方ないっていう印象の監督で
2001年の「血も涙もなく」とかね
エネルギーが溢れ出るような作品だったけど
それから10年以上過ぎてるんだもんね
ここまで来ましたかーって思いました(偉そげでスイマセン)

前作の「不当取引」も迫力あって面白かったけど
女性が一人も出てこなくて
むさ苦しい男ばかりの映画って記憶が、、
今回はチョン・ジヒョンさんがいますからねー
ありがたいです

可愛くてコメディな役も
コケティッシュな役もできて
「4人の食卓」で嗜眠症(しみんしょう)の治療を受ける役も演じられる
とっても好きな俳優さんです

スパイ映画でアクション映画
前半は息するのを忘れるくらいアクションに魅入りました
ハ・ジョンウがめちゃくちゃカッコよかった

ただ最初の頃は相関関係をつかむのに苦労しながら観てました
そこを整理して観たらもっともっと面白い気がします

人物相関図

レビューを見ると整理してもう一回観たいって人が多いのは頷けます
↓こんなのもしてるらしいです
みんな同じこと思うのね
私ももう一回観てもいいなぁって思ったもん
リピーター割引

韓国映画を「シュリ」で知ったという人も多いと思うけど
あれから何年?
情報院で仕事をしていたハン・ソッキュの数年後と思えなくもない

今も分断され対立する北と南
でもこの映画は主軸がイデオロギーの対立じゃないんですよね
国のために働いてきた諜報員が、組織の利害関係から陰謀で追われ
韓国国家情報院のハン・ソッキュは仕事に熱心なあまり同僚から煙たがれる
国のトップが変わった北の官僚も身内の繁栄のために動く

最後は誰に疑われようが妻だけには信じてほしい
妻と一緒に逃げ切りたい
お腹の中にいる子供と夫と平和に暮らしたいだけだった妻
一人目の子供には乳さえも満足に与えられなかった、、

誰もが共感できる思いで、最後まで行く末を見守ってドキドキした

リュ・スンボムはこういう役をすると迫力があって
本当に怖いんだけど
何故か男前な印象なのが不思議です





ベルリンファイル(原題:베를린)  2012年  ☆☆☆☆☆
監督:リュ・スンワン
出演:ハ・ジョンウ、ハン・ソッキュ、リュ・スンボム、チョン・ジヒョン

韓国国家情報院のすご腕エージェントであるジンス(ハン・ソッキュ)は、ベルリン市内で行われるアラブ系組織と北朝鮮諜報員ジョンソン(ハ・ジョンウ)の武器取引の情報をキャッチ。ジョンソンはホテルから脱出して難を逃れるものの、韓国側に情報が漏れていることに不安を抱く。さらに、北朝鮮大使館の通訳官を務める妻ジョンヒ(チョン・ジヒョン)の二重スパイ疑惑を知らされてがく然とする。韓国国家情報院の追撃を懸命にかわす中、ジョンソンは自分と妻、さらには宿敵ジンスまでもが巨大な陰謀に飲み込まれていることに気付く。

ヨンガシ

2013年03月19日 | 韓国
シネマート六本木「韓国映画セレクション2013春」
劇場で字幕付きでしっかり鑑賞できたので再レビューです

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ヨンガシとはハリガネムシのこと
昆虫に寄生するハリガネムシが変種となって人間に寄生する話
怖いよ~
でもホラーとは違う
ジャンルでいうとパニック映画

寄生された人はともかく良く食べる(ヨンガシの栄養になるのね)
そしてひたすら水を飲み続ける
産卵期になると水生生物のヨンガシは人を水場に誘って体外に出ようとするため
人は水を欲して水に入り、そしてショック死する

う~、怖い怖い怖い

子どもの頃に観た怪獣映画を思い出した
ゴジラが街を破壊する様を見て、子ども心に怖かったもんなぁ
スピード感のある展開なので
息つく間もなくどんどん進行していく
水を求めて
水槽に飛び込んで人が死ぬ場面はホントに怖かった

原因が早い段階でヨンガシ(ハリガネムシ)であることがわかるんだけど
治療薬がない
在庫の少ない治療薬を求めて右往左往する様がさらにパニックに描かれてる

実は会社の方針で研究が放棄され、納得がいかない研究者たちが作りだした変種のヨンガシを川に流した
ヨンガシを殺す特効薬は自社が生産しているので株価が上がり
国がそれを買い上げてくれる算段だった、、というのが突然ヨンガシが発生した理由なんだけど

それこそ昔見た怪獣映画に出てくる悪い奴みたい
短絡的だし、なんか古い
何の罪もない人があんなにパニックになって右往左往して
たくさん悲惨な死に方したら
怖くなって真っ先に特効薬差し出すわ
悪い奴もリアリティが必要です

主人公は仕事に疲れ果て、家族を顧みることがなかった製薬会社社員のジェヒョク
感染した家族を救うべく、特効薬を手に入れようと奮闘することが物語の中心だけど
特効薬確保に何度も何度も失敗するの(3回?)
長いよね
イライラするし、間延びしちゃう気がする

ジェヒョクの妻役のムン・ジョンヒ
パク・チョンウ監督の前作「風の伝説」にも出演してて
監督さんと信頼関係があるのね
二人の子供とともに感染して体育館に隔離されるんだけど
水が飲みたくてたまらないんだけど
必死に理性を保ちながら子供を守ろうする母親を名演してました

あれだけのパニックを解決するんだから
主人公がもっとスカッとカッコよく解決したらスッキリしたんだろけど
ヒーロー感が薄かったですね

騒動が無事に解決した後
キム・ドンワンとイ・ハニが食事をする場面があるんだけど
ククスかな?
麺類を食べながら話してるの
「あの状況があって麺類が食べられるんだー」って思ったのでした
で、なぜか無性にうどんが食べたくなって
お昼につけ麺を食べて帰りました(←なんだそれ、笑)




ヨンガシ(原題:???)  2012年
監督:パク・チョンウ
出演:キム・ミョンミン、ムン・ジョンヒ、キム・ドンワン、イ・ハヌィ

明け方、漢江(ハンガン)に骨と皮膚だけの残酷な死体が浮かび上がる。これをきっかけに全国各地の河川で変死体が発見されるが、原因は人間の脳を操縦し水中に飛び込むよう誘導し溺死させる「変種ハリガネムシ」。短い潜伏期間と致死率100%、4大河川に乗って急速に広まる「ハリガネムシ災難」は、大韓民国を焦土化する。犠牲者が増え、政府は非常対策本部を稼働し感染者たちを隔離収容する国家的な対応態勢を整えるが、理性を失った感染者たちは統制を飛び出そうとする。仕事に没頭し家族に無関心だった製薬会社社員のジェヒョク(キム・ミョンミン)は、知らぬ間にハリガネムシに感染してしまった妻と子どもたちを救うため、治療剤を探し奮闘する。


王になった男

2013年02月28日 | 韓国
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韓国の歴史にそんなに詳しくはないけど
どうして光海君は君なんだろうと
実はなんとなく気になってたんですよね

518年間続いた李王朝には27人の王がいたそうですが
名前に「君」がついているのは
10代王の燕山君と15代王の光海君の2人だけ
王は死後に与えられる尊号で
クーデターで王座を追われた二人には尊号がないので
王子の時のままの呼び名なんだそうです
なるほど

燕山君は映画「王の男」ですね
王を笑わせなければ死刑、、、暴君で登場しました
あの映画もすごく良かった

ドラマ「不滅の李舜臣」に登場する若い頃の光海は名君だったのに
その後、暴君と呼ばれるようになってしまっていたのね
最近は悲運の改革君主として再評価されているらしけど
歴史上の人物は光の当て方で評価が変わりますよね

光海君に15日間だけ影武者がいた

朝鮮王朝を記録した朝鮮王朝実録の中に「隠すべき事は、残すべからず」と
書かれていたことをヒントに作られた「王になった男」
でもそいう歴史上のことを全く知らない人にも充分楽しめる作品に仕上がってました

なんと言ってもビョンホンよね
光海君とハソンの二役を演じるけれど
言葉づかい、声のトーン、目の輝き、感情の動き方
二人は別人でした

定番の(韓国モノって、この下ネタ好きよね)トイレのエピソードはバッチリあったけど
それも王の暮らしを垣間見せる面白い効果になってました
韓国映画特有のアクの強さ泥臭さが少なくてスッキリとした印象でした
韓流に縁がなくても、映画好きな人が楽しめる作品になっている気がします

コメディではないんだけど前半は想像以上に笑いました
ハソンが正しい政治を意識して目覚めていく姿に感動して
可哀想な身の上のサウォルへの優しさを見せるところに泣かされました

でも
面白かったんだけど
観終った後に今ひとつ余韻に浸れないところもあって
理由はなにかなって思うんだけど

王座に座った卑しい者を殺せと命ずる本物の光海君
15日間眠っている間に
偽光海君(ハソン)が行った政治を知って何をどう感じたのか
そのあたりをもうちょっと詳細に感じたかった(どうせフィクションだし)

ハソンが王妃と手を繋いで逃げた意味はなんだったのか
いまいちわからないんですが
王妃に対する憧れとして留める方がリアリティがあったかも

その2点がもう少しなんとかなってたら
ピリッとしまって最高だったかも
と、まぁ
あえて言ってみましたが

脇の俳優が素晴らしかった
今や飛ぶ鳥を落とす勢いのリュ・スンリョン様が脇をがっちり固めてるんだもんね
これ以上の安定安心感はない
さらにキム・イングォンだもんねー

面白かったです
お時間があったら是非、、




王になった男(原題:??,?? ? ??)  2012年  ☆ヽ(*^ω^*)ノ  
監督:チュ・チャンミン
俳優:イ・ビョンホン、リュ・スンニョン、ハン・ヒョジュ、キム・イングォン

1616年.李氏朝鮮第15代王・光海君(イ・ビョンホン)は暴君として恐れられるその裏で、権力争いにより暗殺されるかもしれないと怯えていた。ある日、光海君が病に伏せ、妓生宿で腐敗した権力の風刺をしていた道化師のハソン(イ・ビョンホン/二役)が連れてこられる。重臣たちは光海君と瓜二つであるハソンを王の影武者として仕立て上げた。偽者ではないかと疑う家臣たち、急に人が変わったような王に戸惑う王妃。様々な思惑が潜む宮中で、ハソンは次第に傀儡ではなく自らの意志を持ち民について考える真の王として周囲を魅了していく。


GABI -国境の愛-

2013年02月21日 | 韓国
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愛した男を選ぶか
国を選ぶか
壮大なラブストーリでございました

凛とした美しさのキム・ソヨンに見惚れちゃった
イリッチと高宗の間で揺れ動く演技が素晴らしかったです

最初の内は誰が誰が仲間なのか
私まで疑心暗鬼で観ちゃいましたわ
歴史ものなのでもうちょっと難しいかと思ったけど
途中からは集中して観ることができました

高宗役のパク・ヒスンはさすがの存在感でした
誰も信じられない、いつ毒殺されるかもしれない不遇の王を名演しました
ちょっとカッコ良すぎかな
朝鮮王朝末期
フィクションの要素も多々ありでしょう
でも大韓帝国設立の過程を垣間見る面白さもあって楽しめました
(あくまでフィクション)←しつこい?

ラストはどうなるのか
多分こうなるだろうと予想しつつも
キュンキュンしちゃいました

久々(←久々?)韓国映画が面白かったです
「接続」「カル」の監督さんだって
流石~
原作はキム・タクファンの「ロシア珈琲」だそうです
定子って「黒い家」に出てたユソンだったのね
全然わかんなかった(日本語と着物姿に注意力をそがれた、笑)

高宗が建てた「徳寿宮静観軒」
いつかチャンスがあったら行ってみたいです

☆国境の愛
その通りではあります
☆GABI
これが珈琲を意味するとは思わない人多いんじゃ?
そのまま「珈琲」ってタイトルでもおしゃれで好きですけどね

余談ですが
日本人が登場する時にいつも思うんだけど
なんちゃって日本人の登場はまぁいいとして
聴き取りにくい日本語を話すのもいいとして
とりあえず日本語字幕版にするときは
日本語にも字幕つけてくれないですかね
耳からの情報はないも当然ですからね
ご一考を。。。。。




GABI-国境の愛-(原題:??)  2012年  
監督:チャン・ユニョン
出演:キム・ソヨン、チュ・ジンモ、パク・ヒスン、ユソン

1896年動乱の朝鮮王朝。台頭する日本の影響力を逃れて、高宗王はロシア公館に避難し、そこで大韓帝国の建国を模索していた。一方、ロシアの貨物列車から金塊を盗んでロシア軍に囚われたイルチとタニヤは銃殺されるところを、朝鮮系日本人サダコ率いる日本軍に救われる。サダコは二人を利用して高宗王の動向を探り、朝鮮を日本支配下におくことを狙っていた。タニヤはロシア側に雇われた王室付きコーヒーバリスタとして、イルチは坂本という名の日本人に扮して、それぞれロシア公館に接近する。ただし、お互いの命を守るため、二人は決して言葉を交わせたり、お互いの目を見てもいけない。そして二人の究極の使命は高宗王の暗殺だった。二人の愛と絆が今、動乱の時代によって試される。


火車

2013年02月20日 | 韓国
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どうして「火車」ってタイトルなのかが疑問だったけど
そのまま経済状態が苦しいという火の車って意味のようですね
原作は未読ですが焦点はそこなのかな?
自己破産や借金返済の話も出てくるけど
本作ではそれよりも主人公のイ・ソンギュンが突然失踪した彼女を探す物語
彼女を守りきれなかった後悔、愛、焦りを感じました

結婚を1か月後に控えて実家に向かう途中のサービスエリアで突然彼女が消えた
家はもぬけの殻で
勤めていた会社の履歴書は偽りで
名前さえも偽名
彼女はいったい誰なのか、、、、

もー、ドキドキしながら観ちゃうよね

キム・ミニが謎めいてて、影があって雰囲気が出てましたよね
幸せになりたかっただけ、、ってのが悲しくて

そんな彼女をまっすぐに愛してたイ・ソンギュンが
これまたよくってね

いつも思うけど、彼は作品選びが上手いよね
彼の映画で外れたことホント少ないです
で、けっこういろんな役を演じてるけど
それぞれがすごく嵌ってる

一緒に捜索してくれた元刑事の親戚のお兄さん
強力班刑事だっただけに、切れ者らしき表情も垣間見せつつ
肝心ところで相手を逃がしたりして
賄賂で刑事をクビになった無職中の焦りとか劣等感や無能感も漂わせてて
それも面白かった

自分も人生を失いつつあるギリギリのところで生きているから
ソニョンが他人のように思えなくなっていたんでしょうかね
でもあそこでガタイの大きい男性が女性をを取り逃がさないでーって
思っちゃっいました

あんなに愛されてたのに
どうしてこういう結末になるんだろ
愛してるからこそ身を投げたのかなぁ
悲しいラストでした

面白かったです



火車(原題:??)  2012年
監督:ピョン・ヨンジュ
出演:イ・ソンギュン、キム・ミニ、チョ・ソンハ

結婚一か月前、両親宅へ行く途中、サービスエリアに寄ったムンホ(イ・ソンギュン)とソニョン(キム・ミニ)。コーヒーを買いに行ったムンホを待っていたものは、ドアが開いたままの車だけだ。繋がらない携帯電話、痕跡もなく彼女が消えた。彼女を探すために前職が強力班刑事で親戚の兄ジョングン(チョ・ソンハ)の力を借りるムンホ。しかし、家族も友人もいない彼女のすべては嘘だ。失踪当日、銀行口座から残金をすべて引き出し、住んでいた家の指紋までも消していたソニョンの行動に単純な失踪事件ではないことを悟るジョングンは、彼女が殺人事件と関わりがあることを知る。


スパイ

2013年02月14日 | 韓国
コードネーム:キム課長
不法バイアグラを販売しながら家の保証金の値上がりに苦しむ平凡な家長
裏の顔はスパイ歴22年目のスパイのリーダー
コードネーム:カン代理
生活に負われながら駆け回る不動産屋のおばさん
裏の顔はロケーション専門の女スパイ
コードネーム:ユン顧問
公務員を名誉退職してからは公園で時間をつぶす独居老人
裏の顔は身分偽装専門スパイ
コードネーム:ウ代理
牛を育て、韓米FTAには絶対反対の姿勢を崩さない農業青年
裏の顔はハッキング専門スパイ

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前半はコミカル風で、ほのぼの系
スパイだけど韓国の生活に溶け込み
精一杯それぞれの暮しを営んでる

バックに流れる音楽が好きだわ
チョット田舎くさくて演歌チックで懐かしい感じ

それにしてもキム課長、本国からの暗号の解読がずいぶん旧式です(笑)
地図の隠し方 (引き出しの上に貼り付ける)
隠し金の隠し方(天井裏)
すべてにおいてほのぼのしてる(スパイとは程遠い)

ゆったりと1時間ほど(上映時間のほぼ半分)かけて
登場人物の紹介が終わると急にジャンルが一変します

いきなりなシリアス路線に
えーー!そんなマジな映画だったの?

ユン顧問が味方に切られて見捨てられて、、、
いつもニコニコしてたユン顧問だから余計に切ないよ

本国から亡命した要人の暗殺計画
暗殺っていうけど
光化門で無垢の国民を巻き込む大銃撃戦
もうこりゃテロの範疇じゃん
ドラマアイリス並み~
しかし、こんなにドンパチやったらとりあえず警察に囲まれないですかね

人がたくさん殺されて、、そういう映画だったの?と正直なところ戸惑いました

最後は息子(家族)を救うために必死に走るお父さん(キム課長)
スパイも人だってことよね
家族を愛して暮すことが国家より優先される
(そりゃそうです)
そしてまたあの音楽が流れて
ほのぼの系に戻ってラストを迎えます

ん~~
ほのぼの系に戻るには、途中死んでいった人が多すぎる気がする
何でもない日常生活に非日常的なものが潜んでるってこと?
ま、スパイなんですからそーいうことよね
っつか、あの銃撃戦に関わったスパイが韓国で日常生活に戻るって
あるのか、、、、謎

長年潜伏して生活型スパイとなった彼らの日常がテーマなのは面白いと思うんだけど
どこで感動したらいいのかちょっと迷う

ミョンミンさん、ヘジンさん、ヨム・ジョンアさん、ヒボン先生、マンシクさん
演技派俳優勢ぞろいなんですよね
たとえば中盤のシリアス路線がすっぽりなくなったとしても
ほのぼのした音楽とともに楽しませるくらいのメンバーが揃ってる気がするんですよね
私は前半のペーソスあるスパイの暮らしが好きだったわ



スパイ(原題:??)  2012年
監督:ウ・ミノ
出演:キム・ミョンミン、ユ・ヘジン、ヨム・ジョンア、ピョン・ヒボン
   チョン・ギョウン、チョン・マンシク

身元がばれることよりも物価上昇に怯える“生活型スパイ”たちの前に、血も涙もない北朝鮮最高暗殺者チェ部長が現れた。彼らに下された10年ぶりの暗殺指令。果たして彼らの作戦は成功するのか。日々の生活に精一杯の“生活型スパイ”たちの思いもよらない二重作戦が今始まる。


ペースメーカー

2013年02月14日 | 韓国
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他の選手のために最高のタイムがでるようにペース配分の役割をするペースメーカー
自分のためじゃなく人のために走るんだけど
マノは人生においても弟のペースメーカーなんですよね

早くに両親を亡くし
親代わりとして自分のことは犠牲にして生きてきた
それが正しいと疑いもしなかったのに
弟はそんな兄がずっと負担だった

そこがこの物語の骨子かなぁ
こんなに大切にされてるのにどうして弟が兄を嫌うのか
理由がわからなくて
負担だったと明かされても、それが理由なんだと納得まではいまひとついかなくて
そこにもう少し情が感じられたら良かったかなぁ

国民的人気の女子棒高跳び選手ジウォン(コ・アラ)は選手仲間として励まし合う関係
好きなことと上手にできること、どちらを優先するかとマノに言われた言葉をきっかけに
スランプを乗り越えていく

マラソンのパク監督(アン・ソンギ)とのエピソードは
メダルと取るために冷徹な判断を下す監督とペースメーカーとして期待された選手という関係性以上の広がりを感じなかった

クライマックスのロンドンオリンピックのマラソンが最大の盛り上りなんだけど
ご都合主義的になっちゃいましたね
逆効果よね
シンプルにひたすら走ったほうが素直に感動できたような気がします

マラソンランナーとしてのミョンミンさんの走りは見事
素人目でも綺麗に走っていると思いました




ペースメーカー(原題:??? ???)  2012年
監督:キム・ダルジュン
出演:キム・ミョンミン、アン・ソンギ、コアラ

有望なマラソン選手だったマノは、足にケガを負って以来、ペースメーカーを引き受けてきた。引退後チキンの宅配で生計を立ててきたマノにマラソンの韓国代表監督が再びペースメーカーにならないかと声をかける。マノの任務はロンドンオリンピックで、マラソンの優勝候補ユンギを金メダルに導くこと。足に爆弾を抱えているマノは、そのために30キロまでしか走ることを許されない。大極旗をつけて走る最後のチャンスだとナショナルチームの練習に参加する。