きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

フォードvsフェラーリ

2020年02月07日 | アメリカ・イギリス



うちの夫は車が好きで、工具好き(収集癖)がありまして、そりゃ観たくなる映画です。
出てくる車や小道具すべてにリアリティがあって、それだけでも超楽しかったそうですわ。
そういう意味では比較的男性が好む傾向があるのかもしれないけれど、私も面白かったです。

シェルビーが日常で乗ってる車のなんとキュートなこと、アメ車ってやたらとデカいイメージだったけど、おもちゃみたいな可愛らしさでした。
今とは違うなにもかもが手作りのアナログな世界。
レース中にドアが外れて、ガーーンって打ち付けて直すって笑っちゃうよね。

タイトルが「フォードvsフェラーリ」なので、ルマン24時間レースをめぐって両社が競い合うのかと思ってたら、そうばかりでもなくて、フォードの経営陣の妨害と闘いながら、自社の企業倫理の中で上司との軋轢もありつつ、純粋にマシンの開発に挑み勝利に向かっていく男二人のお話。

なんつーかドラマの日曜劇場的な働く男たちの話って感じもありつつで、、、池井戸潤かよって思った(笑)
バディものともいえるわけで、二人の熱い友情の話。
殴り合って分かり合えるってホント古典的でもあり、それが良いんですよ。
マット・デイモンとクリスチャン・ベールの競演っていうのが贅沢で楽しめました。
渋めでリアリティあったな。

7000rpmというたった一人で挑む極限の世界。
ギアチェンジによる加速やドライバー目線のレースの臨場感は音も良くて、迫力満点でした。

最後にご本人たちの写真が出てきたけど、特にケン・マイルズさんは横顔がとっても良く似てました。




フォードvsフェラーリ(原題:Ford v Ferrari)  2019年
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:マット・デイモン、クリスチャン・ベイル、カトリーナ・バルフ、ノア・ジュープ

カーレース界でフェラーリが圧倒的な力を持っていた1966年、エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)はフォード・モーター社からル・マンでの勝利を命じられる。敵を圧倒する新車開発に励む彼は、型破りなイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)に目をつける。時間も資金も限られた中、二人はフェラーリに勝利するため力を合わせて試練を乗り越えていく。

マリッジ・ストーリー

2020年01月31日 | アメリカ・イギリス



マリッジストーリー
結婚の物語なのに、息子の親権を争いながら離婚に向かう夫婦の物語だった。
そうなんだけど観終わって思ったのは、やっぱり結婚の話でした。

ものすごい会話劇、誰かと誰かがずっと会話してた。

愛情が完全に消えたわけでもなく、息子を愛しているし、責任も果たしたいと思ってる。
お互いにやりたい仕事を持ち、円満に離婚したいと思っているのに、弁護士を立てて話し合っているうちに望まない方向に進んでいってしまう。

このままでは違うと感じた二人は、話し合って解決しようとするんだけど、
でも結果として主張はすれ違いで口論になってしまう。
10分くらいの長回しのシーンは迫力があって秀逸でした
ちょっと泣けた。
言っちゃいけないことまで言っちゃった、でも吐き出すことも必要だったんだと思う。
主役のお二人の演技が素晴らしかったです。

キャラクタの描き方が細かくて面白かった。
たぶん最初の場面のお互いの良いところは実際にその通りで、夫は几帳面で現実主義、妻は直感的で感覚的な人なんだろう。

ランチのメニューを決めかねるチャーリーにニコールが選んであげたり、
伸びた髪を切ってあげたり、
10年の年月で積み重ねてきた夫婦のあうんの何かが残ってるところが微笑ましくてね、
離婚に向かう夫婦の話だけど、どこか軽妙でユーモアがあるところがいいなぁって思った。
憎んでるわけじゃないもんね、お互い認め合ってもいる。

ニコールのほうが進みたい先が明確で離婚に向けて決心がついてて、
チャーリーができることなら元に戻りたいという、よく聞くようなパターンですね。
それぞれの場面で歌を歌うシーンが対照的で面白かった。

会って2秒で恋に落ちた

ラストにこれを持ってくるところがおしゃれ。
恋愛して結婚して子供をなすことは幸せなことなんだもん。
結果が離婚であろうとも、そこには幸せなマリッジストーリは確かにあるんだよな。




マリッジ・ストーリー  2019年  ☆☆☆☆☆
監督:ノア・バームバック
出演:スカーレット・ヨハンソン、アダム・ドライヴァー、ローラ・ダーン

女優のニコール(スカーレット・ヨハンソン)と監督兼脚本家のチャーリー(アダム・ドライヴァー)は、かわいい息子がいる仲のいい家庭を築いていたが、夫婦の関係は少しずつ悪化していき、離婚を決める。円満な協議離婚を望んでいたが、ため込んできた相手への怒りを爆発させ、負けず嫌いの二人は離婚弁護士を雇って争う。

わたしは、ダニエル・ブレイク

2020年01月18日 | アメリカ・イギリス



ケン・ローチ監督作品、続いて拝見しました、2016年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。

「家族を想うとき」は主人公がまだ若く、家族もいるので辛くても希望を感じられたけど、
今回は奥さんに先立たれた独り身の初老の男性(同年代なんですよねぇ)で、心臓が悪くて働けない状況で国からの支援も打ち切られる、さらに辛かった。

引退を表明していたケンローチ監督が弱者が切り捨てられる現状に怒って今作を作ったということが十分理解できる。

心臓病でドクターストップがかかったダニエルは決して福祉に頼って生きようとしているのではない。40年大工として働き、税金もきちんと納めてきた。
そんな彼がここまで苦しい立場になる福祉政策ってなんだろうと、怒りがこみ上げる、
他人事ではないですからね。
理不尽な役所のやり方に、途中でわーーって叫びたい気持ちになりました。
もうすぐ年金生活者になろとしている我が身としては、そこが切り捨てられたら生きていけないもんなぁ。

閉塞感半端ないなか、彼がとった行動にはちょっとカタルシス感じました。
まあでも、結果として何も良くなることはないんだけど。

ラストもね、あぁそうならないで欲しいって思った通りに終わったなぁ、、
すごくストレートな、伝いたいことを伝えるという作品でした。

でも、ただ辛いだけで終わらなかったのは、ダニエルが正しく真っ当な人で、幼い子供を必死で育てるケイティに救いの手を差し伸べる優しい人だから。
ほんと、こういう人が普通に幸せに暮らせないなんて許せない。

ちなみに、寝室税とはなにかと思ったら、援助を受けている場合のみだそうですが、カップルに一部屋以上の寝室がある場合は残りの部屋に税金が課せられるだそうな。




わたしは、ダニエル・ブレイク(原作:I, DANIEL BLAKE )  2016年  ☆☆☆☆☆ 
監督:ケン・ローチ
出演:デイヴ・ジョーンズ、ヘイリー・スクワイアーズ

59歳のダニエル(デイヴ・ジョーンズ)は、イギリス・ニューカッスルで大工の仕事に就いていたが、心臓の病でドクターストップがかかる。失職した彼は国の援助の手続きを進めようとするが、あまりにもややこしい制度を前に途方に暮れる。そんな中、ダニエルは二人の子供を持つシングルマザーのケイティと出会う。

家族を想うとき

2020年01月12日 | アメリカ・イギリス


新年初回に観るにしてはちょっと重い映画でしたけど、いい映画でした。

10年前に起きた金融危機で、それまで払っていた住宅ローンが無になり借家住まいが続いている一家。
お父さんはいろんな仕事をしながら一家を支えてきた、どこにでもいる我が家となんら変わらない普通の家庭なんですよね。
マイホームを持とうと一生懸命に働いているだけなのに、ぎりぎりの生活から抜け出せないどころか、どんどん身動きが取れなくなってくる毎日。
あぁ、こんなに生きるのってしんどいの?
働き者のお父さんと、介護ヘルパーとして働く優しいお母さんと、息子と娘がいて、なんでこんなにギューギューと苦しくなるの?

ひたすらそういう映画です。

お父さんは新規一転、フランチャイズの権利を買い、宅配ドライバー業を始めるんだけど、
個人事業です、あなたの頑張りで仕事も大きく展開できます、という契約だったのに、
実際はノルマに縛られ、搾取され、休むこともできずに、家族がバラバラになってく。

親がぎりぎりでいると子供も影響されるんですよね。
なんかもう、そこが身につまされて辛くて堪らなかった。
父親は好きだけど、人生のロールモデルとしてそういうあんなふうになりたくないって思うのは、そんなこと言われる親も辛いけど、子供だってさらに辛い。
でもさ、お母さんがひたすら優しい人で、あんな優しいお母さんを悲しませたりしたくないよね、ほんと。

ケンローチ監督、御年83才、お名前は聞いたことあったけど初見です。
労働者階級や移民や、弱い立場の方たちの暮らしを一貫して描いてきた監督さんだそうです。

原題は「Sorry we missed you」
宅配の不在票に書かれた「お届けにうかがいましたがご不在でした」という慣用句的な表現だそうです。
と、同時に「あなた方を見逃していてごめんなさい」という意味もあって、
必死に生きている市井の人々を見逃してはいけないということなのかな。

素敵なタイトルだけど、そのまま邦題に使いにくかったんでしょうね。

あなたたち、家族そろって天中殺なの?ってくらいに悲惨なことばかりが起きるんですけど、
でも根底にあるのが家族を愛していることで、子供たちを愛している両親がいるので
重いけど、でもあったかい気持ちで観てました。

最後も行く先を明確に示してはくれてないけれど、
そうやって家族で助け合っていけば、きっと将来はいいことがあるはず!!!
、、と信じたいラストでした。

ケンローチ監督の「わたしはダニエル・ブレイク」「麦の穂をゆらす風」 是非是非観たいと思います。




家族を想うとき(原題:Sorry we missed you)  2019年  ☆☆☆☆☆
監督:ケン・ローチ
出演:クリス・ヒッチェン、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター

マイホームを持ちたいと考えている父のリッキーは、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立する。母のアビーは、介護士として働いていた。夫婦は家族の幸せのために働く一方で子供たちと一緒に居る時間は少なくなり、高校生のセブと小学生のライザ・ジェーンはさみしさを募らせていた。ある日、リッキーが事件に巻き込まれる。

イエスタディ

2019年11月22日 | アメリカ・イギリス



中学の美術の先生が大ファンだったのでその影響を受けまして(友達が)
その友達とバンドを組んで高校生の時、ビートルズをずーっと聴いてた。
せいぜい文化祭で演奏するくらいの超へたっぴだけど、
青春なんだよなー。

世代的にも、この世にビートルスが存在しなかったら、、という世界は興味津々なわけで、
旦那と二人で新宿まで出向いて観てきました。

この作品の楽しさは2つありますよね。

ひとつめは心温まるラブストーリだってこと、純粋で可愛らしい恋愛の話だった。
二人は幼馴染で彼女はずっと好きだったのに、全然気が付かない彼氏。
告白されてもまだウジウジしてたのに、最後の最後に決断するの。自分にとって一番大切なものは何かって。

シンプルなストーリなのに予定調和に感じないのは、
エリーがとっても可愛かったからかな。
ジャックはそんなにイケメンでもないのに(←そういうことではない)

ふたつめは何と言ってもビートルズの曲。
曲が最高にいいし、ビートルズの小ネタがたくさん出てくること。
そりゃぁもー最高に楽しいよね。

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドなんてもうどんだけ聴いたか!
聴くと瞬時に高校生に戻る!

最初の小ネタは「64才になっても」で、
実は旦那が数日で64才が終わるって時でして、ちょっとした我が家のテーマソングになってたのホッコリしました。

故郷のリバプールに存在する地名やものに関わる曲がたくさんあって、
彼らの曲の懐かしさはそういうことだったんだなと胸熱になりました。

終盤は泣かされました。
ネタバレなしで観たから泣きましたね。
あれは泣く。。。

ラストのオブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダは幸せになるしかない。
いい映画だった〜。




イエスタディ  2019年  ☆☆☆☆☆
監督:ダニー・ボイル
出演:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、ケイト・マッキノン、エド・シーラン

イギリスの海辺の町に暮らすシンガー・ソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)は、幼なじみで親友のエリー(リリー・ジェームズ)に支えられてきたが全く売れず、夢を諦めようとしていた。ある日ジャックは、停電が原因で交通事故に遭遇。昏睡(こんすい)状態から目覚めると、この世には「ザ・ビートルズ」がいないことになっていた。

運び屋

2019年08月16日 | アメリカ・イギリス



最高のおじいちゃん映画でした。

90才になっても仕事してるって素晴らしい!
ましてや今までやったことない仕事するなんて凄い!
さらに言うと危険な(違法な)仕事なんてすご、、あ、いいぇいえ。

仕事が仕事なのでそこは手放しで凄いって言えないところなんですが、飄々と鼻歌交じりに運転している姿は微笑ましい。
家庭を顧みることなく仕事ばっかしてきた人生で、家族から恨まれていたとしても、
なんかもー自由に生きてください、、って言いたい気分になっちゃう。

反省してるって言ってるけど、一から始めたらきっとまた同じ人生送るんでしょアール爺さん。そんな気がする。

家族を顧みず仕事ばかりしてきた自身の人生を重ねた作品だって言われてるけど、
結婚式に来てくれなかったと父を恨んでる娘役の女優さんは、実際にクリントン氏の娘さんなんだそうで、
ほらぁ、本当に幸せな人生だったじゃないですかん☆

アール爺さんとクリントン氏がごっちゃになってます(笑)

軽やかな作品だったですね。
人生はいろんなことがあるけど、前を向いて歩けばなんとかなる。そんな気になりました。



「ただそこに落っこちてる宝物を拾ってパズルのようにしたらひとつの映画になるんだ、それが映画。だから僕は映画は宝物なんだ」
ニノちゃんがクリント氏に言われたという言葉を思い出した。

宝物、また見せていただきたいです。




運び屋  2018年
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ブラッドリー・クーパー

90歳のアール・ストーン(クリント・イーストウッド)は、家族を二の次にして仕事一筋に生きてきたが、商売に失敗した果てに自宅を差し押さえられそうになる。そのとき彼は、車で荷物を運ぶだけの仕事を持ち掛けられる。それを引き受け、何の疑いも抱かずに積み荷を受け取っては運搬するアールだったが、荷物の中身は麻薬だった。

グリーンブック

2019年03月30日 | アメリカ・イギリス



良かったよー!って誰にでも薦めたくなる、
音楽があるっていうのも楽しさのひとつだし。
私はもともとロードムービーが好きなんですよ。
だからね、さらに楽しめました。

重いテーマなんだけど、きちんとエンターテイメントとして楽しめて、
要は人はどうあるべきかってシンプルに思えて希望を感じる。

旅の終わりが寂しくて、また旅を続けててほしくて、
それくらい二人で過ごした時間が心地良かった。

名残惜しい気持ちでエンドロールを見てたら、
あっ、そっか、これは実話だって最初に告知されてましたよね。
実際の二人のお写真が出てきて、
その後も二人は交友を続けていったんだと知って嬉しくなりました。

これは観る人を選ばないんじゃないですかね、品があって楽しかった。
たくさんの人に是非観てほしい作品でした。




グリーンブック(原題:GREEN BOOK)   2018年
監督:ピーター・ファレリー
出演:ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、リンダ・カーデリーニ

1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、クラブの改装が終わるまでの間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として働くことになる。シャーリーは人種差別が根強く残る南部への演奏ツアーを計画していて、二人は黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに旅立つ。出自も性格も違う彼らは衝突を繰り返すが、少しずつ打ち解けていく。

ファイトクラブ

2018年05月26日 | アメリカ・イギリス



息子がデヴィッド・フィンチャー好きなんですよね。
「セブン」と「ファイトクラブ」が断トツに好きらしく、定期的に観たくなるらしい。
息子が観だしたのでいっしょに鑑賞となりました。

漠然と、ファイトクラブで殴り合う話かと思ってたら全然違ってた。

これ20年前の作品ですよね。
今観てもただただ凄い。

初見はまず吹き替えで観たんだけど、正直最初は状況についていけなかった。
面白いんだけど、ついていくのに必死。
ちょっと頭の中で整理してから、もう一度観させて下さいって感じ。

そして2回目は字幕鑑賞。
最低でも2回は必須かも。
たぶん何回観ても面白いし、定期的に観たくなる気持ちがわかる。

タイラー・ダーデン
男の憧れを具現した存在なんじゃないですかね。




男の映画ですね。

2回目を観てるときちょっと笑ったもん。
男ってやっぱりバカかもって←
でもタイラーに憧れる男の子が好きだわ。


ラストは想像できない状況に。
デヴィッド・フィンチャーの世界観を堪能しました。



映画史に残る作品であること、納得です☆




ファイトクラブ(FIGHT CLUB)  1999年 ☆☆☆☆☆
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム・カーター

空虚な生活を送るヤング・エグゼクティブのジャックは、謎の男タイラーに導かれるまま、謎の秘密組織「ファイト・クラブ」のメンバーになる。そこは鍛え抜かれた男達が己の拳のみを武器に闘いを繰り広げる壮絶で危険な空間だった。


怪盗グルーのミニオン危機一発

2018年05月05日 | アメリカ・イギリス



知識ゼロでみたので、ミニオンの話かと思ってたら、主人公は怪盗グルーなのですね。

こわもてのグルーさんだけど、3人の娘の素敵なパパ。
後で知ったけど彼女たちは養女で、そのいきさつが「怪盗グルーの月泥棒」なんですってね。
前作で子供ができて、今作では奥さんができて、
ちゃーんとシリーズとして成り立ってる。
ミニオンがいる限り延々と観続けられそうだわ。

ともかくひたすらミニオンが可愛い!

字幕で観たのですが、ミニオンたちの会話に時々日本語が入ってきたりして、
何語でしゃべっているのかわからないけど、なんとなくわかるから不思議。

迷いなく突っ走るミニオンにただただ癒されまくりました。





怪盗グルーのミニオン危機一発(原題:DESPICABLE ME 2)  2013年
監督:ピエール・コフィンクリス・ルノー

皮肉屋の怪盗グルーは心を入れ替え、バナナが大好きなミニオンたちに支えられながらマイホームパパになろうと努力していた。ある日、彼は世界トップクラスの超極秘組織「反悪党同盟」に引き抜かれ、相棒のルーシーと共に捜査にあたることになる。そんな折り、彼の家から無敵のチームであるミニオンたちが何者かにさらわれてしまう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇






あわせてスピンオフの「ミニオンズ」2015年も鑑賞。
人類誕生よりもはるか以前に生息していたとは(笑)
怪盗グルーに出会うまでの物語。
ミニオン可愛い可愛い可愛い☆



大統領の陰謀

2018年04月21日 | アメリカ・イギリス
ウォーターゲートビルのドアに奇妙なテープが貼られているのを警備員が見つける。

「ペンタゴン・ペーパーズ」のラストのシーンがこの映画の始まり。
2017年の映画の続編が1976年の作品だなんて面白くないですか。





PCもインターネットもメールもない時代。
当たり前だけどスマホもない。
連絡はダイヤル式の黒電話。
資料は国会図書館で探す。
そしてタイプライターで作成する。

余談ですけど、わたくし高校時代は英文タイプ部で、
さらに余談ですけど、就職したのち文書作成は和文タイプでした。
ガッチャンガッチャンって、すんごい原始的(笑)
あぁ、懐かしい、今の方はきっと見たことないよね。

作品中カタカタと響くタイプライターの音が印象的でございました。





1972年に起きたウォーターゲート事件の4年後の上映作品なので、
誰もが知っているという前提で物語が進むんですよね。
なので少し学習しないとわかりにくい部分があるのかもしれないけど、
でも、面白かったですね。

ともかく地味なんです、地道なんです。
派手さなし。
新人の新聞記者がひたすら真実を求める物語。

しかもラストは大統領が再選のニュースが流れる中、
カタカタとタイプを打つ場面で終わり、
大統領の陰謀を突き止める直前で終わる、
カタルシスのない終わり方。

ま、それが逆に面白かったですけどね。

その後のことは誰でもが知ってるでしょ、、ということなのね。





ディープスロートの存在は秘密だったけど、
当時のFBI副長官マーク・フェルトであったと、2005年に自ら正体を明かされたそうです。
今年の2月に公開された映画「シークレットマン」はその人の視点で描かれているそうで、
いつかチャンスがあったら観てみよう。


ボブ(ロバート・レッドフォード)が、小切手の振り込みの件でダールバーグ氏とマグレガー氏に2台の電話を使ってで話す場面。
6分くらいのシーンは長回しで一気に撮ったらしいんだけど、
最後に相手の名前を間違えたのは本当に間違えたらしく(ちょっと笑ってたよね)
それがそのまま採用されたんだって。


原題は「ALL THE PRESIDENT'S MEN」

All the king's horses, And all the king's men,
Couldn't put Humpty together again.
王様のすべての家来や馬でも
ハンプティーは元に戻せない

マザーグースのハンプティ・ダンプティの歌詞で、 
all the king's menをもじったタイトルだそうです。

「大統領のすべての部下が取り掛かっても元には戻せない」という意味。
洒落てます。






大統領の陰謀(原題:ALL THE PRESIDENT'S MEN)  1976年  ☆☆☆☆☆
監督:アラン・J・パクラ
出演:ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマン、ジェイソン・ロバーズ

1972年6月17日土曜日の午前2時30分。ワシントンのウォーターゲート・オフィス・ビルの5階にある民主党全国委員会本部に5人の男たちが侵入した。彼らは来るべき秋の大統領選挙にそなえて必勝を期する民主党のキャンペーンを攪乱するために、秘かに雇われた者たちだった。この5人は元CIAの情報部員と大統領再選本部の現役の対策員で固められていた。仕事は手抜かりなくおこなわれる筈であったが、ビルの警備員に見咎められ、たちまち警察に通報された。そして不法侵入の現行犯で逮捕された。まだ入社して9カ月になったばかりのワシントン・ポスト紙の記者ボブ・ウッドワード(ロバート・レッドフォード)は、ウォーターゲート事件が起きてから7時間後に、上司のハワード・ローゼンフェルド(ジャック・ウォーデン)に呼ばれた。一方、同じポスト紙のベテラン記者カール・バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)も、この事件に興味を示していた。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書

2018年04月13日 | アメリカ・イギリス
政府が嘘をついてきた日々を終わらせなければいけない

報道は統治者のためにあるのではない 国民のためにあるのだ




これね、奇跡体験!アンビリバボーでキャサリン・グラハムの話としてやってましたよね。
たまたまその番組を観ていて、あら、ペンタゴンペーパーズの話だわって思って、
観に行くつもりだったから予習がてら観たんですけどね、
あれ?もしかしてこれは
完全なネタバレではないですかって思ったのですよね。
それなりに面白く観て、、
いや、史実として有名な話なんだから、いいのかなって思ったり。

で、実際に観てどうだったかと言いますと、アンビリバボーとほぼ一緒の情報量でした。
そりゃそうよね、実際にワシントンポストで起きた話なんだから、
登場する人も、起きることも、結果もすべて同じじゃなきゃ逆におかしい(笑)

ネタバレ状態で観たわけですけどね、
でもね、これがまた面白かったのです!!

メリル・ストリープとトム・ハンクスが演じるとこんなにも魅入っちゃうんですね。
堂々のエンターテイメント作品。

活版印刷で新聞を刷る場面が興味深くて、
当時の上流階級の暮らしや、服装や髪形を観るのも楽しかった。

当時は女性の社主は珍しかっただろうし、
40半ばで新聞社を経営する立場になったキャサリンの状況は今とは比べられない。
ましてや報道や政治の世界では発言も決断することも難しかった。
自分が愛し大切にしてきた人が悪だとわかったとき正義と倫理と貫けるのか、
辛い決断であったはず。
潔い。




都合の悪い報道をフェイクニュースだと言い放つトランプに対する解毒剤だと言うスピルバーグも、
それに呼応してオスカー俳優の二人が出演するってカッコよくないですか。
小気味良さがあって、上品でてらいのない正々堂々の作品。

今のアメリカにとって必要だけど、まさに今の日本の話でもあるってことです。

エンディングががウォータゲート事件に繋がる終わり方だったのでね、
これは次に繋がる作品を観るべきなんだなって思いました。
そうやって知識が繋がっていくのも映画の楽しさですね。







ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(原題:The Post)  2017年  ☆☆☆☆☆
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:メリル・ストリープ、トム・ハンクス

ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、政府がひた隠す真実を明らかにすべく奔走した人物たちの姿を描いた。リチャード・ニクソン大統領政権下の71年、ベトナム戦争を分析・記録した国防省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をニューヨーク・タイムズがスクープし、政府の欺瞞が明らかにされる。ライバル紙でもあるワシントン・ポスト紙は、亡き夫に代わり発行人・社主に就任していた女性キャサリン・グラハムのもと、編集主幹のベン・ブラッドリーらが文書の入手に奔走。なんとか文書を手に入れることに成功するが、ニクソン政権は記事を書いたニューヨーク・タイムズの差し止めを要求。新たに記事を掲載すれば、ワシントン・ポストも同じ目にあうことが危惧された。記事の掲載を巡り会社の経営陣とブラッドリーら記者たちの意見は対立し、キャサリンは経営か報道の自由かの間で難しい判断を迫られる。

スリー・ビルボード

2018年03月27日 | アメリカ・イギリス



面白かったー☆

上映館が少なくなってきて心配したけど間に合いました。
渋谷シネパレス。
日曜日だったのでそこそこ混んでました。
映画館で観られて良かった、これはお薦めしたい!

娘がレイプされて殺されて焼かれ、
犯人捜しの話という前情報からすると、
悲しくて苦しい内容かと思いきや、
意外にエンターテイメントで、笑える部分もあって、突き抜けてた。

同情を買うような弱弱しいお母さんじゃないんですよ。
いでたちが、バンダナを巻いてつなぎで、まるで戦闘服のようなんですよね。
昔見た西部劇を連想する。
荒くれもの揃いの町で、誰とも群れずに一人でガン片手に戦ってる姿をイメージしちゃう。




私が思うにテーマは「怒りは怒りを来す」

負の感情はループとなって、
余命を宣告された警察署長を巻き込み、
看板屋の青年を巻き込み、
差別主義の警察官を巻き込んでいく。
家族を捨てて若い女に走った夫も許せない。

このお母さんともかく怒ってる。
そして何より自分に怒ってる。

娘と最後に交わした言葉を思い出して、たまらなく自分に怒ってる。
そりゃそうだ、娘と最後に交わした言葉があれだったら辛すぎる。

なので、シカに対したときの素直な感情の吐露に思わず涙しました。

すごい面白かったんだけど、
家に帰って冷静に考えたら、あのお母さんはどうして逮捕されなかったんか、、って思ったもん。警察官もな、クビだけじゃすまないでしょ。
あれじゃ犯人も見つからん(笑)

で、お母さんが主人公かと思ってると、
余命宣告を受けた警察署長の話になってくる。
これもまた壮絶なんだけど、なんか若い奥さんがなんかバカっぽい。

そこからまた、差別主義者のマザコンの警察官の話になっていく。
話が予定調和に進まなくて、どう転ぶのか予想ができない。

そんな感じで引き込まれて観ていたら、
「へ、、、」って感じで物語が終了した。

へ、、、って思ったけど、思わずニタって笑ってしまった。

好きだわ、こういう終わり方。

怒りは怒りを来す。
けれど、どこかで終わらせることができる、それもまた人がなせること。

結末をはっきり提示されたわけじゃないけれど、
私はすごく明るい気持ちで終わらせることができたし、
清々しい気持ちでエンドロールを観てた。

差別発言が多くて驚いたんだけど、
ミズーリ州というところに意味があったのね。(白人警察による黒人への暴行)
あと砂だらけの場所ってどこだって話だとか。

ニュースから得るものより、映画から得る情報はリアルってことですね。

フランシス・マクドーマンドの作品を他にも観たくなったのでした。
調べたら同級生♪  コーエン兄弟のお兄ちゃんの奥さんだったのね。




スリービルボード  2017年  ☆☆☆☆☆ 
   (原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)
監督:マーティン・マクドナー
出演:フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル

ミズーリ州の田舎町。7か月ほど前に娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、犯人を逮捕できない警察に苛立ち、警察を批判する3枚の広告看板を設置する。彼女は、警察署長(ウディ・ハレルソン)を尊敬する彼の部下や町の人々に脅されても、決して屈しなかった。やがて事態は思わぬ方へ動き始める。

パンズ・ラビリンス

2018年03月19日 | アメリカ・イギリス


日本カルチャー大好きのオタク監督、ギレルモ・デル・トロ。
トトロみたいな風貌が可愛らしくてすっかりファンになりました。
独特な作風のものが多いけど、ちょっとね、いろいろ観てみたいと考えてます。

で、「パンズ・ラビリンス」
タイトルのパンは牧神という意味。 
ギリシャ神話において羊飼いと羊の群れを監視する神として登場し、ヨーロッパではポピュラーな存在なんだそうです。

戦時下における不思議の国のアリスみたいな話(でもラストは対極)
1944年の内戦さなかのスペインが舞台。
独裁主義の戦いがとても残酷に描かれる部分と、
オフェリアが迷宮に入り込むファンタジー部分が並行して進む。

登場するクリーチャーが独特で、可愛いけど超気持ち悪い。







大尉があれほど冷酷なのは、そういう時代だったってこともあるし、
父親との関係もあったんだろうと推測できる。
彼は彼なりに自分の息子に夢を託して愛してたんだということは感じられた。

オフェリアは心底怖かったんだと思う。
お伽話と読書が大好きな彼女は、迷宮(不思議の国)に逃げ込むことできっと自分を保ってたんだろうな。

そう思うととても切ない。

過酷な時代に対する痛烈な批判だ。
疑似体験したような辛さ悲しさが残って辛い。

そして映像がとても綺麗。
できれば映画館で観たかった。

戦争とファンタジーが同時にある、とても不思議な作品でした。





あとは「ヘルボーイ」「クリムゾン・ピーク」あたりを観ましょうかね。
「ホビット」「ロード・オブ・ザ・リング」までいけたらいいなぁって思っております。




パンズ・ラビリンス(原題:PAN'S LABYRINTH0)2006年  ☆☆☆☆☆
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ロジェ・カサマジョール

1944年のスペイン内戦で父を亡くし、独裁主義の恐ろしい大尉と再婚してしまった母と暮らすオフェリア(イバナ・バケロ)は、この恐ろしい義父から逃れたいと願うばかり自分の中に新しい世界を創り出す。オフェリアが屋敷の近くに不思議な迷宮を見つけ出して足を踏み入れると、迷宮の守護神が現われ彼女に危険な試練を与える。

スターウォーズ

2018年03月19日 | アメリカ・イギリス
自分自身でも唐突なことだったんですけど、
なぜか「スターウォーズ」を毎日観てました。

40年分。

エピソード4→5→6→1→2→3→7
映画館で「最後のジェダイ」エピソード8
そしてもう一度、1→2→3→4→5→6

長かった。。。
家族から「また観てるー」って毎日言われました。

初期の作品はテレビのロードショーで観ていて記憶はあったけど、
意外だったのは、スターウォーズといえばハリソンフォード、マークハミルかと思いきや、
初期の3作品だけだったんですね(最近の作品は別にして)

それにしても40年ですよ。
私の何才の頃の上映かと考えると、、若すぎる(笑)、、驚くよね。
そして、いまだにスターウォーズの話題に熱狂するファンがいるってことが凄い。

私の行きつけの美容院のご主人がまさにそうなんですよね。
今更ですけど観てみようかなって思ったのもそれが一つの理由なんですけどね。

宇宙を舞台にした派手なSF映画かと思ってたら、
スカイウォーカー家(フォースと呼ばれる神秘的なエネルギーに対し強い感応力を持つ家系)の話で、
そういう環境にいるからこそダークサイドに堕ちる人間の弱さの話。
父と子の確執の話が終焉をむかえたら、そのまた子供が悪の道へ、、、っていう。
フォースの力を持つ人は普通にいい人のまま生きていくのは難しいのか、、問題。が繰り返される物語でした。
意外と暗~いんですよね、希望に向かっていくルンルンした物語じゃない。

簡潔に言い過ぎてダメだなこりゃ。

40年続く作品を今観てもちゃんと楽しめるってことが凄いことですよ。

いろいろ調べてみると、SFというジャンルを画期的に変えたとか、
ジョージ・ルーカス自身の父親との関係がテーマになってるとか、
他にも映画にまつわる興味深い話がたくさんあって、
ちょっと、本当に映画作品として単純に語り尽くせない、唯一無二の映画シリーズなんだってことがわかりました。

それが知りたかったわけですからね、
観て良かったです。

あとは「ローグワン」と、もうすぐ始まる「ハンソロ」を楽しんで、
来年の公開を楽しみに待ちたいと思います。



スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 1977年


スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 1980年


スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 1983年


スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 1999年


スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 2002年 


スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 2005年


スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7) 2015年


スター・ウォーズ/最後のジェダイ(エピソード8) 2017年

シェイプ・オブ・ウォーター

2018年03月11日 | アメリカ・イギリス
「私は何? 彼と何が違うの?」



もし前世というものがあるのなら、
水中にいたんじゃないかと思う程水の中が好きなわたくし、
なので、すごーく心癒される作品でした。

謎の生物に恋をするイライザの話ですが、ロンマチックなだけのお話ではございません。
冷戦時の米ソのスパイ活動あり、銃撃戦あり、差別や偏見の話でもあり、残酷な場面もあり、
エロチックな描写もあるR指定の作品です。
若干オタク女子系かも(笑)
いろんな要素があって、最後まで前のめりになって観ちゃいました。

1962年、孤児として育ち、喉の傷が原因で声が出ないイライザ、40才。
政府の秘密機関の掃除婦として、黒人のセルダと働いている。
アパートの隣人の老人ジャイルズはゲイで、全員が差別や偏見を受けがら生きざるを得ないんだけど、楽しみを見つけながら仲よく暮している。
彼女のアパートが映画館の建物の上階なんですよね。
憧れるわー。あんなところに住みたーい!!

全体のトーンがのほほんとしてるのは彼女のキャラクタによるものが大きい。
仕事が夜だから一日の始まりは夕方からで、
いきなりの衝撃的なシーン(しかも場所は、、)から始まって驚くけど、彼女の印象は変わらない。

開始早々の仕事に行くまでの日常を描く数分間で、
イライザがどんな人で、隣人や仕事仲間との関係性や、境遇が全部、説明的ではないのに全部わかっちゃう。
すーってその世界に入っていく感じが気持ちよかった。
画面全体が緑ががかった青色で綺麗だった。

主人公が声を発さないってことが逆にいろんなことが伝わってくるし、
家族もなく、孤独で辛いこともたくさんあるんだろうに、楽しそうに生きてるイライザ。
彼女なら受け入れるだろうという、寛容さと純粋さを感じる。
嫌な上司からもろに差別的にセクハラ発言を受けるんだけど、ちゃんと拒否できる強さも持ってる。
(あれはちょっと許せなかったわ、今ならMeTooで訴えてやりたい)

そこに登場するのが運ばれてきた研究対象の謎の生き物。
エラと肺で呼吸できる半魚人。

最初驚きましたね、特に目の膜が人間とはほど遠い。
でも見慣れてくるとそれなりにカッコいいんですよね。
たぶん半魚人界の中ではかなりのイケメンなんじゃない。
そこを受け入れられない人はこの映画は苦手かもね。



研究目的で彼を解剖しようとした上司のストリックランド(例のセクハラ上司)
ひたすら嫌な役割りを一手に引き受けて、ほんっと嫌だった。名演ってことね。
引きちぎられて縫合した2本の指がだんだん黒くなっていくんだけど怖かったわ。
指の状態の悪化と同様に人間離れして怪物化していく。

ラストはお伽話みたいでした。
私は好きよ。
まさか声が出なくなった原因の傷がね、、想像もしなかった。




アカデミー賞のギレルモ・デル・トロ監督の挨拶が素敵でした。

「私は移民です。多くの皆さんと同じようにね。25年間この国に暮らしてきました。私たちの業界の1番素晴らしいところは国境線を消し去ってしまえるところだと思います。世界がその“線”をより深く刻むときこそ、私たちは消し続けていくべきです。この道を私とともにしてくれたすべての人々に感謝します」

次は「パンズ・ラビリンス」を是非観てみようと思います。




シェイプ・オブ・ウォーター(原題:THE SHAPE OF WATER)   2017年  ☆☆☆☆
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、オクタヴィア・スペンサー

1962年、米ソ冷戦時代のアメリカで、政府の極秘研究所の清掃員として働く孤独なイライザ(サリー・ホーキンス)は、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と共に秘密の実験を目撃する。アマゾンで崇められていたという、人間ではない彼の特異な姿に心惹かれた彼女はこっそり会いにいくようになる。ところが彼は、もうすぐ実験の犠牲になることが決まっていた。