きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

痛み

2012年02月11日 | 韓国
痛み(原題:통증)  2011年  
監督:クァク・キョンテク
出演:クォン・サンウ、チョン・リョウォン

痛み


<2月11日公開日> 3度目の鑑賞後に再レビュー☆

同じ映画を見てるのにこれほど印象が変わるかと驚きました。昨年にプレミア公開時に見たときの第一印象は「ストーリがわかりにくい」
それが今回は3回目だったからなのか、わかりにくいという印象は全くなし。字幕がかわったりした?(謎)
そうするとナムスンとドンヒョンの感情にしっかり入り込めるのね。
一緒に行った友達の中でもかなり早い段階で泣き始めたわ~。集中しちゃうと本当に私ダメなのよね、感受性強すぎ。そこから泣く?っていつもみんなに笑われるくらいに早い泣きだしスタートするんですけど、久々にそれやっちゃいました(笑)

私とクァク・キョンテク監督との相性の悪さはここでいったん解消されたもよう。演歌ちっくなテイストの映画を作る監督さんという印象だったけど、今回はその粘っこい演歌な世界に気持ちよく浸らせていただきました。

チョン・リョウォンさんがはまり役でしたね。若くして、天涯孤独で、家もなく、父親の借金を返済しながら働き、そして血友病で、泣きたいのをじっと我慢しながら健気に生きてる様が似合ってた。そんな彼女だから、彼女を守ることで生きる意味を見出すナムスンの感情にもしっかり添えるのね。
「痛み」というタイトルから、痛みを感じないナムスンにこだわり過ぎてた部分もあるのかもしれない、孤独に生きる男女のラブストーリとして素直に見た方が単純に楽しめそうです。




以前に何回か書いた気がするんですけど
クァク・キョンテク監督は何故か私とあんまり相性が良くないみたいで
申し訳ない~、巨匠監督さんですから
もうこれは単なる私の好みの問題なんですけどね

無痛症の男と血友病の女
それだけで物語が成立するよね
十分にドラマチックです
極端な話、目があっただけで恋に落ちちゃってもいいと思う(私は、笑)
この二人なら雰囲気あると思うもん
そこが説明的だったりする気がするんですよね(そこが相性の悪さ?)

病院の苺のシーンが良かったわ
痛みを感じないってことは味覚もないのね
ゆっくりと苺を味わうナムスン
辛さがわからないナムスンに辛いビビンバを食べさせるシーンも良かった

ナムスンはゆで玉子ばかり食べてたから
想像するにたぶんかなり臭いと思うのよね
離れられない状態でトイレに行くシーンはきっと臭いだろうとリアルに実感(笑)

そんな二人の微笑ましさとか、体や心の痛みとか、孤立感とか
もっと感じられたらもっと感動したと思うんですよね
いかにも泣けそうな映画なのに、想像以上に泣かなかった

立ち退き問題の絡みがちょっとわかりにくくて
さらに借金の取り立ての仕事してるヒョンニムの奥さんが借金してるって
妙に複雑だし、、、

痛みを感じない悲しさを殴られることで表現したかったのね
だからナムスンが殴られる場面ばかりがクローズアップされるし
最後も結局そのことで物語が終わるんだもんね
男くさい映画を作る監督だから、そういうことなのかな




幼い頃に交通事故で家族を失い、後遺症で痛みを感じなくなった男、ナムスンは借金の取立てをしながら、毎日を無気力に生きていた。そんなある日、ナムスンは取立て先でドンヒョンという女と出会う。やがて、いがみあいながらも距離を縮めていく2人。ドンヒョンは事故のいきさつから、ナムスンはドンヒョンが血友病患者であることを知る。互いの“痛み”を知って、2人は相手への愛を深めていく。