二人の共演が発表された時から楽しみにしてたんだけど、精神的に安定してないと向かいあえなさそうな感じじゃないですか、これ。
というわけで、観るまで若干の時間がかかりまして、やっと鑑賞することができました。
凄かった。重くて、でもどこか軽やかで、ものすごく好きな作品。
この上なくダメダメなヒロイン、だけどしょうがないんだよね、自分で自分を持て余してるんだもん、できないんだもん。日常の買い物だけで疲れ果ててしまう、あぁホント辛いよね。
そんな寧子を趣里が演じる、、
なんかもーこれは奇跡じゃないかと思うくらいのはまり方で、ほんと凄かった!
メンヘラで、病んでて、最悪なんだよ、ほんっと最低なの。
でも分かってあげたい気持ちになる。
人間なんて多かれ少なかれ、みんなどっか変だよ、だから大丈夫って言ってあげたくなる。
そして彼女の微妙な表情の変化が見事で、
絶望している彼女に、うつろ気な姿に、何度も何度も見惚れて感情移入しました。
すべてを捨てて走る彼女の姿が軽やかで美しく、
エンディング曲の「1/5000」との組み合わせが絶妙で、
こんなに重いテーマなのに、観終わった後の解放感と軽やかな気分が不思議でたまりません。
そして津奈木を演じる菅田将暉の押さえた演技が最高でした。
感情がほとんど出ない人なのよね、だから寧子のことをどう思ってるのかも掴めない。
でも最低な彼女を見捨てているわけでもない、わからない。
彼が最後に彼女のどこが好きかって話すんだけど、
それもまたいいんだよな。
今まで見たことないような、経験しようもない、男女の関わりを見た気がして、
表現が難しんだけど、、、心がふわっとした。
ちょっとびっくりするくらいに最高によくできてて、
なんでもっと話題にならなかったかなーって、今思ってる私なのでした(今頃見て)
関根光才監督、長編映画初作品なんだそうです、次回作が楽しみです。
世武裕子「1/5000」 ミュージックビデオ 『生きてるだけで、愛。』エンディング・テーマ
生きてるだけで、愛。 2018年 ☆☆☆☆☆
監督:関根光才
出演:趣里、菅田将暉、田中哲司、西田尚美、仲里依紗、松重豊
過眠症で引きこもり気味の寧子(趣里)は、恋人でゴシップ雑誌の編集部勤務の津奈木(菅田将暉)と一緒に住んでいる。感情のコントロールが苦手な彼女は、そういう自分に本気で向き合おうとしない津奈木に苛立っていた。ある日、津奈木の元恋人の安堂(仲里依紗)が現れ、寧子を追い出すために、勝手にカフェバーのアルバイトを決める。渋々働きだした寧子だが、少しずつ店の人に心を開くようになる。
※関根監督インタビュー|映画『生きてるだけで、愛。』の鮮烈な映像美
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