きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

CUT

2012年02月10日 | 日本
CUT  2012年
監督:アミール・ナデリ
出演:西島秀俊、常盤貴子

CUT

観念的な映画だよね~。
あ、そういう映画なのね、って気がつくのが遅いと楽しみ損ねる。

「映画は真に娯楽であり、芸術である!」と街頭で叫ぶよりも、君が映画監督なら作品を提示すべきじゃないかとか、殴られるだけでそんなに高額なお金は誰も払わないよとか、そういう現実的なことをちらちらと考えてるとダメなんだろうね。正直、最初はチラチラとそれがよぎりそうになった私(笑)

殴られて殴られて、自らの体が滅びることも厭わぬ覚悟で映画を愛する秀二の存在が映画そのものなんだね。西島秀俊がボコボコに殴られて顔も変形していく壮絶な映像なのに、なぜかメルヘンチックでさえもある。ひたすら映画へのあふれる愛を叫び続けるもん。映画を愛する自分への愛を叫んでる映画じゃんと思う人もいるんじゃないかと思ったりもする。実験的で面白い映画だけど、評価も別れるんじゃないかなぁ。
殴られながら100作品のタイトルを叫んでたけど、それを読み取ろうと努力しなかったからひとつもわからず。全部の映画がわかる人はそこで感動するのかな?

音楽はなし、エンドロールも音なしで静かに流れる。いつもならそこで立ちあがる人はいるんだけど、逆にそういう状況でみんな座ってるもんなのね。

ストイックに映画を愛するあまりに狂気を帯びる西島秀俊が超カッコよくて色っぽい。無駄なものをそぎ落とした引き締まった上半身を見せながら映画とともに横たわる姿は官能的で、彼のその姿、存在がこの映画のすべて。ひたすらカッコよかったですわ。



映画監督の秀二(西島秀俊)はいつも兄から金を借りて映画を撮っていたが、どの作品も商業映画として映画館でかけることさえできずにいた。そんなある日、秀二は兄が借金トラブルで死んだという知らせを受ける。兄はヤクザの世界で働いていて、そこから秀二のために借金をしていたのだった。秀二は何も知らずにいた自分を責め、兄のボスである正木(菅田俊)から残った借金額を聞かされる。しかし俊二には金を返す当てもない。彼は、殴られ屋をすることで返済することを決め、ヤクザの事務所内で働く陽子(常盤貴子)と組員のヒロシ(笹野高史)を巻き込みながら殴られ屋を始める。


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