大きなカブ

2012-11-15 16:37:38 | 日記
その大柄な中年男性は、 小柄な若い店員のお兄さんに

「大きなカブはどこですか?」

店員さんは
「カブはこちらにございます。」

「これじゃなくて、大きなカブはどこだって訊いてるんだよ」

「只今当店にはこのカブしかおいてございません。」

普通なら、「そうなんですか」と終わる筈…

この中年男性は違った。

「なんで大きなカブがないんだ!」

「だから、当店では、この種類のカブしか取り扱っていないので…」

「だから、どうして、大きなカブがないんだ!って訊いてるんだよ!」

何回かのやり取りのあと、

「大きなカブを買ってこいって言われたんだよ!買ってかえらなきゃ不味いんだよ!」

椎茸を選ぶ振りをして様子を見ていた私、「うわ~っ」て思っていたら、店員さんは

「少々お待ち下さい。」
と言って姿を消した。

中年男性、周りのおばちゃん達の視線を感じてか、いたって平静を装いつつ待っている。

私も、どうなるのか観察していた。
店員さんは一向に戻ってこない。上司でも呼びに行ったのかと思っていたが、シカトを決めたように思える。

中年男性は去って行った。そのあとまた戻って続きがあったかどうかわからないけれど、 私は中年男性の言う
「大きなカブ!」
ということばから、同名の、あの絵本の最後のページが頭に浮かんで仕方ない。

他のお店で見つかったらいいね…おじさん…

誰に頼まれたのかしら…
いろいろ想像してしまった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする