
高校生の時に親が ”世界ポピュラー音楽全集”なるものを買い与えてくれました。
全十二巻で、それぞれにレコードが2枚付いているという仕様でした。
シャンソンやカンツォーネの巻もあったのですが、なんと4巻が Jazzで占められていました。
不思議さもあって聴き始めたのですが、定石どおり、コルトレーンのブルートレインや、マイルスの枯葉あたりから入って、抜けられなくなりました。
ジャズ喫茶に毎日のように通い詰めた時代もありました。
基本的に、ジャズ喫茶は”私語禁止”であり、煙草を燻らせながら、静かにジャズを聴くだけの場所でした。
しかも、当時はニュージャズ、フリージャズが全盛の頃で、スイングできるLPは3枚に1枚くらいしか,かかりませんでした。
高校の同級生に少しドラムを習っていたので、退屈な曲がかかった時はリズムセクション(ドラムとベース)の音に集中して、やり過ごしていました。
当時の普通の喫茶店のコーヒーは120円くらいでしたが、ジャズ喫茶では300円でした。
元を取る?ためにも、最低でも2時間くらいは、いりびたる必要?がありました。
LPレコードも1800円ぐらいと高価でしたので,そう簡単には買えませんでした。
しかも買う時に試聴などできませんので、コンテンツなど分かるはずもありません。
家に帰って、かけてみてがっかりすることもたびたびでした。
がっかりしないで済むように、皆、好きなプレイヤーに集中して、レコードを購入する傾向にありました。
ところが最近では、iーTuneが登場してジャズファンの悩みは一掃されました。
好きなミュージシャンの殆どすべての曲を試聴してバラ買いできるのですからたまりません。
また曲名で検索して、好きな曲を様々なプレイヤーの演奏で楽しむこともできます。
先日は ”Softly As In A Morning Sunrise" を25曲購入してUSBに収めました。
私がジャズを聴くのは車の運転中がほとんどです。
友達のT君は”今どき、カーナビもテレビも付いてないなんて考えられない!”と言いますが、熊本県内の地理は隅々まで知悉して
いますし、車内ではテレビよりもジャズの方が優先順位は上になります。
写真はフィル ウッズのLPで AND WHEN WE ARE YOUNG は名曲、名演奏です。