D.P.Dutcherは1944年にニューヨークで生まれたアメリカ人です。
ハワイ大学を卒業し、ハーバード大学博士(極東アジア言語文化部)を経て来日し、
英和、和英辞典の執筆と編集に力を注ぎました。
また、日本の俳句を愛し、明治の俳人である永井守昌の ” 妻を恋うる十二か月俳句日記 ” の英訳本も執筆しています。
その中からいくつかをアップします。
妻の骨小さし五月雨上がりけり
花茄子妻は幸せだったのか
恋うる身の置きどころなき大暑かな
魂に生も死もなく月見草
名月や妻の内なる癌太郎
秋なすの糠漬け妻に誉められて
さて、冒頭の画像は金子みすずの童謡集をダッチャーが英訳した本です。
ダッチャーは現在、熊本に住んでおり、彼の日本人妻が私に貸してくれたものです。
その中から東北大震災の直後に繰り返し放映されて有名になったものをアップします。
英訳はこうなります。
この唄では、主語を省略できない英語の弱点が浮き彫りになっていますが、
数多くの前置詞が活躍して、歯切れの良い唄になっている作品もありました。
最近読んだ本ですが、現代の日本語の文法が英語を和訳するときに都合のいいように改悪されていると批判しています。
愛らしい。赤ん坊だ。泣いた。
日本語の基本文はこの3種で必要十分であると指摘しています。
なるほどなとは思いましたが、やはり文法の本ですので、読み終えるのには、かなりの辛抱が必要でした。
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