先日アップした
と
の著者である夏井睦(マコト)先生に、数日前にメールを送りました。
内容は、”ルゴール液の塗布と、イソジンガーグルによる、うがいについて、是か非か御教授いただければ幸いです。”
というものでした。
すると、昨日ですが、なんと夏井先生本人から返信メールが送られてきました。
結論としては、どちらも、効果は期待できないので、非であるというものでした。
夏井先生は十年以上にわたって、下の写真のホームページを毎日更新され続けておられます。
そのホームページには膨大なデータが蓄積されており、その中から参考になりそうな部分を、いくつか紹介していただきました。
すべて参照しましたが、どれも面白いデータでした。
うがいについては京都大学保健管理センターが2005年に行った調査が有名だそうです。
全国18カ所の400人近い被験者を3つのグループに分けて、60日間調べたそうです。
1.水で毎日3回うがいをしたグループ。
2.うがい薬で毎日3回うがいをしたグループ。
3.うがいをしなかったグループ。
結果ですが、60日間に風邪を引いた人数は、それぞれのグループが100人だったとデータを補正すると以下の如くでした。
水グループで17.0人、うがい薬グループで23.6人、うがい無しグループで26.4人。
このデータをもって、京大保健管理センターは、水うがいは風邪を40%減らすと結論づけたのです。
しかし夏井先生は以下のように反論されます。
全国18カ所の医師達は、それぞれが20人くらいの被験者を抱え込むことになる。
したがって、彼らを毎日診察することは不可能である。
何を持って風邪と判定するのか、誰が診断するのか不明である。
うがいをしていないグループは、そのことが原因で風邪をひきやすいと考えるかもしれない。
うがいをしているグループは、そのことが理由で風邪をひかないんだと考えるかもしれない。
とにかく、被験者は、自分が、うがいをしているのか、していないのかを知っているので、ダブルブラインド試験になっていない。
回答にはバイアスが、かかりまくっているはずだ。
また別の耳鼻科医からは、次のような意見が寄せられていました。
そもそも、風邪で最初に炎症を起こす部位は、かなりの確率で上咽頭である。
上咽頭には、うがいの水は届かない。
上咽頭に届かせるためには、鼻から水を入れたりする必要がある。
うがいは気休めに過ぎない。
そして、うがい薬が風邪の予防にならないと批判された、業界トップである明治製菓は新聞で以下のように釈明しました。
”当社のうがい薬は、のどを殺菌、消毒、洗浄する治療薬であり、風邪予防の効果はもともとPRしていない.....”
ルゴール塗布も同じく、効果は期待できません。
連綿として30数年間ルゴール塗布を続けてきた私の医療は何だったのでしょうか。
反省するばかりです。
ただ長年続けてきた失敗の中にあって、チョッピリ気が楽になるのは、ルゴール塗布で料金をとったことが一度も無いということです。
昭和の終わり頃ですが、内科の診察料が外科のそれよりも10点(100円)高い時代がありました。
しかし不思議なことに、ルゴール液を塗布する行為は外科治療に当たるとされ、外科の診察料しか取れなくなるのです。
ルゴール塗布の点数が5点(50円)でしたので、塗布するとクリニックの収入は50円下がるという不思議な制度でした。
以来数十年、ルゴール塗布は完全にサービスとして施行し、カルテに記載することはありませんでした。
内科ですので、創傷治療のチャンスは滅多に無いのですが、めずらしくも機会がめぐってきましたので、
夏井先生のサイトを頼りに、プラスモイストを試してみるつもりです。
と
の著者である夏井睦(マコト)先生に、数日前にメールを送りました。
内容は、”ルゴール液の塗布と、イソジンガーグルによる、うがいについて、是か非か御教授いただければ幸いです。”
というものでした。
すると、昨日ですが、なんと夏井先生本人から返信メールが送られてきました。
結論としては、どちらも、効果は期待できないので、非であるというものでした。
夏井先生は十年以上にわたって、下の写真のホームページを毎日更新され続けておられます。
そのホームページには膨大なデータが蓄積されており、その中から参考になりそうな部分を、いくつか紹介していただきました。
すべて参照しましたが、どれも面白いデータでした。
うがいについては京都大学保健管理センターが2005年に行った調査が有名だそうです。
全国18カ所の400人近い被験者を3つのグループに分けて、60日間調べたそうです。
1.水で毎日3回うがいをしたグループ。
2.うがい薬で毎日3回うがいをしたグループ。
3.うがいをしなかったグループ。
結果ですが、60日間に風邪を引いた人数は、それぞれのグループが100人だったとデータを補正すると以下の如くでした。
水グループで17.0人、うがい薬グループで23.6人、うがい無しグループで26.4人。
このデータをもって、京大保健管理センターは、水うがいは風邪を40%減らすと結論づけたのです。
しかし夏井先生は以下のように反論されます。
全国18カ所の医師達は、それぞれが20人くらいの被験者を抱え込むことになる。
したがって、彼らを毎日診察することは不可能である。
何を持って風邪と判定するのか、誰が診断するのか不明である。
うがいをしていないグループは、そのことが原因で風邪をひきやすいと考えるかもしれない。
うがいをしているグループは、そのことが理由で風邪をひかないんだと考えるかもしれない。
とにかく、被験者は、自分が、うがいをしているのか、していないのかを知っているので、ダブルブラインド試験になっていない。
回答にはバイアスが、かかりまくっているはずだ。
また別の耳鼻科医からは、次のような意見が寄せられていました。
そもそも、風邪で最初に炎症を起こす部位は、かなりの確率で上咽頭である。
上咽頭には、うがいの水は届かない。
上咽頭に届かせるためには、鼻から水を入れたりする必要がある。
うがいは気休めに過ぎない。
そして、うがい薬が風邪の予防にならないと批判された、業界トップである明治製菓は新聞で以下のように釈明しました。
”当社のうがい薬は、のどを殺菌、消毒、洗浄する治療薬であり、風邪予防の効果はもともとPRしていない.....”
ルゴール塗布も同じく、効果は期待できません。
連綿として30数年間ルゴール塗布を続けてきた私の医療は何だったのでしょうか。
反省するばかりです。
ただ長年続けてきた失敗の中にあって、チョッピリ気が楽になるのは、ルゴール塗布で料金をとったことが一度も無いということです。
昭和の終わり頃ですが、内科の診察料が外科のそれよりも10点(100円)高い時代がありました。
しかし不思議なことに、ルゴール液を塗布する行為は外科治療に当たるとされ、外科の診察料しか取れなくなるのです。
ルゴール塗布の点数が5点(50円)でしたので、塗布するとクリニックの収入は50円下がるという不思議な制度でした。
以来数十年、ルゴール塗布は完全にサービスとして施行し、カルテに記載することはありませんでした。
内科ですので、創傷治療のチャンスは滅多に無いのですが、めずらしくも機会がめぐってきましたので、
夏井先生のサイトを頼りに、プラスモイストを試してみるつもりです。
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