はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

八月の家族たち

2014年06月14日 | 映画




木曜日は電気館で上記を観てきました。
原題のOSAGEとはオクラホマ州のオーセイジ郡で、メリル・ストリープとジュリア・ロバーツの両巨頭が主演です。

この作品を、あえてジャンル分けするならば、" 罵詈雑言物 " でしょうか。
以前にアップしたジョディー・フォスターの " おとなのけんか " と同じジャンルに属します。
日本映画には無いジャンルだと思います。

オハイオ州の片田舎で夫婦二人暮らしを続けるメリル・ストリープは薬漬けの影響もあって、毎日旦那に罵詈雑言を浴びせ続けます。
長年、耐えてきた旦那でしたが、ある日決意して、インディアン女を家政婦として雇います。
必要ないと罵られながらも、旦那はインディアン女にメリルのケアを数日かけて、すべて教え込みます。
それから、黙って家を出て、湖で自殺してしまいます。

メリルには3人の娘がいました。

その長女がジュリア・ロバーツです。
ジュリアは夫の浮気が原因で別居しており、14歳の娘も反抗期です。
作品中、この夫がジュリアに投げかけたセリフが洒落ていました。
" 君を愛しているし、尊敬もしている。だが、とにかく、ムカつく。ムカつくんだ。 " (うろ覚えです。)

次女は、離婚歴3回でフェラーリを乗り回す、お調子者の婚約者を伴って実家に帰って来ます。
姉妹の中では最もおつむが弱い、イケイケネエチャンの成れの果てといったキャラです。


三女は実家のそばに住んでいて、時折メリルの世話をするのですが、密かに従兄(メリルの妹の息子)に思いを寄せています。
肉を一切食べないという菜食主義者ではありますが、登場人物中では最もまっとうなキャラの持ち主です。

とにかくメリルはジュリアと再会した瞬間から、ありとあらゆる悪態をつきまくります。
葬儀が終わっての、日本で言うならば、身内だけでの通夜のような晩餐でも、メリルは死んだ旦那の悪口を並べ立てるのを止めません。
ジュリアもブチ切れて罵り返します。
さらに、メリルの薬を取り上げようとして、取っ組み合いまで始まります。

さて、その後のストーリー展開ですが、まず、次女の婚約者はジュリアの14歳の娘にちょっかいを出そうとして、インディアン女にシャベルでめった打ちにされます。
ほうほうの体で実家から逃げ出すのですが、次女も、それに付いて行きます。

三女は従兄と結婚してニューヨークに住みたいとジュリアに打ち明けます。
子宮がんのオペで全摘したから、子供の心配が存在しないことも説明します。

ところが、ジュリアがメリルの妹にそれとなく切り出したところ、反ってきた言葉は驚愕的でした。
" うちの息子は三女の従兄ではない。腹違いの兄だ。 " というものでした。
つまりメリルの旦那とメリルの妹の間にできた子だったのです。
そして、そのことにメリルも気づいていたのです。

結局、姉妹3人ともメリルのもとを離れてしまいます。
そして、メリルのそばに残るのはインディアン女だけとなりました。
自殺した旦那は、このような事態が来ることを予測していたということでしょう。

まあ、シェークスピアまがいのトラジディーなのでしょうが、何のためにこんな映画を作ったのか理解できないままにエンディングとなりました。
お勧めできない作品です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿