老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

232;いずれは誰もが 老人になるのだろう

2017-07-09 12:00:08 | 老いの光影
いずれは誰もが 老人になるのだろう

健康な老人は
よぼよぼ歩いて老人を
どう見ているのだろうか

よぼよぼ歩いている老人は
車いすに乗っている老人を
どう見ているのだろうか

車いすに乗っている老人は
妻の顔を忘れた認知症老人を
どう見ているのだろうか

妻の顔を忘れた認知症老人は
月に一度しか診察しない医者を
どう見ているのだろうか

定年になった男は
ベンチで独り
ひなたぼっこをしている老人を
どう見ているのだろうか

いずれは誰もが
老人になるのだろう
それなのに
老人が増えて困ったと騒ぐのは
介護を知らない政治家たち

通りすがりに老人ホームを
視察をするのではなく
政治家たちも紙ぱんつをはき
一泊二日 介護ベッドで排せつをするがいい

そうすれば
寝たきり老人の気持ちに少しは近づけるだろう
いま一番気にかかっていることは
財布がない 健康保険証がない 
どうしたらいいか 
不安だけが膨らんでくる

ないときは嫁が盗ったのだろう
泥棒が入ったのか
誰かのせいにしないと落ち着かない
財布がないことも忘れてしまった

それでも
わたしはいいまここに生きているのさ
わたしはまだまだ元気で~す
昼間寝て夜散歩します
卒寿過ぎても 長生きしなくちゃ
お迎えはまだ先のこと・・・・・
  

231;紫陽花の泪

2017-07-09 03:03:08 | 老いびとの聲
紫陽花の泪

泣きたいだけ泣くときの涙は
悲哀
失恋
死別(離別)※わかれ

両手を大空に向かって叫ぶときの涙は
この世で一番ハッピイな私
最高に嬉しい気持ち

小雨に濡れる紫陽花の涙は
やりきれない私の寂しさを癒してくれる