老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

937 濃い焦がれる

2018-09-21 20:47:57 | 老いの光影 第3章
 濃い焦がれる

「恋い焦がれる」ではなく
「濃い焦がれる」話。

姑と嫁との話

認知症の姑は
たびたび
ガス代に鍋をかけたことを
忘れてしまい
鍋の底は
内外真っ黒

鍋底の黒さは
嫁も負けない
電話がかかり
ガス代に鍋をかけたことも
忘れ
話しに夢中
結果
鍋の底は
真っ黒

姑と嫁は
「あなたのほうが黒く焦げている」、と
言い争っている

傍らで私は
「どっちの鍋がよく焦げているか」
「焦げ比べしてみようか」
と聞くと
姑と嫁は
そこで大笑い