老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

僕らはみんな生きている

2024-01-14 22:42:59 | 老いの光影 最終章 蜉蝣
2005 犬の十戒





日曜の朝 wifeから「犬の十戒」の話を聴いたのです。
「犬の十戒」は、犬だけでなく、人にもあてはまり生きていく上で
大切な戒めであることに胸に深く刻まれました。

何だか、惚け老人(いまは「認知症高齢者」と呼ぶ)に対するかかわり方にも共通する「犬の十戒」。
犬と惚け老人を一緒にするな、と思われる方もいらっしゃるかもしれない。
でも、
犬も人も同じ生き物であり、同じ「生命(いのち)」です。

認知症老人とかかわっていく上で「犬の十戒」から教えられました。
・気長につきあう。焦らず「待つ」ことが大切です。
・「また同じ話を何度もするの」「さっきも聞いた」「だれも財布を盗ってはいない」等など、
 否定されるが、私の話を聴いてください。
・認知症になっても、感情は残っています。心があることを忘れないでください。
・あなたから見れば「意味居不明」の行動に映るかもしれないが、理由があります。

 例えば介護施設やデイサービスなどで、テーブル席に座っていて、
 私が立ち上がると「危ないから座ってなさい」「何処へ行くの」と私の行動制止します。
 私は「喉が渇いていたのです」「トイレに行きたかったのです」「窓越しに見えた花に会いに行きたかったのです」

・話(言葉)がわからないと決めつけずに、私にたくさん話しかけてください。
・惚けているから、わからないから、話ができないからと言って、私をたたかないでください。
・私が惚けても、あなたは友人です。
・何をしていいか、ここがどこなのか、私は誰なのか、私の気持ちは不安だらです。私にはあなたしかいません。
・老いの私は、あと何年生きられるかわかりません。私の人生はあと僅かです。
 最後まで、私の傍に一緒にいてください。
・私が死ぬときは、お願いです。傍(そば)に居てください。
 私はずっとあなたのことを想っていました(心配していました)。

人間は自分より抵抗できない「弱い人」や犬を、虐めたり棄てたりします。



棄てられた犬の気持ち、犬の叫びに耳を傾けてほしいです。

すべての生き物は、心があります。生きています。
花も草も木々も小さな生き物小さな石も生きています。