老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

927 訃報は突然訪れる

2018-09-14 05:10:44 | 老いの光影 第3章
 訃報は突然訪れる

18時50分過ぎ在宅訪問を終え
キャンバスを発進させようとしたら
スマホが鳴り出した。

慌てて耳にあてると
「17時03分に亡くなりました」、と長男嫁の静かな言葉
(89才、寝たきりだった鈴木静男さんが亡くなった)

私は思わず「えっ!」と声がでてしまった。
「ご愁傷さまでした。お疲れ様でした」と
続けて「いまお家ですか」と尋ねると

「救急車で運ばれ、病院です。病院に着く前に亡くなった」。

「検死になってしまったのかな」

「これから検死です」

長男嫁には届かなかった。

「急変したときは訪問看護師か私(ケアマネ)に電話して」
「急変し救急車で運んでも間に合わないとき、あるいは亡くなったときは
かかりつけ医に診てもらうこと。そうしないと検死になってしまうよ」と
在宅訪問のたびに話をしていたが・・・・

仕方がない
それも彼の運命だったのかもしれない。

来週の月曜日 訪問看護師が入るときに訪問しよう、と思っていた
その前に亡くなり悔やまれる

いま39件の要介護老人を抱え
急変やサービスの追加等の変更や入退院がなければ
在宅訪問は月1回になってしまっている

どの家も月2回は訪問したい、と思ってはいるのだが・・・・
持ちケースを25件位ならば余裕があり理想なのだが、
そうもいかない事情がある。

突然の訃報
寝たきりでいる場合は
突然の訃報でもないのだが
何かあったら訪問看護師かケアマネに電話をする
まだまだ絆が弱かったのかな、と反省をする

今日亡き彼の自宅を訪れ
眠りの顏に対面し合掌して来よう、と思う

いま外は秋雨
鈴虫が寂しく体を震わせ鳴いている

926 外野席ほど五月蠅(うるさ)い

2018-09-12 20:20:22 | 老いの光影 第3章
 外野席ほど五月蠅(うるさ)い

野球観戦時の外野席は
賑やかなほうが
盛り上がり楽しい

介護の外野席は
困ったものだ

普段親の面倒(介護)をしていない
たまに実家に帰った小姑(娘)は
息子嫁やケアマネジャーに
あれこれ言う

他者から仕入れた聞きかじりの介護サービスなどの知識を振りかざし
あれこれと意見する

日々介護を献身してに為さっているのは長男夫婦
労いの言葉は微塵もなく

母がこんな状態になったのは
介護悪いといわんばかりの「口」撃

嫁は
過去に幾度この家を出たい、と思ったか
涙を流し話される





925 穏やかな死

2018-09-12 04:45:44 | 文学からみた介護
 穏やかな死

いま、まだ読みかけ
訪問診療の話 
在宅で死を看取る
「サイレント・ブレス」という言葉に遭遇

1話は45才で亡くなった乳癌の患者
死ぬためにではなく
生きるために
家に戻った


「平和な治療だけしてるとね、
 人が死ぬということを忘れがちなんだよ。
 でもね、治らない患者から目をそらしてはいけない。
 人間は、いつか必ず亡くなるのだから」


全部で6話 
毎日1話 読みながら
死とは何か、を
見つめていけたら、と思う



老人介護においても同様
頭を抱え込むような難ケースもある

仕事を終え19時過ぎに
私と同じ齢の息子から怒りの電話
焼酎を飲まないと文句や愚痴を言えない次男

寝たきりの母親の介護を
5年間し続けている
(ヘルパーやデイサービス、介護用ベッドなどの福祉用具貸与を利用)
翌日 訪問

寂しい、孤独を感じている次男
話し相手を自分に欲している









924 不覚にも寝てしまった

2018-09-10 04:16:48 | 阿呆者
 不覚にも寝てしまった

昨日
高速で片道30分かけ
赤十字病院に入院中の
109才のサタお婆ちゃん
会いに(面会に)行った

水分不足からなのか
車いすに坐らせ
ナースステーションに居た

意味不明 理解難解な独語が
延々と続いていた

昼食時も
独演しながらの食事
妻が全介助

昨日までは
起きる気力もなく臥床していた

サタさんの独演が
子守唄に聴こえてしまい
不覚にも
彼女のベッド上にあがり
よこになっていたら
不覚にも20分ほど
熟睡してしまった

目が覚めたとき
記憶が途絶えたような
錯覚に陥った

それにしても
短い眠りであったが
気持ちが良かった

帰り路
運転は
居眠りせずに済んだ

923 身の回りの整理

2018-09-09 02:38:18 | 阿呆者
最近は歩くのが「嫌な」のか、それとも「くつろぎたい」のか 腹ばいをする元気


 身の回りの整理

やるべきことが沢山あるのに
昨日はそれを無視して

我家の洋間1室(6畳)の整理整頓
自分が使用している部屋で
机や文庫本、単行本なども置いてあるが
物置部屋の状態にあった

燃えるごみ袋、燃えないごみ袋 ともに大2袋
段ボールの山で、5束くらいあった

スッキリした

使えないPCやプリンターもあり
物が増えた

他にリビング、ダイニング、和室、物置2つ の整理整頓もある
共働きだと
なかなか物の整理ができない

妻が働く前は
きれいだったのだが
家の中まで整理整頓を求めるのは酷
勿論自分もしなければならないのだが

生理整頓がつかず乱れているのは
目をつぶるしかない

一度にはできないので
ゆっくりやるしかない



922 カメラで見られる生活、あなたは望みますか

2018-09-08 05:27:06 | 老いの光影 第3章
 カメラで見られる生活、あなたは望みますかふらつきは

弟とは15才かけ離れ
兄は東京に住んでいる

弟は東北の片田舎にひとり暮らし
事故で高次機能障害になった

弟が心配で
家の中で転んではいないかと
気をもみ、心配のあまり
遠隔操作によるカメラを設置した

兄弟とはいえ
カメラで監視された生活

これから
在宅訪問したとき
どうもカメラがあるとなると
気になってしまう

弟との会話内容までが
筒抜け

弟の本当の気持ちを
聞けるのかどうか

兄弟、家族とはいえ
プライバシーの尊重が大切

いままで
障害者支援員や他のケアマネジャーは
カメラのことについては黙認してきた

今回
私は、兄に対し
カメラを取り外してもらうよう
話しをしてみたいのだが・・・・


あなたならどうします

921 生きた

2018-09-07 21:18:33 | 老いの光影 第3章
末孫(妻)と歩く109才のおばあちゃん

 生きた

妻の母方お婆ちゃん(109才)は
退院したばかりなのに
また入院した

なかなか水を飲むことが出来ず
脱水症で再入院した。

食べることも
水を飲むことも
大変になり
老衰なのかな、と

病室に居ても
いま居る場所が
病院であることがわからない

調子が悪いというので
110km余りの路のりを運転し
面会をしてきた

お椀を自分の手に持ち
自分の手でお粥を食べた

お粥だけしかたべないので
おかずは介助により食べてもらった

頑張れとは言えない
109才まで 頑張って生きてきた

37.4℃の熱がありながらも
ベッドから自力で降り
ポータブルトイレでオシッコをしていることに
凄いな感心してしまう

109才まで生きてきたから
もう頑張らなくていいよ、と思いながらも
一方では
少しでも食べて元気になり
退院して欲しいと願う

水は数口しか飲むことができなくなった
ベッドで寝る時間も増えてきた
死が近いのかな、と思ってしまう

今度の日曜日
また会いにいかなきゃ・・・・




920 秋桜

2018-09-07 09:46:15 | 阿呆者
 秋桜

通勤途中、路端で秋桜に遭遇

秋桜の花びらのなかに
蜂なのであろうか
へばりついている

気づかれぬよう
そっと秋桜を写した

秋桜の茎は
台風や強風に遭うと
折れやすい
        
        自分のこころも折れそう

秋桜の茎は折れても
折れた個所から
根を張り
再び花を咲かせる
逆境に負けない秋桜

        秋桜に見倣い 負けないで生きる・・・・

919 生れるいのち 消えるいのち

2018-09-07 08:05:11 | 読む 聞く 見る
 生まれるいのち 消えるいのち

看護師見習いとして
由比産婦人科でアルバイトを始めた
青田アオイ


望まれて生れてくるいのちと
人知れず消えていくいのち


いのちとは何か

それは産婦人科の世界だけでなく
老人介護の世界においても
同じく問われる

いのちは何か
生きるとは何か

望まれて生れてくるいのちもあれば
望まれずに生れてくるいのちもある
生れてきたのにコインロッカーに置き去りにされたいのち

赤ちゃんだけでなく
老人も
最期の瞬間
いのちを見送る

生れた瞬間から
生きる苦悩を背負う
死に向かって生きる

若いいのちのときは
死のことよりも
生きることに必死

『透明なゆりかご』から
「ゆりかごから墓場まで」の言葉を連想してしまった

ゆりかごから墓場にいく瞬間まで
いのちを燃え続けていく

橘もも/原作 沖田華/脚本 安達奈緒子『透明なゆりかご』(上)講談社文庫


話しは変わるが
台風21号、そして息するひまもなく
北海道で大地震
災害続き
いつどこで災害に遭遇するかわからない
他人事ではない

被災者救援が求められる






917 ; 静止画面

2018-09-03 03:19:16 | 阿呆者
静止画面

時間が止まったような
我が家のpc
beagle元気がジッとしている
静止画面

夕方には
何とか使えるようにしたい

タブレットからのblog

台風21の進路が気がかり
稲刈りの時期だけに
被害無きことを祈る

老人、幼児の朝夕の送迎も心配
大雨の中での車の乗車は
濡れるので大変

鈴虫も雨が降ると
奏でることが大変

蛙だけが
喜んでいる