自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

キアゲハの幼虫を撮る(1)

2013-06-02 | キアゲハ

ウォーキング道の脇にハナウドが生えています。そこにキアゲハの幼虫がいます。探せば,あちこちで見つかる程度には棲んでいます。

ふと見ると,脱皮してから間もない幼虫が目にとまりました。葉の表側にいて,個体の後ろには殻がまだ残っています。それを脱いだままの方向に進んで,じっとしているのです。わたしは,野でこうした光景をみるのは初めてでした。

葉には太陽がさんさんと照りつけ,からだを温めています。脱皮時は危険にさらされるはずです。にもかかわらず,日が高いうちに脱皮をするのは考えてみれば冒険です。脱皮後,乾いた空気に触れて速やかにからだを乾かすのに,晴れの日は都合がいいのでしょうか。

それはともかくとして,この個体を持ち帰って,写真を撮りました。撮り始めは,からだは静止したままでした。

しばらくして,からだを反転させて殻に向かいました。そうして,それを口にし始めたのです。

振動を与えると,やはり影響が起こることがあります。食べるのをさっとやめて,じっとしていました。警戒心があるのでしょうか。かなり時間が経って,再び食べ始めたのです。大きな幼虫は,ぐいぐい食べます。見る見るうちに,殻がなくなってしまいました。

結局,これまでの観察からいえるのは,脱皮は概ね葉の表で行われ,直後,殻は個体によって食べられる,ということです。

 


クロアゲハの成長(3)

2013-06-02 | クロアゲハ

6月1日(土)午後5時。産卵後ちょうど5日が経過。

ルーペで見ると,卵の中に円い空間のようなものが見えました。空気なのでしょう。成長している生命体がこれから呼吸で使うもの,あるいは呼吸で排出されたもの,あるいはそれらの混合気体と思われます。 

 

6月2日(日)午後5時。産卵後ちょうど6日が経過。

様子がずいぶん変わってきました。赤褐色の紋様がなくなって,黒いものが透けて見えます。誕生間近な幼虫のからだなのかもしれません。

同じ卵を,別の方向から撮りました。確かに紋様が,黒色主体に変化してきています。

また別の角度から撮って,トリミングしてみました。たいへん驚いたことに,二本線が対になって並んでいるます。たぶんこれは,幼虫のからだの節に関係があると思われます。まちがいなく,卵の中は孵化に向かって順調に成熟しつつあります。

卵の直径は1mm。 ここに宿るいのちが,今成長しています。