自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

シオヤアブの季節(続)

2013-06-27 | 昆虫

気にしていると,ちゃんと答えに近い生態が見えてきます。

その後の話です。勤務施設の庭で作業をしていると,芝生からシオヤアブが飛び上がりました。メスでした。 目で動きを追っていると,どうも庭から離れそうにありません。そういえば,昨年の今頃もここで産卵を目撃していたのでした。

草に降りたり,フェンスに止まったり,木に止まったりします。下写真はヤマモモの葉に止まっているところを撮ったものです。

アブを見ていると,腹端をしきりにピクピクさせて,なんだか産卵したくってしかたのない様子。「しめた! 葉に産卵するぞ!」と期待感が膨らみます。30秒ほどいたでしょうか。結局,飛び上がって建物の壁に移動しました。

「こんな行動をするシオヤアブがいるのだったら,もしかすると卵を産み付けた証拠があるかもしれない」と思い,探しました。すると,ブルーベリーの葉先に卵鞘が見つかりました。真っ白なので,離れていてもパッと目に入ります。表面は特有の波を打っています。地上高が50cmほど。昨年と同じ木です。

昼,ウォーキング中にシオヤアブの別個体を見かけました。腹先に白い毛がありません。 すねが黄褐色です。これもメスです。4本の脚でコガネムシを抱え込んでいました。

やはりシオヤアブの季節です。  

 


科学教室で入浴剤作り

2013-06-27 | 日記

6月22日(土)。『おもしろ科学教室』の出前講座を実施。会場は山間部にある小学校。この学校に通う子をはじめ,町内他地区からも児童が参加。みんなで9名。学年は4,5年でした。

内容は,台所の科学(化学)を念頭に“入浴剤を作ろう”というもの。実験室でなくても,台所にある材料や道具を使って,科学(化学)のたのしさが味わえることを体感してほしいと願って取り上げたのです。

展開は以下のとおりです。

 1.生活で使う反対語,科学で使う反対語を考えよう。

   (例) 前・後ろ,右・左,上・下,男・女,北・南,+・-,N・S,……

 2.「酸」を知っているか。台所にある「酸っぱいもの」を挙げてみよう。

   (例) 梅,レモン,マヨネーズ,酢,……

 3.「酸」の反対のことばは何と言うかな。「アルカリ」にはどんなものがあるかな。

 4.酸の力をみよう。

   (実験) 梅,レモン,マヨネーズを錆びた10円玉に置いて,光らせる。  

 5.「酸っぱいもの(酸)」に「アルカリ」を加えると,酸の力はどうなるかな。

   (実験) 梅,レモンに炭酸水素ナトリウム(重曹)を付けて舐める。

 6.クエン酸(酸),炭酸水素ナトリウム(アルカリ),グリセリン,食紅を適量混ぜて入浴剤を作ろう。

参加した子らはまだ「酸」「アルカリ」については学習していません。ほぼ初めての出合いでした。単に材料を混ぜて入浴剤を作るのでは,まったく意味がありません。ほんの少しだけ,台所の科学に立ち入って,ことばとの出合い,物性との出合いを演出したのです。

この展開は,自分で言うのも変ですが,みごとにうまくいきました。時間にして1時間30分。子らは,次々に作業を進めていきました。反応も上々。おしまいに,クマさん型のカラフルな固形入浴剤ができあがりました。

作業を終えて,この時間の楽しさを5段階で評価してもらいました。最高段階の「とても楽しかった」を選択したのは9人全員でした。次回も参加したいという気持ちになったのではないでしょうか。充足感を提供でき,ヤレヤレです。会場を移して実施した出前講座は成功!