アゲハを飼育していると,糞をどっさりします。からだの大きい幼虫は大きめの糞を,小さい幼虫は小さめの糞をします。複数いるので,糞が落下するたびにコトンと底を打つ音がします。
排泄は“摂取する”ことと一対の行為で,動物ならではの生態です。それに,考えようによってはずいぶん動的な場面なので,目撃するのは興味深くて愉快でもあります。
そういえばアゲハ(ナミアゲハ)が糞をする場面をまだ撮っていなかったので,「この際写しておこう」と思い,レンズを向けて待ちました。休んでいる時間が結構長いので,食べている現場を確認してからの作業になります。
だって,休んでいるように見えるときもときには排泄しますが,稀なのです。
さて,観察しているとどうやら便意を催したような感じが伝わってきました。尾脚をすこしだけ上げると,肛門が開きかけました。
肛門が円く開き,ぽっかり穴が見えます。さてさて,……。
大きな排泄物が押し出されてきました。穴より大きめです。力を入れて排泄される様子が感じとれます。
出ると,そのままポトンと落ちていきました。じつに単純な話です。
幼虫は何事もなかったかのように,食餌行動を続けていました。