夕闇が迫るひとときのこと。陽がすっかり傾いて裏山の向こうに沈み,辺りは薄暗くなっていました。我が家の前栽の手入れをしていて,偶然,ツマグロヒョウモンがマンサクの葉にぶら下がるようにして休息しているのを見かけました。
隣接地で産卵を繰り返し,疲れているはず。隣りにある庭にたまたま飛来して,都合がよいと判断したのか,ここを休息・休眠場所と決め込んだのでしょう。
これは絵になるなと思い,虫の目レンズを持ち出してきました。このレンズは暗い場所では力が発揮できません。それで,フラッシュを使って撮ってみることにしました。
ところが,わたしの動きを感じてサッと舞い上がりました。「残念!」と思いながら目でその姿を追っていると,うれしいことに元の木に戻ってきたのです。そして別の葉でしたが,同じようにぶら下がる格好をしました。「今度こそ,もっと慎重にしなくちゃ。どうか逃げないで」と願うようにしてレンズを近づけていきました。
結果,得られた画像が上のものです。結構いい線にいっているように思えるのですが。ツマグロヒョウモンに感謝。
翌朝見ると,そこにちゃんとぶら下がっていました。やっぱり休眠場所にしたのです。