姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

変わる勇気

2007年06月08日 | メディアリテラシー


 「H君ってほんとに変わったよね。」

 そのことばに、ちょっとテレながらも笑顔を見せる少年。


 保健室では、養護教諭が直接かかわることなく、生徒同士がかかわりながら、お互いの存在を認め合う姿があります。


 あるいは、養護教諭とある生徒とのかかわりをそれとなく聞いていて、上手にフォローをしてくれる生徒もいます。

 この仲間の中で、この集団の中で、自分のいる意味は?価値は?

 かれらはいつも探っています。

 今日も、たくさんの生徒が相談を持ちかけたり、自分の気持ちの整理をするために、あるいは居場所を求めて、保健室にやってきました。
 
 冒頭のことばは、ある男子生徒が私と話をする中で、今の自分の不安を話し始めた時に、それを耳にした女子生徒がかけた言葉です。

 彼は、こういいました。

 「おれ、変わろうと思ったんだ。ある時期に。そう思ってがんばったんだ。」

 私は、このことばにちょっとした感動を覚えました。

 なんて力強い言葉だろうと。

 「変わろう」「変わりたい」「変わらなきゃ」いろいろな決心はあるけれど、 

 きっと彼は、何かのきっかけで「変わりたい!」と本当に心から思ったのでしょう。その気持ちが伝わってきました。

 壁にぶつかって、苦しんで、もうにっちもさちいもいかない・・・そんな気持ちになった時・・・・

それはピンチであるかもしれないけど、チャンスでもある!と、私は思っています。



 私がNLPに出会った2003年、それは、自分にとってピンチの時でした。
 
 「なんとかしたい!という気持ちがあるとき=問題意識があるとき。そう思って、みなさんは、動き始めたはずです。

 何も問題を感じていない人は、変わる必要すら感じないのです。」これは、京都でのセミナーの時の 私の師匠 山崎トレーナーのことばです。

 今日、保健室にやってきた先ほどの少年のことばをきいて、山崎トレーナーのこのことばが重なりました。

 悩むことはとても苦しいけれど、それは、変化のためにあたえられた最高のチャンス。これを生かすか、殺すか。これもその人しだい。

 傷つきながらも、悩みながらも、前に進もうとする中学生の姿は、ほんとうに美しいと思いました。

 保健室の中には、たくさんの生徒の「ドラマ」があり、それに関わることができる自分の幸せを心からありがたいと思うことができました。

「足らないものなど何もない あなたの中にあるものを引き出すだけ」



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