皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

用土村諏訪神社

2017-12-07 22:36:27 | 神社と歴史

 旧寄居町用土の諏訪神社。境内に接しているのはかつての鎌倉街道呼ばれる道です。私は普段会社勤めの身であり、現在の本社は鶴ヶ島市に移転しましたが、現在でも物流センターや研修施設があり、会議の度にこの神社の前を通ています。社伝によれば坂上田村麻呂東征の折、当地からも多数の援軍を出しているそうです。東征を終えて京に戻る際、この地から参加した郎党は信州諏訪の地に土着し、その後代を重ねて子孫が用土に戻る際、諏訪大社を勧請したとされます。応和三年(963)のことです。
 『大里郡神社誌』によれば安産・虫封じ等のご利益があるとされ、雨乞いの信仰から獅子舞が伝わっています。

昭和37年には旧寄居町の無形民俗文化財に指定されています。『埼玉の神社』の記述によれば獅子舞の獅子頭を「ナタッパズレの獅子」と呼んでいるそうです。左甚五郎のナタッパズレとの意味です。すなわち名工による鉈で粗末に作ったものという意味のようです。
舞の演目は七つあり「三拍子」「花掛り」等です。地元の子供たちが小学校になると代々獅子舞を習い始めるそうです。

やはりこうしたササラ獅子舞はそれぞれの地域で大事に受け継がれるものだと感心させられます。
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