<本書にはまた、特定の目的もある。それは新たに利用できるようになったこの戦いに関する大量の細部(公式的、戦術的、個人的な細部)を構造化し、明確にすることである。クルスクはあくまでもまず戦闘であった。それゆえに、誰が誰に対して、何を、いつ、どこで、何を使って、そしてなかんずく、《なぜ》【注】行ったのかを知ることに価値がある。そのために必要になるのは、公式的および個人的な報告を照合し、比較し、批評することであり、少数の読者以外には不案内な地理の中でそれらに脈絡をつけることである。その上で、その結果を読者が無理をしなくても理解できる形にして提出することである。>
【注】《》内は原文では傍点。
□デニス・ショウォルター(松本幸重・訳)『クルスクの戦い1943 独ソ「史上最大の戦車戦」の実相』(白水社、2015)の「はしがき」から一部引用
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