(1)危険なのは、米だけではない。とりわけアサリ、エビ、ピーナッツ、漬物などが、たびたび食品衛生法違反で摘発されている。
なぜ中国産食品は危険なのか?
(2)山東省青島のアサリ加工工場は、アサリを大連で買い付けて養殖している。青島の海は工場排水で汚れているからだ。
養殖場から工場へ搬入する段階で、すでに腐り始めていて、異臭を放っている。
アサリ選別作業場では、強烈なアサリの腐敗臭が立ちこめている。パッキングする工場に持っていく前に火を入れる、と従業員はいうが、その釜には黒い泥水の下にアサリが沈み、ドブ川にまがう強烈な臭いが立ちこめる。
これらのアサリは日本にも輸出される。
(3)珠海市(マカオの北)にスズキやエビを日本に輸出している企業がある。
エビは日本の安全審査が厳しいから、この企業の設備ではクリアできない。だから、全部国内向けだが、加工会社には送っている。中国国内向けのエビがフライに化けて日本に入っている。
あるいは、一度台湾に運び、台湾産として売っている。
(4)四川省成都の市場では、肉屋は肉を冷蔵庫に保管していない。ために腐敗臭がひどい。その臭いにハエが群がってくるのだが、店員はハエではなく肉に直接殺虫剤を撒く。
落花生売場では、カビまみれの豆が積まれている。カビ毒のアフラトキシン・・・・
こうした衛生観念の欠如が、「猛毒食品」を生み出す根本的要因だ。
中国政府は、威信をかけて「食品の安全性」を強調しているが、現場の中国人はちっとも気にしていない。収入が落ちるくらいなら、どんな農薬でも使う。【地元の日本人実業家】
(5)成都から車を1時間ほど走らせると、日本へ漬物を輸出している工場がある。
作業場では、ニンニクを加工している隣に、タンクがある。タンクの中は汚水が溜まり、ゴミと一緒に麻袋のような白い袋が幾つも浮かんでいる。まるでゴミ溜めだ。
ニンジンを付けているのであった。水は塩水だった。もう何年も取り替えていないから、汚水の色に変わっているのだ。
袋は、工業製品を入れていた廃袋だった。
(6)ひところ、発癌性のあるマラカイトグリーンによる深刻な汚染が話題になった中国産鰻は、その後どう変わったか。
広東省深?近郊にある企業(日本向けに鰻を輸出)は、2万ムーの養鰻池を経営している。
この7月には全部売り切れた。
さすがにマラカイトグリーンを使用している気配はないが、発癌性のある猛毒のホルムアルデヒドを使用していた。
「生簀に使うのであって、池には使わない」と従業員は必死に弁明したが、養殖に詳しい八竹昭夫・元獣医師によれば、「生簀を洗うのにホルムアルデヒドを使うなんて聞いたことがない」。
養鰻場の裏には巨大な飼料会社があり、工業廃水がそのまま川に流されていた。糞尿も混ざったこの川の水と山の水を半分ずつ使って、ウナギが飼育されているのだ。
別の養鰻場では、小屋に鶏を飼い、その糞便をそのまま池に落として、ウナギの養分にしていた。
もっとも、衛生管理が行き届いた工場もある。そうした工場がある一方で、管理がまったくできていない工場が数多くあるために、「猛毒食品」が後を絶たない。
(7)中国には、平準化された安全基準がない。ダブルスタンダードの存在が、問題を引き起こしているのだ。
日本では当たり外れがあっても、食べて死ぬことはない。だが、中国では死ぬこともある。【ある中国人実業家】
それは日本への輸出品にも当てはまる。とりわけブラックボックスといわれる加工食品は、何が起こっても不思議でない。
中国は、川も土も空気も、日本とは比較にならないほど汚染されている。そんな国に、日本は「食」という生命線を預けている。
中国の加工品を食べるなら、それなりの覚悟をして食べるべきだ。【高橋五郎・愛知大学教授】
(8)中国の最も汚染が深刻な30品目
(a)水産物・・・・ウナギ(うな丼・蒲焼き、アサリ(あさり茶碗蒸し・ボンゴレビアンコ)、エビ(海老フライ・海老天)、穴子(寿司ネタの穴子、白身魚(白身魚・さわら西京焼)、こはだ(寿司ネタのこはだ)
(b)穀物・野菜・果実・・・・米(煎餅・チャーハン(冷凍))、茶(ペットボトルの茶)、ピーナッツ(柿ピーナッツ・ピーナッツバター)、ホウレンソウ(冷凍・外食のホウレンソウ炒め)、ブロッコリー(冷凍の茹でたブロッコリー)、きのこ(干ししいたけ・炊き込みご飯の素)、葱(フリーズドライ葱・ねぎとろ巻き)、玉葱(冷凍の玉葱みじん切り)、枝豆(冷凍・居酒屋の枝豆)、桃・苺(フルーツポンチ・冷凍イチゴ)、りんごジュース(外食のりんごジュース)、ニンニク(ペペロンチーノ・食べるラー油)、生姜(ガリ・紅生姜)、蕎麦・蕎麦粉(そば)
(c)家禽類・・・・豚(ソーセージ)、鶏(フライドチキン・唐揚げ)、卵(かに玉・オムレツ)
(d)その他・・・・餃子・肉まん(冷凍餃子・コンビニの肉まん)、漬物(カニ蒲鉾・魚肉ソーセージ)、魚肉加工品(蒲鉾・カニ蒲鉾・魚肉ソーセージ)、油(冷凍食品の揚げ物・炒め物.)、ドライフルーツ(干しぶどう・クランベリーミックス)、酒類(紹興酒・白酒)、即席ラーメン(カップラーメン)
□奥野修司+本誌特別取材班「「中国猛毒食品 最新版」 いま絶対食べてはいけない30品目リスト」(「週刊文春」2013年8月15・22日夏の特大号)
【参考】
「「【食】中国猛毒食品 ~絶対に食べてはいけない遺伝子組み換え米~」
「【中国】影の銀行つぶし ~アベノミクスの行方を左右する中国の政策~」
「【中国】凄まじい貧富の格差」
「【中国】政経一体システム ~今後どうビジネスを展開するか~」
「【中国】政府から独立している軍隊 ~尖閣をめぐる軍事的問題~」
「【中国】外交と国内問題との関係 ~今後の展望~」
「【中国】改善されない環境問題 ~大気汚染・水質汚染・食品汚染~」
「【中国】恐るべき階級社会 ~農村戸籍と都市戸籍~」
「【中国】5大リスク ~不衛生・格差・バブル崩壊・少子高齢化・軍の暴走~」
「【食】中国産鶏肉の危険(2) ~有機塩素・残留ホルモン~」
「【食】日本マクドナルドが輸入する中国産鶏肉の危険 ~抗生物質~」
「【食】中国産食材は大丈夫か? 日本の外食産業は?」
「【食】【TPP】原産地表示の抜け道 ~食のグローバル化~」
「【食】中国食品の有害物質混入、表示偽装 ~黒心食品~」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド・その後」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド」
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なぜ中国産食品は危険なのか?
(2)山東省青島のアサリ加工工場は、アサリを大連で買い付けて養殖している。青島の海は工場排水で汚れているからだ。
養殖場から工場へ搬入する段階で、すでに腐り始めていて、異臭を放っている。
アサリ選別作業場では、強烈なアサリの腐敗臭が立ちこめている。パッキングする工場に持っていく前に火を入れる、と従業員はいうが、その釜には黒い泥水の下にアサリが沈み、ドブ川にまがう強烈な臭いが立ちこめる。
これらのアサリは日本にも輸出される。
(3)珠海市(マカオの北)にスズキやエビを日本に輸出している企業がある。
エビは日本の安全審査が厳しいから、この企業の設備ではクリアできない。だから、全部国内向けだが、加工会社には送っている。中国国内向けのエビがフライに化けて日本に入っている。
あるいは、一度台湾に運び、台湾産として売っている。
(4)四川省成都の市場では、肉屋は肉を冷蔵庫に保管していない。ために腐敗臭がひどい。その臭いにハエが群がってくるのだが、店員はハエではなく肉に直接殺虫剤を撒く。
落花生売場では、カビまみれの豆が積まれている。カビ毒のアフラトキシン・・・・
こうした衛生観念の欠如が、「猛毒食品」を生み出す根本的要因だ。
中国政府は、威信をかけて「食品の安全性」を強調しているが、現場の中国人はちっとも気にしていない。収入が落ちるくらいなら、どんな農薬でも使う。【地元の日本人実業家】
(5)成都から車を1時間ほど走らせると、日本へ漬物を輸出している工場がある。
作業場では、ニンニクを加工している隣に、タンクがある。タンクの中は汚水が溜まり、ゴミと一緒に麻袋のような白い袋が幾つも浮かんでいる。まるでゴミ溜めだ。
ニンジンを付けているのであった。水は塩水だった。もう何年も取り替えていないから、汚水の色に変わっているのだ。
袋は、工業製品を入れていた廃袋だった。
(6)ひところ、発癌性のあるマラカイトグリーンによる深刻な汚染が話題になった中国産鰻は、その後どう変わったか。
広東省深?近郊にある企業(日本向けに鰻を輸出)は、2万ムーの養鰻池を経営している。
この7月には全部売り切れた。
さすがにマラカイトグリーンを使用している気配はないが、発癌性のある猛毒のホルムアルデヒドを使用していた。
「生簀に使うのであって、池には使わない」と従業員は必死に弁明したが、養殖に詳しい八竹昭夫・元獣医師によれば、「生簀を洗うのにホルムアルデヒドを使うなんて聞いたことがない」。
養鰻場の裏には巨大な飼料会社があり、工業廃水がそのまま川に流されていた。糞尿も混ざったこの川の水と山の水を半分ずつ使って、ウナギが飼育されているのだ。
別の養鰻場では、小屋に鶏を飼い、その糞便をそのまま池に落として、ウナギの養分にしていた。
もっとも、衛生管理が行き届いた工場もある。そうした工場がある一方で、管理がまったくできていない工場が数多くあるために、「猛毒食品」が後を絶たない。
(7)中国には、平準化された安全基準がない。ダブルスタンダードの存在が、問題を引き起こしているのだ。
日本では当たり外れがあっても、食べて死ぬことはない。だが、中国では死ぬこともある。【ある中国人実業家】
それは日本への輸出品にも当てはまる。とりわけブラックボックスといわれる加工食品は、何が起こっても不思議でない。
中国は、川も土も空気も、日本とは比較にならないほど汚染されている。そんな国に、日本は「食」という生命線を預けている。
中国の加工品を食べるなら、それなりの覚悟をして食べるべきだ。【高橋五郎・愛知大学教授】
(8)中国の最も汚染が深刻な30品目
(a)水産物・・・・ウナギ(うな丼・蒲焼き、アサリ(あさり茶碗蒸し・ボンゴレビアンコ)、エビ(海老フライ・海老天)、穴子(寿司ネタの穴子、白身魚(白身魚・さわら西京焼)、こはだ(寿司ネタのこはだ)
(b)穀物・野菜・果実・・・・米(煎餅・チャーハン(冷凍))、茶(ペットボトルの茶)、ピーナッツ(柿ピーナッツ・ピーナッツバター)、ホウレンソウ(冷凍・外食のホウレンソウ炒め)、ブロッコリー(冷凍の茹でたブロッコリー)、きのこ(干ししいたけ・炊き込みご飯の素)、葱(フリーズドライ葱・ねぎとろ巻き)、玉葱(冷凍の玉葱みじん切り)、枝豆(冷凍・居酒屋の枝豆)、桃・苺(フルーツポンチ・冷凍イチゴ)、りんごジュース(外食のりんごジュース)、ニンニク(ペペロンチーノ・食べるラー油)、生姜(ガリ・紅生姜)、蕎麦・蕎麦粉(そば)
(c)家禽類・・・・豚(ソーセージ)、鶏(フライドチキン・唐揚げ)、卵(かに玉・オムレツ)
(d)その他・・・・餃子・肉まん(冷凍餃子・コンビニの肉まん)、漬物(カニ蒲鉾・魚肉ソーセージ)、魚肉加工品(蒲鉾・カニ蒲鉾・魚肉ソーセージ)、油(冷凍食品の揚げ物・炒め物.)、ドライフルーツ(干しぶどう・クランベリーミックス)、酒類(紹興酒・白酒)、即席ラーメン(カップラーメン)
□奥野修司+本誌特別取材班「「中国猛毒食品 最新版」 いま絶対食べてはいけない30品目リスト」(「週刊文春」2013年8月15・22日夏の特大号)
【参考】
「「【食】中国猛毒食品 ~絶対に食べてはいけない遺伝子組み換え米~」
「【中国】影の銀行つぶし ~アベノミクスの行方を左右する中国の政策~」
「【中国】凄まじい貧富の格差」
「【中国】政経一体システム ~今後どうビジネスを展開するか~」
「【中国】政府から独立している軍隊 ~尖閣をめぐる軍事的問題~」
「【中国】外交と国内問題との関係 ~今後の展望~」
「【中国】改善されない環境問題 ~大気汚染・水質汚染・食品汚染~」
「【中国】恐るべき階級社会 ~農村戸籍と都市戸籍~」
「【中国】5大リスク ~不衛生・格差・バブル崩壊・少子高齢化・軍の暴走~」
「【食】中国産鶏肉の危険(2) ~有機塩素・残留ホルモン~」
「【食】日本マクドナルドが輸入する中国産鶏肉の危険 ~抗生物質~」
「【食】中国産食材は大丈夫か? 日本の外食産業は?」
「【食】【TPP】原産地表示の抜け道 ~食のグローバル化~」
「【食】中国食品の有害物質混入、表示偽装 ~黒心食品~」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド・その後」
「【食】中国産薬漬け・病気鶏肉を輸入する日本マクドナルド」
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