語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】戦争こそ必須の教養 ~戦争こそ必須の教養(3)~

2016年09月30日 | ●佐藤優
立花/戦争では、民族性も国民性も科学技術も文明も、すべてが凝縮されて表れますからね。戦争について知ることは現代人にとっても必須の教養でしょう。戦争において、弾薬とか食糧をいかに補給するかが決定的な役割を果たすことを明らかにしたのが、『補給戦--何が勝敗を決定するか』(マーチン・ファン・クレフェルト著/中公文庫BIBLIO/立花137)です。19世紀のナポレオン戦争から第二次世界大戦のノルマンディ上陸作戦まで、補給戦がどれほど大切かを分析しています。日本軍も補給戦に失敗したんです。その実例が『失敗の本質--日本軍の組織論的研究』(戸部良一ほか著/中公文庫/立花140)。太平洋戦争では戦闘で死んだ兵士より、餓死した兵士が圧倒的に多いんですね。
佐藤/『補給戦』の著者のヘブライ大学教授マーチン・ファン・クレフェルトの名前は、現役外交官時代に、よく耳にしました。補給戦だけでなく総力戦にも通じた専門家で、ヨムキプール戦争(第四次中東戦争)に関する本もあります。彼の専門レポートを読んでいないと議論に参加できないくらい、現実に影響力のある著者です。

□立花隆×佐藤優『ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊』(文春新書、2009)の「第2章 20世紀とは何だったのか --戦争論、アメリカの無知、スターリンの粛正」のうち項目「戦争こそ必須の教養」を引用
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 【参考】
【佐藤優】陸軍も空母を作っていた ~戦争こそ必須の教養(2)~
【佐藤優】戦艦「信濃」を知っているか ~戦争こそ必須の教養~
【佐藤優】歴史の転換点に立つ日本人のための読書ガイド ~『ぼくらの頭脳の鍛え方』~
【本】現実社会を生きぬくための読書 ~『世界と闘う「読書術」』~


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