どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

言葉を探す必要がある

2015-11-08 01:25:23 | 日記

 

今日は共産党系のデモ行進があった。かなり大規模なもののようだ。だが私にとっては震災以来の無力感を感じさせるものだった。

これで何かが変わるのだろうか?参加者も熱意なくただ歩いているように見える。

共産党は、野党再編の着火剤になるべく動いている。各地で全部候補者を出していたが、それを取りやめ、他党の選挙協力も辞さないとしている。もちろんいくら社会主義や共産主義に近い労働組合と仲がいい民主党ですら躊躇している。共産党の組織には魅力がある。だがこの古臭さがどうも如何ともし難いのではないのだろうか。

実際共産党には、経済的な問題がある。もちろん政治献金やリベート等の一切ないクリーンな政党である。ただ過去にソ連から金をもらっていたという事実が影を落としている。最大の問題は、政治資金の元である赤旗新聞が売れていない。赤旗新聞の調査力が共産党を支えていると言っても過言ではない。独自の全国からのネットワークを通じての情報収集も侮れない。単なるプロパガンダ新聞ではないから共産党員は買っていたのだが、党員の高齢化が進んできた。若者が入って来なくなったのだ。この理由は大学の学生運動の低下、そして企業の労働組合が共産党から離れて行ってしまったからだ。そう、企業の労働組合も80年代後半以降、組織率の低下に悩まされてしまったのだ。建前は管理職以下は労働組合に参加しなければいけないが、積極的に活動する人が極端に減ってしまった。結果御用組合化する。なにしろ90年代以降だとリストラされないためにも、危険なものからは遠ざかりたいものなのだ。バブル以降も幾度の不景気を通ってしまえば、労働組合というのはなかなかに面倒な組織になってしまった。なので上位の組合組織が面倒を見るという形が多い。

古き良き時代だと、団体交渉で経営者と直接対面できるのは、労働組合のトップだった。その交渉能力とかプレゼンテーション能力、そして組織を束ねる能力を認められて出世する人もいた。そういった時代は、過去のものになっている。

若者の参入のない、そして組織的にも可能性の少なくなった共産党には、資金源がない。政党助成金を受けるべきだと思うが、それは党是としては受け入れ難いだろう。根本的に革命を起こさなければいけない政党だからだ。

そして過去の踏襲のパレードになる。政治的には組織を誇示できるのだろうが、誰にアピールするのかが明快でない行進は誰からも理解されない。共感する人を探す努力のないパレードというのは、参加者も辛いものだろう。

共産党はそれでも柔軟になりつつあると思うが、この党の高齢化と高齢化に伴う組織の硬直化をまざまざと見せつけられたように思う。

最後の受け皿なのに、まだ何してんだという。

私だったらフラッシュモブの手法を考える。突然歌い出したり踊りだしたりする人から大きな輪が出てくるものだ。ネット配信とSNSは当然だ。ただ共産党員は多分真面目すぎて踊りも歌も、古すぎるんだろうな。だからできないんだろう。

できるのはパレードだけしかない。

 

 

たった20メートルの古都の秋の風景です。