現実の出来事の「琥珀」を書いた。
ならば「珊瑚」も書こう。
珊瑚といえば・・・犬夜叉だ。
知る人ぞ知る、るーみっくワールド。
犬夜叉世界では「琥珀」は「珊瑚」の弟だ。
しかも死人(しびと)だが生きている・・・。
四魂のカケラによって生かされている。
幼いくせにシビアな役割だ・・・。
元々は妖怪退治部族頭領の息子だ。
珊瑚もシビアな役割だ。
るーみっくワールドはシビアな世界を描いている。
脚色としてギャグを使っているが、本質は悲哀だ。
悲哀と同時に人の弱さの温かさを描いている。
「弱さのあたたかさ」
それをブッちゃん(ブッダ)は「慈悲」と表現した。
珊瑚が好きになってしまった坊さんがいる。
弥勒というスケベ丸出しの青年だ。
風穴という致命的な運命を背負っている法師だ。
弥勒もまたシビアな運命と共に歩いている。
だが弥勒はとても「いいかげん」だ。
法師の姿をしてウソも平気で言う。
法師の姿をして、平気でスケベ丸出しをする。
だから、心底信頼できる仲間だ。
綺麗事だけしか言わない人は信頼出来ない。
「いいかげん」な性格はシビアな人達を救う。
「いいかげん」は深刻を救済する仏の法なのだ・・・。
生真面目な珊瑚が弥勒を好きになったのは理屈じゃない。
弥勒の自然体は魂を癒す作用がある。
珊瑚は真っ直ぐなオナゴだ。
だから苦しむ。
人は真っ直ぐでは苦しむのだ。
人の自然体は真っ直ぐではない。
「苦」は自然体から外れると警告として起こる現象だ。
珊瑚は弥勒と出会い「やわらかさ」を学ぶ。
人は「やわらかく」て「幸」を感じる。
「あたたかく」て「幸」を感じる。
悲しみや哀しみがあっても「幸」は得られる。
弥勒は生き方で、それを示している。
(参考: 高橋留美子「犬夜叉」小学館
少年サンデーにて連載中である。)
(本館は 「氣の空間・氣功療法院」