「白寿」ならぬ「百寿」の母が手慰みに習い覚えたちぎり絵の色紙、遺品分けの際に貰って来た色紙が20枚程もあり、四季折々に床の間に飾っている。 明治の女性らしく、人一倍物静かで寡黙に耐え忍ぶと言った母だったので、生前、絵やちぎり絵を習っていることなど、一度も聞いたことがなかった。 この色紙は、私の実家の近くを流れる神戸川(平安の昔、出雲大社の高層社殿に使う木材を筏に組んで流した川)の、中流域にそそり立つ岩山、「山陰の耶馬渓谷」と呼ばれる『立久恵峡』を描いたものであろうと思う。 稚拙な絵であるが、所々に紅葉が見られるところから、初秋の頃に現地に足を運んで下絵を描き、それに基づいて制作したものであろうと思われる。 色紙を眺めながら、節目節目にいただく抹茶にも今は亡き母が偲ばれる。
~貴方にとって、今日も良い一日であります様に~
~庭の梅の花が今満開~
極上の月夜
シルビーバルタン~アイドルを探せ