(ローカルな話題ですが)
山口の田舎に洒落たパン屋さんができた。もともと医療施設だったところで、ずいぶん長い間、空き家状態だった。そこが食パン屋さんに生まれ変わった。オーナーは、偶然にも姉がお世話になっている介護福祉施設だった。(ふたたび入院してしまったが)姉の話によると、施設の料理は立派でとても美味しいとのこと。どうやら食に対する拘りや地域への思いが出店に繋がったようだ。
調べてみると、この店のブランドプロデュースは九州国立博物館の施設案内や文化庁の日本の世界遺産カレンダー&パンフレットなど手掛けている「ヨシイ・デザインワークス」(宇部市・吉井純起代表)だった。さすがに全国で活躍されているだけあって上手く纏めてある。仕事柄、デザインコンセプトはすぐに読めたが、店名が?だった。というか、興味をそそった。
お店のパンフレットには、およそ1300年前、厚狭の地は『安都佐(あずさ)』と呼ばれていたとあり、これが店名として使われたようだ。厚狭で育ったがこれは知らなかった。というわけで、平安時代中期に作られた(古代の国、郡、郷の名称が書かれている)「倭名類聚鈔」の二十巻本を国立国会図書館デジタルで調べてみた。すると長門國のところに「厚狹 安豆佐」とあった。(ず)は、「都」ではなく「豆」だった。はて、「都」と「豆」の関係は?この続きは田舎の図書館で調べてみることにしよう。
「都」と「豆」の関係についてはこちらで。
撮影日:2021.12.12 ※許可を得て撮影しています。
「安都佐(あずさ)」 元医療施設を改修してつくられた食パン屋さん 連日、行列が並ぶほどの人気 (施工:長沢建設)
オープンテラス もともと外構だったところに新たな植栽をアレンジ
※今のところ一部のみショップとして使われているので、使用されていない部分の窓はスクリーンで覆われています。
もみの木 (夜景はまたの機会に)
店内
フルーツサンドが並ぶ (お味は、、生クリームたっぷりでサンドイッチというよりケーキに近かった)
工房部分
お味のほうは、、
国産生食パン 生で食べるとしっとりもちもち、焼くと外はパリッと中はもっちり、バター多めで少し甘め
※バターが多めなので焦げやすいので、トーストは軽めに。(特にモンテ生食パンは)
※モンテ生食パンについてはこちら。
「倭名類聚鈔」で調べると、、
厚狹、安豆佐を発見! 豆?
《関連記事》
・山陽小野田・厚狭に食パン専門店「極みの食パン 安都佐」 ホットサンドも提供(山口宇部経済新聞 2021.11.30)
《参考》