大和エネルギー(大阪市)が脊振山系に計画している風力発電事業について、なんと、七山3地区の区長が環境影響評価(アセスメント)の実施に同意していた。今月14日の唐津市議会で中村議員の一般質問で明らかになった。これについて、唐津市は「重く受け止めている」とコメントしている。事業者が七山に入っていたので嫌な予感はしていたが、地元がアセス実施に同意とは。
七山3地区の区長は、地質や騒音、景観などの現地調査を実施することに同意したもので、計画自体に同意したわけではないと思う。というより、そう思いたい。一方、佐賀県や唐津市から開発要件に満たさないと三下り半を突きつけられた事業者にとっては、まさに渡りに船。建設予定地の地元からアセス実施の同意が得られたことは大きい。一体、何があったのか?
建設予定地には唐津市所有の保安林が含まれており、開発には佐賀県による保安林の指定解除が必要になる。唐津市の峰市長も「保安林が果たす役割を考えると、解除については慎重に検討すべきと考えている」と述べている。それゆえ安々と事が進むとは思えない。しかし、事業者が保安林を外すなど、計画を大幅に変えてくれば話は違ってくる。今回の同意はどこまでのものなのか。もしかすると、計画変更を伝えた上での同意ではないのか。気になる。
七山地区、背後に女岳 (写真:九州森林管理局HPより)
ここ唐津市七山荒川は、山地災害危険地区(崩壊土砂流出地区)に指定されています。(参照:山地災害危険地区情報)
大和エネルギーが昨年1月に公表していた計画図
土砂流出防備保安林を外してくるのか、、
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・七山の風力発電、地元3区長がアセス実施に同意(佐賀新聞 2022.6.15)