先週のNHK番組「クローズアップ現代」で取り上げたテーマが「男ひとり残されて」
中年以降になって妻に先立たれた夫の葛藤と苦悩にスポットを当てたテーマだった。
俳優の仲代達也氏、国立がんセンター名誉総長の垣添忠生氏が、妻をがんで亡くした後の呆然自失の悲嘆に明け暮れた生活を淡々と語る。
仲代氏「妻を亡くした時は手足をもがれた気がして、何も手に付かなかった。後追いも考えた。仕事をがむしゃらにして、その時は忘れるが、家に帰ってくると待つ人はおらず、寂しさに押しつぶされそうになった」
垣添氏「最初の頃は本当にぼろぼろだった。酒びたりになり生きていても仕方がないと思ったこともあった。酒も食事も美味しくない。ただ酔うために酒を飲む。仕事にもTVや新聞にも興味を失った」
その他にも、妻に先立たれて孤独な生活を強いられる男性の告白が続く。妻の逝った次の日から、食事は作れない、通帳はどこにあるか分からない、家のことも何もできない。毎日ひとりで酒を飲む生活が続く。生きているうちに妻にもっといろいろしてやればよかった。家のことをやればよかった。後悔、後悔、後悔!
あぁ~、みんな同じなんだね。みんな辛いんだね。僕はまだ50代最初で、子供も家にいたし仕事もしていたしで、悲嘆に暮れてばかりはいられなかった。それでもまさに最初の頃は、思わぬところから妻の遺品が出てきたり、近所のスーパーに買い物に行っても仕事中でも、妻のことを思い出して涙が止まらないこともあった。
これで60歳半ばぐらいで、子供も独立して仕事もリタイアしているときに妻を亡くしたら、毎日悲嘆にくれて、家に籠って酒ばかり呑んだくれていたかもしれない。
著書「妻を看とる日」がベストセラーになっている垣添氏は仰る。
「心の中で妻と対話したり、日記や妻とのことを書いたりして自分を表すことは自分を癒す力になる。親しい人を亡くすことは辛いことだが、あらたな人生を生きてい行くきっかけである。そう心がけて生きていくようにしている」
そうなんです、僕も今の合唱と偶然出会ったことはとても幸せで、自分の人生の大きな原動力になっているのだけれど、それとは別に「これも運命。何でも自分でやろう、新しい人生を歩もう」と考えるようにしている。こういう気力がないとしょぼくれてしまう。
ご同輩諸氏、がんの罹患確率は相変わらず高いよ。夫婦のうちどちらかががんで亡くなる確率だって、決して低くはないんです。大体にして男は自分が先に逝くと思い込んでいるところがあるけど、でも違うだよね。
今のうちだよ、妻孝行も家事を覚えるのも。その時になって「あとの祭り」「後悔・懺悔の日々」にならないよう努力すべし! そして、一生の趣味を見つけましょう!!
(まぁ、我が友人たちは、趣味の部分は心配なさそうですけどね)
*今日のような快晴の休日には、ちゃんと洗濯やってます。主夫やってます!!