あしながばち
暑い日、巣から斜めに舞い降りて、
行きつけの池の睡蓮に着陸。
そして、お尻をぴこぴこ振りながら
一所懸命水を吸う。
済めば、ふわ~っと舞い昇り巣にもどる。
赤ちゃんの寝てる巣が暑くならないように、
水を吹きかけて冷ます。
そしてまた、同じように斜めに降りて、
いつもの水を飲みに来る。
向こうの巣の蜂は、違う水場に決めている。
僕が池に水を足してると、その間
蜂は辺りをくるくる飛んで待っている。
観ていれば情も湧くあしながばち
巣が目立ってきて、
とうとう皆は、駆除さるる。
思えば数週間前、ころころのいもむしだった私。
今はこうして風に乗り、育てる側になっている。
いっぱい愛された、みじかい命。
その時も、私のお腹の中には、
きみの注いだ水が、
たぷたぷしてる。
だからまた、きっと逢える。
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