ケアシノスリは成鳥、雄、雌、幼鳥と出会っている。特に幼鳥は何個体もその特徴を撮らえ、しっかり観察している。初めて出会ったのは、1990年山口県以前の阿知須干拓で、2月産卵のために林から水たまりに出てきたアカガエルを捕らえていた。この時のペリットを収拾し乾燥したが、いつまでもイヤーな臭いが残っていた。
2008年には一生に一度しかない同時に幼鳥数個体も観察。中国大陸(100年に一度あるか無いかの大寒波)から日本海を縦断して西日本滋賀県方面へ、ケアシノスリが一気に大侵入。殆ど幼鳥。
この時期マイフィールドにしていた岡山県笠岡湾干拓では、2008年正月上空を20数羽も通過。その笠岡湾干拓で3月まで7個体が越冬、この個体を一羽ずつ形態を収集して、2007~2008年の記録をまとめ「枯野の猛禽・笠岡湾干拓」の題名で自費出版している。
この度冬のマイフィールドを離れ、中国山脈越えして北の方のフィールドへ出かけた。そこで一羽のケアシノスリ幼鳥に出会った。ここには1月9日にやって来たのであろう。県外のバーダーカメラマンは右目がやられていて写真にはならないと言っていた人がいるが、私の見た限り、右目の虹彩の黄色、瞳孔は80メートル離れていても、はっきり確認できる。ただ右目周りの羽が黒く汚れている。正面から顔を見ても、頭部右側の羽毛が起こされていて、趾爪で右目周りを手入れしていた。なにかトラブルがあったのだろう。でも細い枝にも止まっていたし、飛行シーンも何も問題はなさそうと判断した。また日を改めて見に行こう。
流石に翼の細かいディティールまでしっかりと捉えている。右目は何等かのアクシデントがあった模様で違和感はあるが、失明ではなく時間が経過すればそのうち治るだろうが、幼鳥ゆえに試練だろうね。
私も久々のケアシノスリ。この個体は尾羽全体の先端が傷んでいることは、厳しい毎日なのかなーと思います。(私の人生も?)できたらお天気の良い日にもう一度会ってみたいです。