おもしろい本をみつけました。『空色バトン』笹生陽子作。文藝春秋からでているので、大人向きでしょう。
突然、亡くなったおかあさん。そのおかあさんが中学生のころつくった、漫画同人誌。それに参加した人たちの人生が連作で描かれていきます。
章のタイトルには、色がはいっています。私の好きな色、マゼンダも最後の章でてきます。
それにしても、笹生さんという作家は、文章がうまい。自分なりの修飾でその時の気分をじょうずに現わしていきます。章ごと、一つの話になっていて、それだけ読んでも作品なのですが、連作で読んでいくとまたあらたなつながりができて・・・という、つくりになっています。すごくハラハラしたり、どっきりしたり、というおもしろさではありませんが、じんわり共感して、その時代、その時代ごとの自分と作品の主人公を重ねてみたりして読んでしまいます。
笹生さんは、私は一度だけお会いしたことがあって、(向こうは覚えていないでしょうが)それは、児文協の新人作家の集まりみたいなところでした。
笹生さんは、「自分は、同人誌壊し屋」みたいなことをいっていましたが、その後の活躍はみなさんの知るところでしょう。
その時いらしたほかの新人作家さんたちは、あまり本屋さんで名前をみなくなってしまいました。笹生さん、ダントツの活躍です。けど、これを気に大人向けの作家になってしまいそうな予感もします。ヤングアダルトの方は、みんな大人のほうに向かっていってしまって、なんだかさびしいです。
突然、亡くなったおかあさん。そのおかあさんが中学生のころつくった、漫画同人誌。それに参加した人たちの人生が連作で描かれていきます。
章のタイトルには、色がはいっています。私の好きな色、マゼンダも最後の章でてきます。

それにしても、笹生さんという作家は、文章がうまい。自分なりの修飾でその時の気分をじょうずに現わしていきます。章ごと、一つの話になっていて、それだけ読んでも作品なのですが、連作で読んでいくとまたあらたなつながりができて・・・という、つくりになっています。すごくハラハラしたり、どっきりしたり、というおもしろさではありませんが、じんわり共感して、その時代、その時代ごとの自分と作品の主人公を重ねてみたりして読んでしまいます。
笹生さんは、私は一度だけお会いしたことがあって、(向こうは覚えていないでしょうが)それは、児文協の新人作家の集まりみたいなところでした。
笹生さんは、「自分は、同人誌壊し屋」みたいなことをいっていましたが、その後の活躍はみなさんの知るところでしょう。
その時いらしたほかの新人作家さんたちは、あまり本屋さんで名前をみなくなってしまいました。笹生さん、ダントツの活躍です。けど、これを気に大人向けの作家になってしまいそうな予感もします。ヤングアダルトの方は、みんな大人のほうに向かっていってしまって、なんだかさびしいです。