火星への道

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また一歩近づきました

2010-08-05 23:33:37 | EXOMARS
NASAとESA共同のEXOMARSは、2016年、2018年と周回機と着陸機を打上げる予定です。
そして2020年代には、いよいよ火星からのサンプルリターンが実現します。

その第一陣の2016年打上げ予定の周回機(The ExoMars Trace Gas Orbiter)に搭載する機器を決定したとの発表が8月2日にありました。



周回機は、ESAの着陸機(Europe’s entry, descent and landing demonstration vehicle)と一緒にNASAのロケットで火星へと打上げられます。

<搭載機器>
①MATMOS(Mars Atmospheric Trace Molecule Occultation Spectrometer)
 大気の分子成分の極低濃度を検出する赤外分光計。
 主任研究者:Paul Wennberg(カリフォルニア工科大学、パサディナ、米国)
 参加国: 米国、カナダ。

②SOIR/NOMAD(High-resolution solar occultation and nadir spectrometer)
 大気の中の微量な構成成分を検出して、表面でのそれらの分布を描くための赤外分光計。
 主任研究者:Ann Vandaele(宇宙航空ベルギー研究所、ブリュッセル、ベルギー)
 参加国:ベルギー、イタリア、ES、GB、米国、カナダ。

③EMCS(ExoMars Climate Sounder)
 赤外放射計は、分光計データの分析を補助するため、大気中のほこり、水蒸気、および化学物質の毎日の全球測定を供給する。
 主任研究者:John Schofield(ジェット推進委研究所、パサディナ、米国)
 参加国: 米国、GB、フランス。

④HiSCI(High-resolution Stereo Color Imager)
 カメラは、8.5kmの幅でpixel当り2mの解像度の4色立体画像を提供する。
 主任研究者:Alfred McEwen(アリゾナ大学、ツーソン、米国)
 参加国: 米国、CH、GB、イタリア、DE、フランス。

⑤MAGIE(Mars Atmospheric Global Imaging Experiment)
 他の機器をサポートする全体像を提供する広角のマルチスペクトルのカメラ。
 主任研究者: Bruce Cantor(マリン宇宙科学システム、サンディエゴ、米国)
 参加国: 米国、ベルギー、フランス、RU。
 
詳しくは、下記にて(国の略号で分からないものは略号のままとしました。)
http://www.esa.int/export/esaCP/SEM6XEZNZBG_index_0.html

まだ、先の話ではありますが、計画が着実に進んでいる様子です。
社会情勢に左右されるわけですから、早まる可能性もあるということを期待してましょう。
これだけの国が参加するプロジェクトは中々ないと思います。
具体的にやることで、技術は磨かれるし、新しい発想や発見も生まれてくることでしょう。
コメント
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