11月28日のMarsTodayによりますとイギリスのLeicester大学で火星探査用のHopping Roversを開発中とのことです。
Leicesterは、人口約30万人のイギリスで10番目に大きな都市です。
Mars Hopperは、約400kgで一回の跳躍で1km移動出来るようです。
重量の内訳は、
本体が326kg
推進剤が43kg
radioisotopeが4.22kg
radioisotope (a mixture of plutonium oxide PuO2 and americium sesquioxide Am2O3)
*ただ難点は、着陸のたびに、より多くのCO 2を集めるため、少なくとも数日間その場に留まる必要があるということです。その間にその場の調査をすれば良い訳ですが、、、移動手段としては、今後の進化に期待しましょう!
放射性同位元素の電力を使用して、火星の大気を圧縮してそのガスで跳躍するアイデアです。
数年に亘って、数百の場所を調査出来ると言ってます。
過去の火星探査車は、固定式とホイールを使用したローバーであったが、狭い範囲しか探査できていないと言ってます。
過去の事例として下記の探査車が挙げられています。
Lunokhod 1→8輪車、金属製(メッシュ構造)
Apollos →4輪、タイヤ
Mars 3Prop-M rover→2枚のスキー板
Mars Pathfinder →6輪車、金属製
Spirit and Opportunity→6輪車、アルミホイール
過去の地上探査車は、移動速度が遅かった。
Mars Hopperは、その欠点を解決するために考えられている訳ですね。
MarsTodayの記事は、下記にて
http://www.marsdaily.com/reports/Hopping_Rovers_For_The_Red_Planet_999.html
Leicester大学の記事は、下記にて
http://www2.le.ac.uk/news/blog/2010-archive/november/exploring-the-red-planet-in-leaps-and-bounds
*記事の中に、このアイデアは、「2000年ころ、火星協会のロバートズブリン氏らが NASAの研究契約の一部として「ガスホッパー」の実用的な試作品(Wordドキュメント)を開発した。」とあります。
YouTubeは、下記にて
http://www.youtube.com/watch?v=grffBimdwUg
現在、火星地表上で稼動しているのは、NASAのOpportunityです。
Opportunityの移動速度は、1日で100m程度。
Victoria craterから Endeavour craterまでの12kmを2年がかりで移動しているのですが・・・
このレポートで触れられていますが、12kmといえば地球上の自動車だったら15分足らずの移動距離なんです。
Mars Hopperの場合、400kg程度の重量の探査車が1回の跳躍で1km進めるので、広い範囲を移動しながら、必要な場所の探査や実験に時間を掛けることが出来るようになる訳です。
Mars hopping vehicleのアイデアは、‘gashopper’ という形で火星協会のRobert Zubrin会長が出していたそうです。
もちろん、現在開発中のものは、材質、システム等新しく考えられているものです。
当ブログの10月14日「密着取材も可能」において、火星で飛行機を飛ばして広範囲の地域を詳細に観測するアイデアを紹介してますが、火星探査は、一段と効率的かつ精密な調査にレベルアップしていくことが求められる段階になってきたということですね。
水の存在は、確認されており、次は生命(微生物)の発見と有人探査→長期滞在→入植→更なる深宇宙への基地作りとなるのでしょうか?
ロボット探査で効率よく調査することが必要ですね。
太陽系外に生命に満ちた地球型惑星を発見するのも時間の問題となっています。
究極は、そこへ人が行かなくては・・・握手も出来ない!
下の画像は、本文とは関係なく静かな冬の朝の風景です。